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芸術は爆発だ!!  作者: ヒョーゴスラビア総統
一章 紙絵師による異世界冒険だ‼︎
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3話 初期街にはあまり訪れることはなくなるのはアルアル

 石煉瓦で重厚に築かれた城壁を抜けるとその街は広がっていた。


 城内に入る際に衛兵が立っており捕まる事とかあるかなとか思っていた。


 けどそんなことは無い。


 不審者みたいな格好している俺も悪いのだが。


 会釈するとすぐ入れてくれた。


 別の異世界系ラノベとかでは身分証みたいなものが必要な話がある。


 しかし運が良いのかこの異世界は比較的平和な世界。

「ほんまに魔王おるんか?」


 もしかしたら俺たちの世界よりも平和では?と、思った程だ。


 現実世界では日本は平和でも他の国は紛争やらテロやら。


 そんな事でドンパチやっているというニュースを見た事がある。


 そう楽観的に思いながら城内に入り景観を楽しむ。


 石で敷かれた道路、煉瓦レンガの家々、音を立てて走る馬車。


 中世ヨーロッパ、なのかどちらかといえば神聖ローマ帝国時代の建築物が建ち並ぶ。


 文明開化した近代日本のような現代日本では滅多に感じられない街並み。


 排ガスや汚水などの不純物が一切ない自然に優しい街。


 そういう洋風に作られたテーマパークは別だが。


 車や電車、バイク、電柱、電波塔、ビル、マンションなど現代を象徴するものが存在しない。


「……これが……異世界。異世界だよ。本当かほんまに俺は異世界にきたんか。この世界で俺は剣とかを振り回したり弓を射てみたり、魔法とか使つこうてみたり、冒険したりして生活するのか?夢とちゃうやんな」


「そうですよ。信じられないなら頬っぺたつねってあげましょうか」


「そんな事したら落とすぞ。ええんか?」


 背中におんぶされたゼアミがそう言ってくる。


 実は地図は思っていたとおりにぐちゃぐちゃで途中にあった村に教えてもらって到着した。


「ここを。まっすぐまっすぐーーーーぐ行くとな。街が見えてくるよ」


「まっすぐやな。ありがとうございます」


 そう言って小山を登り下りした私は少しこたえた。


 教えて貰った街に向かう途中、ゼアミは歩くのに疲れたらしい。


「足が疲れたの。おぶって。おぶってよぉぉ」って煩かった。


 当然と言えば当然で足が短いから歩数が多くなるからな。


 なのでおんぶして今は挑発するほどまで回復している。


 普通の子供ならゴネても悪い気にはならず逆に助けたいと思うのだがな。


 何故彼女だけは拒否したいと思うのかは俺の心がひねくれているのだろうか。


 それにゼアミの神器である楽器もあるため結構重い。


 俺は周囲を見渡して街中を見て周り、往来している人々を観察して嬉々として過ごすしかない。


 これで今までの疲れが少しは吹っ飛んだな。


「すげ〜。あの耳が長いのはエルフか、エルフやんなあんな美形は。あとあれは獣耳か?尻尾か?ごっつモフモフして気持ちよさそう。ほいであのちっこい爺さんはドワーフか。頑固そうやけど熱気のオーラがやばい。さらば現代日本諸君。ほんでこんにちは異世界の方々。俺は異世界での冒険生活を楽しむぜ」


 元いた世界、日本に別れを告げる。


 嗚呼、この異世界が実に楽しみだ。


 これから色々な人達と仲良くなって冒険したりするのだろうな。


 そして最後は魔王を倒して……ヤベェ想像するだけでニヤけてしまう。


「さてとどうしますか。勇者様」


「まずはそうやな。ここは初期装備が欲しい所だがどっかの誰ぞさんのせいで普段着のままおとされたからな」


「それは私のせいじゃ無いでしょ。元々異世界転生させた人に初期装備は提供していないから。はぁ〜私これからどうしたらいいの?」


 俺の背中でジタバタさせながら暴れるゼアミを今にも落としてやろうかと思ったが。


 今は人が往来し見ている場、ここは我慢だ。


「まぁ落ち着け女神様。こういう時は情報収集から始めないとこの世界の事が分からん。酒場とか集会所みたいな人が集まっとる所に行く。その後に宿屋や市場である程度装備とかうて冒険する。これがRPGの醍醐味やろ」


「た、確かに。そうね。貴方の言う通りだわ。にしても貴方がこんなにも頼もしいとは、陰キャも捨てたものじゃないわね。じゃあ酒場に行きましょう、行きましょう」


「よし、今からは単独行動開始やな。ほなさいなら〜」


「えっ?えっ?えっ?待って。まさか別れるの?」


「せやろ。俺は俺、お前はお前で別々の冒険していけばいいやろ」


「いや、いやよ。トキマサさんと離れたくない。お願い私を捨てないで〜」


 号泣しながら俺の首を絞めてくる。


 身体が子供サイズだからなのか元々力が弱いからなのかあまり苦しくない。


 だが子供の号泣とは破壊力があり周りの人は一連の流れを見ていてヒソヒソと囁き始める。


 痛い、痛いぜ。社会からの視線が背中にブスブス刺すぜ。


 元々俺がフードを深く被っているのは悪いが子供の泣き声にここまで破壊力があるとは。


「わかった、分かった。捨てへんから。一緒に行動するから、ええから泣き止めんかい」


「ぐすっありがとう」


 嘘泣きだったのかすぐに泣き止む。


 こいつ嵌めやがったな。


「じゃあ酒場を探さなきゃな、そこら辺歩いてとったら見つかるやろ」


 まぁいい、幼女一人いただけで俺への大事につながる事はない……筈だよな。


 少し歩いていると気分を戻した俺にしがみついて俺の背中のくっつき虫(ゼアミ)は。


「これで私の神性に影響して人集りができたら面倒だけど。そうなるとトキマサ。私の事を女神様って言ったらダメよ。この世界では私ね、信者がたくさんいてその人たちが集まったら魔王討伐ができなるなるからね」


「安心せい。俺が女神様って言うとる時がお前を最も馬鹿にしとる時やから」


 そもそも女神って言っても見た目はただのおんぶされている子供。


 結果として抱っこちゃん人形にしか見えない。


 しかしこれが万人受けの美形の子供なんだよなこれが。


 だがこいつの性格を知ると絶望感すると思う。


「はぁそれってさっき言った時私を馬鹿にしてたって事。天罰よ。天罰を与えるわ」


 そう言ってゼアミは背中でジタバタ暴れ出した。


 これが天罰ならどれほど稚拙ちせつなのかそれを称して言うしかない。


「女神様」


「また言った。私に畏敬の念は無いの⁈」


「無えよ」


 首締めの力を強めるゼアミだがそれは無視できるほど握力が低い。


 虚しい、虚しすぎるぞ女神。


 はてさて不安を募らせる女神を連れてどうしたものか。

ご愛読いただいた貴方に圧倒的感謝を‼︎

芸術は爆発だ‼︎と作者は皆様の声援と笑いにより日々進化していきます。

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・腹筋が崩壊した

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それでは全ての読者に絶対的な祝福あれ‼︎

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