十三話 不可解なことが起こったぽい
「こんにちはー報酬もらいに来たんですけど」
俺は冒険者ギルドの入り口に入ってリーナさんに声をかけた。
「はい、新木さん。報酬の金貨2枚です。」
そう言ってリーナさんは金貨2枚を俺に渡してきた。それにしてもコピーするだけで30万か...美味しい依頼だった。
「ありがとう」
そう言って俺は財布に金貨2枚を入れる。
「それにしても本当に金貨2枚報酬として貰えるとは...これ本当は注意喚起のための依頼だったんですけどね」
「そうだったんですか?」
「そうですよ。この依頼は一見高報酬に見えるんですけど実際は減額とかがあったりして全然儲からない依頼なんですよ」
「なんのためにですか?」
「冒険者ギルドでは正式に依頼を要望されたのならその依頼主が犯罪者ではなければその依頼は張り出されます。要するにどんな依頼でも張り出されるわけです。そんな中、冒険者は依頼を選択して受けなければならないわけですからね」
そう言ってリーナさんは紅茶を口に運ぶ。
「なるほど、そういうことなんですか...」
「まぁウチのギルドは暇なので口頭注意もしてますけどね...それで次の依頼はどうしますか?」
「そうですね...」
そう言って俺はほとんど張り出されていない依頼の紙を見る。
おっ!!これとかいいんじゃね!?
「これにします」
「...また変な依頼を受けますね」
適正レベル:なし
依頼名:保存食の納入
依頼主:クルベェード騎士団
具体的内容:保存食(一週間以上食べれるもの)を100食納入。
報酬:1食につき大銅貨5枚(日本円で500円)
「正直言ってこれは半分ボランティアみたいなものですよ?儲けなんてほとんど出ませんし...」
「大丈夫です」
俺がスパッと言うとリーナさんは溜め息をついた。
「わかりました。新木さんならなにか秘策があるんでしょう。この依頼はクルベェード騎士団によるものでキャンセル料は発生しません」
「わかりました。行ってきます」
さぁー現代のインスタント食品の凄さに恐れおののくがいい...
そういうわけでコンビニに行きたいわけだが昨日使っていた場所は子供たちが遊んでいて扉を召喚することができなかった。
「うーん、どこかないかなー」
そう言いながら俺は子供たちが遊んでいるところをボォーっと眺めていた。すると、男の子が石に躓いて転んだ。
うわ...痛そう...
「痛いよー!!」
案の定泣き叫んでいる。
俺は何か良いものがないかゴソゴソと鞄の中を漁る。
てか最近全然怪我してないな。オトナになるということは無理をしないということだろうか。
そんなことを考えつつ絆創膏を見つけ出し、子供たちの元に向かう。
「なにやってんのよ...生み出せ!!生命の始まり水!!」
女の子がリーシャとおなじ生活魔法を唱えて男の子の傷口を洗い流した。
「おい、大丈夫か?」
俺は男の子に尋ねる。
「う、うん。大丈夫だけど血が...」
男の子の傷を見ると思ったよりも怪我がひどく、傷口がぱっくり開いていた。おそらく日本だったら3針か4針くらい縫わないといけない怪我だろう...本当だったら清潔なガーゼとかで傷口を圧迫する必要があるんだろうが、あいにくそんなものはない。
「...ないよりはましか」
俺は傷口に絆創膏を貼る。安くない、いい奴である。
化膿しないようにしなければ症状が悪化してしまうだろう。
立ち上がり男の子にむかって喋りかける。
「よし、これで早く医者に見てもらえ」
「うん...ありがとう。お兄ちゃん」
そう言って男の子は女の子と共に歩きだした。その瞬間俺の脳に直接語られるような声が聞こえる。
【コンビニ召喚がレベル2になりました。】
「レベル2?」
どうやらスキルがレベルアップしたらしい。何が変わるの?これで?




