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俺はコンビニで異世界を攻略する!!  作者: 紙屋
二章 王城籠城戦編
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三十九話 防衛戦

敵側国視点です

「そろそろか」


 アルドニア王国前に取り囲んでいた男は城を見つめながら呟いた。

 すで時は7日ほどたった。密偵によると食料なくなって3日ほど経つ。


「そうですね。これ以上は相手国の姫君も危ないでしょうから、もう行くべきでしょう」


 参謀の男は頷く。


「・・・そうだな。では行こう」


 静かに作戦は始まった。男は初めての戦場である王子である。


「火魔法は使うなよ!!姫君を生け捕りしなければ私達の国は終わりだ」


 城の扉を破壊してる中、王子は口酸っぱく気をつけるべきことを叫ぶ。


「扉の破壊を確認!!」


 側近が報告する。

 王子は参謀と頷く。そして指示をする。


「先行部隊、鎮圧せよ」


 三十人程の部隊を投入する。いくら地の利があろうと、相手は餓死寸前。程なく、鎮圧できるはずだった。


「戻ってこない。やられたか」


 30分ほどたっても先発隊は誰一人帰ってこず、王子は思わず顔を歪め、舌打ちをする。


「まだ兵糧があったということなのか?」


 王子は参謀を睨みつける。


「いや・・・どうなんでしょうか」


 参謀の答えも冴えない。


「まぁ、いい。こうなれば」


 王子は立ち上がった。そしてニヤリと笑った。


「数で押し切るぞ」



「おい聞けぇぇ!!!今から城に全員で突入する!!」


 そう王子が言うと、兵士たちはザワザワとしだす。

 しかし彼らの表情には緊張の欠片もなかった。


「先発隊はなにしてんだよ。餓死寸前の奴らに負けるか?」

「本当だよな」

「もう本当に暇だったわー」


 彼らの表情には笑顔すら見られた。


「くれぐれも油断するなよ!!何が起こるかわからん」


 王子は大声でそう忠告する。しかし彼らに緊張感をもたせることはできなかった。



「よしこの扉を突き破れば大広場のはずだ。そこから展開する!!」


 王子は大声で全体に指示する。振り返ると雑談してるものばかり。


「はぁ・・・」


 その光景にため息をつく。


「いくぞ!!」


 王子の両脇にいた男が扉を突き破る。


「「「うおおおおぉ!!!!」」」


 一気に大広場に侵入する。

 一気に大広場になだれ込む。

 しかし大広場は一面真っ白で何も視認できなかった。


「なんだ!?この煙」「おいこの煙は!?」「くそっ!?毒か!?」


 油断から一気に動揺に変わる。そしてその動揺は一気に伝染する。


「おい、この煙はなんだ?」


 王子は、目配りして側近に問う。側近たちはすぐさま、様々な毒物の検査を行う。


「毒ではないようです」


 その報告を聞き、王子は少しばかり表情が緩む。


「慌てるな!単なる目眩ましの魔法だ」


 その瞬間

 爆発的な閃光で全員の視界が真っ白に染まった。


「うわぁ!!!!なんだ!?」

「そこかー!!!」

「おい逃げるぞ!!」


 各々が自分の判断で動き始める。


「まずい!!一気に隊列が崩れます!!」


 側近が慌てて王子に報告する。


 崩壊が始まる。


『しねぇぇーー!!!!』


 どこからか声が聞こえる。


『ガンっ!!』


 剣と剣がぶつかり合う音が聞こえる。


「お前か!!!」


 視界が満足に取れない中、混乱した兵士は、音の近くにいた男に斬りかかる。


「ぐわっ!!」「お前何してんだ!?」


『こいつが敵だ!!』

 少し遠くからも声が聞こえる。その声に従って一斉に飛びかかる。


「まてっ!落ち着け!!」


 混乱した状況を落ち着けるように、王子は叫ぶ。

 しかし状況は更に悪化する。


「ぐあっ!!」 「いてぇよ!!」 「お前ふざけんなよ!!」

『こっちにも敵だ!!!』


 大声が響き渡る。王子の額に汗がにじむ。


「まずい。しょうがない。魔法を停止させるぞ」

「しかしそれでは私達も・・・」

「構わん!!魔封じの芳香をばら撒け!!」

「・・・わかりました」


 参謀の男は頷いて、袋から乾燥した草をばら撒く。そして火を点ける。芳香を焚くと、通常2分も経たず部屋内では魔法が使えなくなる。

 しかし効果全く見られない。


「なんでだ!!なぜ煙も消えない!!」


 王子は怒鳴りつける。


「燃やし尽くせフレム!!」


 王子は魔法を使おうとするが、使うことができない。


「芳香は効いている。ということはなんだ!!これは魔法ではないというのか!!」


 芳香を焚いている間も味方の数は減っていってる。


「火か!?火なのか!?」


 しかしこれだけの煙を生み出すほどの火ならば、とんでもない熱で熱くなるはずである。しかしこの部屋は薄ら寒くもある。


「王子立て直しましょう!!このままでは全滅します」


 参謀は王子に進言する。


「一旦城をでるぞ!!そしてもう一度立て直す!!」


 王子は大声で宣言する。

 味方の数は半分近くになったが、それでも300人はいる。

 撤退して立て直し冷静さを取り戻せば、まだまだ計画は遂行することは可能である。


「「「撤退だ!!撤退だ!!!」」」

『出口はあそこだ!!』


 その声の先は明るくなっており、出口が見える。

 その明るさに向けて、一斉に雪崩れ込む。

 しかしそこに出口はない。


「なぜだ!!!」 「出口がないぞ!!」 「どこだよ!?出口!!」


 男たちは更に混乱する。


 全員が偽りの出口に密集した。そして頭上から槍が降り注ぐ。


「なんだ!!」 「肩がぁ・・・」 「いてぇぇぇ!!」


 更に兵士たちは数を減らす。


「突入!!!取り囲め!!!」


 突然敵兵が取り囲む。

 反撃しようにも、味方は壁に密集していて数の利を活かすことは難しい。そして未知のなにかに翻弄され、恐怖から味方兵士の指揮が下がってしまっている。


「くそっ、なんでこんなことに・・・」


 王子は顔を歪める。敵兵の顔を見ても、飢えている様子もない。しっかり補給できている証拠だ。


「王子、投降しましょう。これ以上やれば愚王子として歴史に名を残します」


 参謀の男はそう進言する。その言葉に項垂れ、力無く、宣言する。


「みんな武器を捨てよ。投降するぞ」


 こうして、アルドニア王城籠城戦は幕を閉じたのだった。


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