聖剣の行方
テーマ
聖剣
邪智暴虐の魔王は聖剣Xカリバーで倒された!
世界は平和になり、聖剣の存在を知るものなど誰もいなくなるほどに時は流れた……
***
俺の名前はジェフ、町の小さなレストランでコックをしている。繁盛店とはとても言えないけれど、近所に住む常連が多いためなんとかやっていけているのだ。
曽祖父の代から続くこの店、さすがに設備や道具も古くなってきているために改装準備中である。1ヶ月後のオープンに向けてとても忙しいのだが、最近の俺はとても悩んでいる。
「さっさとその包丁を持って旅に出なさい、聞いてるのジェフ?」
そう、俺の肩に乗って訳の分からないことを吐かすこの妖精の存在だ。
「あなたの包丁は、かつて魔王を倒した聖剣Xカリバーが加工されて作成された神器の一つなの。他にも神器を持つ選ばれしものが世界のどこかにいるはずだから、彼らを探して復活した魔王を打ち倒すのよ!」
まったく、毎度毎度の説明だ。これを一週間も続けられているのだから嫌になる。ムカつくから今日も俺はこの神器で新メニューを作る。
「あぁ……神器で魚を開くなんて……内臓が、オエッ」
ほんとにうるさいなコイツ。
***
次回の「聖剣の行方」は?
ジェフの説得を諦めた妖精は次なる神器と選ばれし者の元へと向かう。そこで待ち受けるものとは……?
次回「聖剣の行方」、『作って遊ぶ? ハサミの神器の持ち主は』に続きません。