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俺はコンビニで異世界を攻略する!!  作者: 紙屋
二章 王城籠城戦編
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三十話 深夜の飲み会

「...暑い」


 俺はベッドに寝がえり打ちながら、自分の意識が薄くなるのを待っていた。


「コンビニでも行くか」


 いっこうに眠くならず、コンビニに行こうと思い、ベッドから起きて、自分の部屋からでた。日は既に変わっており、窓からは歓楽街以外は暗く寝静まっていた。


「どうしたんだ?こんな夜中に」


 階段から降りると、そう言って、宿屋のマドンナ的存在の女の子ではなく、おじさんが顔を出した。おじさんはいつも鍋を振るっている裏方的存在である。俺も挨拶することはあっても、喋ることはない。


「眠れなくて、少しだけ、外に出ようかと」

「わかった。いま、扉を開ける」


 そう言っておじさんは外に続く鍵を開けた。



「いらっしゃいませー」


 店長らしき人の声が聞こえる。夜中のこのコンビニはいつも店長らしきこの人が接客している。俺はウィスキーと炭酸水と氷、ビールをかごに入れておつまみを物色する。


「うーん。チーカマとソーセージと...これもいくか」


 そう言って俺はチーズケーキをかごの中に放り込んだ。甘いものは酒と合わないという人も多いが、俺は甘いものと酒の組み合わせはありと思っているし、かなり好きである。


「ありがとうございました」


 欠伸混じりの声を聞いて、少し店長に同情しながらも、外に出た。夜勤って辛いもんな...


「買いすぎたな...しかし外で飲むつもりだったが」


 おじさんが待っているから、早く宿に戻るか...俺は早足で宿に戻った。


「おー戻ってきたか」


 俺が宿に戻ったのを確認して、おじさんは扉の鍵をかける。


「こんな夜中にすいません。あと申し訳ないのですが、グラス貸してもらえませんか?」

「グラス?何か?飲むのか?」

「少し、お酒を?」


 そう言って俺は笑って、ウィスキー等を見せた。


「おーいいなー」


 そう言っておじさんはかなり羨ましそうな顔をしている。そして物欲しそうにしている。


「...飲みます?」

「...いいのか?」

「いいですよ。ちょっと買いすぎちゃったので」


 そう言うと俺は小さくいたずらっぽく笑った。そして食堂に向かった。深夜の密かな飲み会が始まった。


「よっしゃ!!じゃあ、乾杯」


 おじさんがそう言うと、俺もジョッキをかかげた。

 お互いビールを一気に飲む。おじさんはすぐにジョッキを空けた。すごいな。もう俺は一気でジョッキ開けれないぞ...


「この酒キレがあってうまいな!!まぁもうちょっと強い酒がいいけどな!!」


 そう言って寡黙そうなおじさんが初めて笑った。


「じゃあ、これ飲みます?」


 そう言って、俺はジョッキにロック氷を入れて、ウィスキーを注いだ。


「おっ!悪いなー!!」


 そう言っておじさんはウィスキーを一気飲みする。凄いな...このウィスキー、度数40くらいあるぞ。俺はそんな酒に強くないから、いつも炭酸水入れて、ハイボールにして飲んでるのに...


「いやーかみさんが、健康に悪いから飲むなって言われてたんだけどな...」

「そうなんですか」

「まぁ、客に勧められた酒を飲まないっていうのもな」


 そう言っておじさんはにやりと笑った。俺はおつまみとして、ソーセージとチーカマをお皿に広げる。


「おっ、つまみも美味しそうだ!」


 そう言っておじさんはソーセージをつまんで、口のなかに放り込んだ。


「旨いな!!このソーセージ!!」

「やっぱりおいしいですね。このソーセージ」


 そう言って俺もソーセージを口に放り込む。そして残ったビールを流し込む。


「最近、宿にすぐ戻ってきてるけど、仕事は大丈夫なのか?」

「最近は戦争関連の仕事をしていますね、皮肉ながら最近はいつもより稼げてます」


 酒を飲んでいるせいか、お互い口が軽くなってしまっている。


「あー戦争関連の仕事か。稼げそうだもんなー」


 そう言っておじさんはチーカマを齧った。


「なんだこれ。味濃くて酒に合うな!!」

「あまり飲みすぎると明日辛いですよ」


 俺は彼をたしなめる。


「大丈夫。俺は二日酔いしにくい体質なんだ。まぁ、話を戻そう。その戦争関連の仕事っていうのが辛いのか?」

「うーん、辛いというか。戦争に加担している気がしていて・・・」

「生活のためだろ?仕方がない」


 そう言っておじさんはジョッキの中を空にする。


「...そうですかね」

「戦争は悪いものだと思うか?」

「そりゃー悪いものでしょ。人死ぬし」

「悪いものと思っているんなら、まだ大丈夫だ。悪いと思わなくなったらやばいと思え」


 そう言っておじさんは笑い飛ばす。


「そう...ですかね」

「なんか、湿っぽくなっちまったな。飲みなおすぞ」


 そう言って俺とおじさんの、飲み会は一時間くらい続いた。なんとなく、肩の荷が降りた気がした。

 ちなみに、チーズケーキと酒の組み合わせにおじさんはかなり驚いていた。

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