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俺はコンビニで異世界を攻略する!!  作者: 紙屋
二章 王城籠城戦編
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三十八話 補給、会議

「では頑張ってください!!!」


 俺の手元には大量のおにぎりやサンドイッチ、パン、非常食、飲み物がレジ袋に詰め込まれていた。そして、生米やパスタなどの買ったためとんでもなく重い。しかし複数回に分けて、運べるほど俺の魔力は余裕がない。


「はい、ではがんばってきます」


 店員の応援に、言葉と笑顔で応える。


「あーそういえば名前を教えてなかったですね」


 彼の胸元に目線を向ける。そういえば彼の胸元にはコンビニ店員がつけていないといけないはず名刺がない。


「あーどうしても名刺つけること忘れちゃうんですよねー制服も毎日洗うからつけっぱなしっていうわけにはいかないし・・・」


 俺の目線に気づいたのか彼は苦笑いを浮かべながらそう答える。


「高橋圭です。変哲もない名前ですよ」

「いえ、素敵な名前だと思いますよ」


 そういって、俺はコンビニ自動ドアの前に立つ。扉の先は何も変哲のない、日本の景色が見える。


「では高橋さん、またこのお礼はあっちの国を救った後で」


 そういって、コンビニの扉をくぐった。




 ー------------------------

「本当にいないな。新木さん」


 新木がコンビニを後にした後すぐに、外を確認した。しかしいるはずの新木の姿はなかった。


「てことは、本当に今新木さんは異世界か・・・」


 そういって高橋は空を見上げる。既に陽は落ち、星が見えていた。


「一応明日はできる限りコンビニにいるか。いつ新木さん、くるかわかないしな」


 そうつぶやき笑う。


「それにしても新木さん今異世界かー。くそーいいなー。俺も行ってみてー。落ち着いたら俺がいける方法ないか考えてもらおう!!」


 そういって、彼はコンビニに戻っていった。

 ー-------------------------


「戻りました!!食料です!!」


 戻って来るやいなや俺は大量に買い込んだ食料を見せる。その食料を見るとアレンさんたちの表情は途端に明るくなる。


「リーシャ、アドレナ!!落ち着いてこの食料を配給しろ!!」


 そういうアレンさんも声が大きくなってしまっている。


「この袋に入っているのは、全部そのまま食べれるやつです。ちゃんと包装はとってくださいね。

 そしてこっちは米や麺です。調理は必要ですが大量に作れると思います」

「わかりました」

「それではよろしくお願います」


 そういって俺はそばにあった椅子に座り込んだ。

 食料が行き届くまで小一時間はかかるだろう。それまでは休憩していよう。少し慌ただしくなり始めた城内をぼんやり見つめながら俺の意識はまどろみの中へ消えていった。


「しまった寝てしまっていたか」


 目を覚ますとベッドの上にいた。時計を確認すると3時間ほどが経っていた。頭痛も治まっており、気分も悪くない。

 扉の向こうは少し騒がしかった。


「おー新木殿起きたか」


 様子を見にきたであろうアレンさんが話しかけてくる。固かった表情も僅かに柔らかくなっている。


「食料は無事行き渡りましたか?」


 俺がそう問うと、アレンさんは首を縦に振る。


「米やパスタがまだあるから2日はもつだろう」

「2日ですか・・・」


 あれだけあっても2日しか持たないのか。やはり百人分はきついな。


「今から作戦会議があるんだ。体調も万全ではないだろうが参加してくれないか?」

「わかりました」


 こっから正念場だ。


「もうこのままではジリ貧だ!!こっちから攻めたてるべきだ!!」


 軍服を着た男が机を叩きつけてそう主張する。


「そんなことしても犬死するだけだ!!援軍を待つべきだ!!」


 同じく軍服を着た男が反論する。


「その援軍はいつ来る!?ナイーグ王は遠征中で帰ってくるのは早くてもあと2週間かかるぞ」

「うっ・・・それは。しかしだからといって」


 言葉に詰まる。


「敵もそれまでには決着つけたいと思うはずだ。無理矢理でも攻め立ててくるぞ」

「しかし敵は一体どうするつもりなんでしょうか?本隊が戻ってくれば、私達を亡き者にしても、押し潰されますよ」


 俺は場を少し緩やかにするために話を少し変える。


「姫様を捕虜として交渉するんじゃないか?」

「いやいや姫様が自決している可能性もあるわけですからねー」

「そもそも食料が尽き始めているのはわかっているはずだ」

「本隊戻ってきたらと考えると、焦ってもう攻め立ててくる頃だろ。今からでも不思議じゃない」


 アレンさんはそう言って今の状況を整理する。

 攻めてくる攻めてこないじゃない。いつ攻めてくるか、その段階に入っているのだ。俺たちはそれをなんとかしなきゃならない。

 俺は顎に手をやり考える。


「戦場は城内になりそうだな」

「火攻めはないだろう姫様が死んだら意味を為さないからな」

「数が多いのだから正面突破が安全策だろう。俺だったらそうする」

「相手はかなり油断はしてるはずだ。食料も尽きた相手など勝負にならんからな」

「しかしだからといって勝てるのか?俺たち兵士は60人、相手は500人ほどはいるぞ」


 参加者が思い思い喋り始め、会議の体を為していない。

 60対500。

 その戦力差に俺は思わず苦笑いを浮かべる。正面で戦ったとて、闇討ちしたとて、この戦力差は覆すのは不可能だ。それこそ相手の力を利用しなければ・・・


「同士討ちなら」


 俺の呟きに全員の目線が集まる。


「新木殿なにか思いついたのか?」


 アレンさんが問う。その言葉に俺は首肯する。


「行けるかどうかわかりませんが策なら」


 コンビニをフル活用する。

 コンビニで俺は無双する。


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