十八話 幽霊と交渉
(一応、ぬいぐるみには命はあるのですが自我がなくてですね。自我を与えようとして呪文を唱えたらポンッて。気づいたら死んでいましたね)
「そんな、気楽なもんなん?」
俺の場合も気づいたらゼアミの所にいたものだからその様なものだろう。
死んだ瞬間すら分からなく気が付いたら死んでいた。
痛みがない死というものはそういうもの。
(そして死んだまま誰にも気づかれず時が過ぎていって。あっ、でも幽霊の状態でも魔術の研究は怠っていませんでしたよ。実際その後頑張って自我のある人形ちゃんを作りましたかね。まぁ、その子達を狙う人達を返り討ちにしていましたけどね)
それが悪霊騒動に繋がりプリーストの派遣や不良物件扱いされたって訳か。
「でも、それはそれ。いくらこの屋敷の為とはいえ人への悪事に神様からの贈り物を悪用するなんて言語道断よ。今からきちんと成仏すること良い?」
(いやです)
ゼアミが異常にも真っ当な事を言ったのだがライカさんは一蹴する。
説教の論点としてチートスキルを悪用しての行為は駄目だと思う。
俺は女神としての意地というか誇りと言うものをゼアミは持ち続けていると関心した。
「「えっ⁈」」
そのためゼアミと俺の返事が重なった。
俺もそれには驚きで成仏しろと言われれば否定したいがこちらにも報酬を得たい訳で。
(だって、私まだやり残したいこともありますし、ぬいぐるみちゃん達も残ってしまいますもん)
「ほんまやん」
ペット?なのかケルベロスとキメラがこの世に残ってしまう。
ぬいぐるみだから餌などの世話は不要だと思う。
やはり飼い主不在がその後続くのは居た堪れない。
(それにゼアミ様、覚えていますか?私の前前世界の未練)
「覚えているわよ。確か、恋人、彼氏を作るとかそういうやつよね」
(はい、それを叶えるために異世界に来たのですからそれが叶えられないままでは成仏されようにも成仏できません)
「ええ⁈」
わ、分かるでその気持ち。
俺も恋人と結婚相手探すために半分この異世界に来た口だから反論できない。
やばい、俺も悪霊側に寝返りそうでやばいな。
「何を馬鹿な事を言っているのよ。駄目に決まっているじゃない。悪霊は退治されなければならないし今回は報酬もあるんだからね」
そこは俺と同じだったか。
とはいえ、今回の事はどうにもその問題だけで済みそうに無いと思った。
「まぁええやん、ゼアミ。このままにしといたってやらへんか」
「トキマサさんてば、何言い出すのよ。悪霊よ、悪霊なのよ。これは浄化して成仏しないとダメなのよ」
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