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俺はコンビニで異世界を攻略する!!  作者: 紙屋
二章 王城籠城戦編
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三十六話 状況確認

「苦しいな・・・」


 アレンは厳しい顔を浮かべる。城を包囲されて1週間。食料はすでに保存食のみになった。


「・・・」


 兵士の顔を見ても、言葉数少なく、表情も暗い。軍隊の疲弊は極限に達していた。

 戦況は完全に膠着状態。攻め込むことは当然できない。相手も無理に攻め込むことはなかった。しかし時間がたてばたつほど食料は底をつき、士気は下がる。


「姫様はどうしている?」


 アレンは目配りして聞く。


「部屋にいらっしゃいます。自分にできることはないと悟って、せめて邪魔にならないようにしているんでしょう」


「状況は苦しいですね」


 兵士のその言葉にアレンは首肯する。


「食料も明日で底をつく。厳しいな」


 城内は絶望に包まれていた。


「・・・」


 彼女はただボーっと天井を見つめていた。

 なぜこうなったのか、さっぱりわからない。

 疲弊する城内、雰囲気は明らかに悪化しており、時折、怒号も聞こえてくる。


「どうなるんだろ」


 王族の自分はまず交渉の材料に使われるから死にはしないだろう。

 しかしアレンは この城を守る騎士は。そして自分の側近も情報収集のために拷問というのも十分に考えられる。


「アレン、リーシャ、アドレナ・・・」


 三人の姿が脳裏に浮かぶ。彼女の目には涙があふれていた。


 前もこんなことがあった。食料が底をつき、途方に暮れていた。ほんの数か月前の出来事である。あの時も死を覚悟した。

 しかしあのときは颯爽と彼が現れ、あっという間に危機は去った。


「助けて・・・」


 あの時とは状況が違う。城の中なんかに入ることはできないし、食料があっただけではどうにもならない。しかしあり得ないと思っても、つい助けを求めてしまう。期待してしまう。


「助けてください。新木さん」


「はい。来ましたよ姫様」


 彼女はその言葉に振り返る。そこにはいるはずもない青年が立っていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 そこには涙を浮かべる姫様がいた。


「お久しぶりです」


 そういって俺は姫様にハンカチを渡す。


「これで」

「ありがとうございます」


 姫様はハンカチを両手で受け取り、涙をぬぐう。


「って新木さん。なぜここに!!」


 彼女にしては珍しく、驚きを隠せずに俺に尋ねる。


「いや城が包囲されたと聞いて、いてもたってもいられなくて。もらったネックレスを使いました。」


 そういって俺はバツの悪そうな笑みを浮かべ、ネックレスを見せる。


「「「姫様!!」」」

 扉が勢いよくあけられる。


「って新木(新木殿)!?どうしてここに!?」

 驚愕の表情で俺を見てくる三人。扉の先には息を切らせたアドレナ、リーシャ、アレンさんがいた。


「あっどうも、お久しぶりです」


 そう言って、俺は頭をかいた。その気の抜けた言葉に三人は力が抜けていた。


「なるほど、状況は厳しいですね」


 城の中の状況をアレンさんから説明を受け、おもわず頭を抱える。

 城の問題は大きく二つ。

 一つは食糧不足、そしてそれによる士気の低下。これは俺のコンビニで何とかなるだろう。コンビニの食料を買い占めればなんとかなる。

 しかしもう一つの問題はコンビニで解決することができるのか怪しい。それは根本的に包囲網を突破し、状況を打開するというものだ。当然だがコンビニに武器はない。


「しかし食料が先か」


 そうつぶやき立ち上がる。


「では私は食糧をとってきます」


 その言葉を聞いて、アレンさんは一瞬を驚きを見せるが納得の表情に変わる。


「新木殿に秘密があるのはわかっていたが、今までもそれを使って、私たちを助けてくれていたのだな?」


 アレンさんの言葉にうなずく。


「何か私たちにできることはないか?」

「うーんそれでしたら、ありったけのお金をください」


 その言葉にきょとんとした表情を見せる四人。


「俺のスキルはお金が必要なんです」

「そうなのか。理解した。今すぐ持ってこさせよう。」


 そういってアレンさんはアドレナ、リーシャに指示を出す。

 数分後アドレナリーシャは戻ってきて、俺に袋を渡してくる。その袋はずっしりと重かった。


「とってこれるだけのお金を持ってきたよ。」


 中を見ると金貨が見たことない枚数はいっていた。

 これだけあればいくらでも食料を買い占めることができるだろう。


「いでよコンビニ」


 そういうといつものコンビニの扉が出現する。

 それを見て四人は茫然としている。


「それじゃあ行ってきますね」


 そういって俺は異世界を後に、コンビニの中に入っていった。


「いらっしゃいませー」


 いつものように気のない挨拶が聞こえてくる。いつものあの店員の姿は見当たらない。休みだろうか。

 俺はありったけおにぎりやパスタなど、いろいろな食料をかごに入れていく。


 よしまずこれで会計するか。

 そういって、俺はレジに向かい、会計する。


「3万2千円になります」


 店員のいう通り、お金を払おうとする。


「・・・あれ?」


 カバンの中や袋の中も確認する。


「お金がない」


 なぜか変換されるはずのお金がどこにもない。


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