奇妙な依頼
アクセス数改めて見てみたのですが、スマフォで見ている方が多いんですね。
前の前くらいの作品はPCの方が多かったのですが・・・時代かな・・・
やってきました冒険者協会。
「待ってましたよお二人とも」
「桜木さん実は俺達のこと待ち伏せしてます?」
「今回はしてますね」
いや前回もしてたような気がするんだが・・・?
「本日はクエストの件での問い合わせでお間違いないですよね?」
「そうですね。今回も桜木さんが説明してくれるんですか?」
「そこも含めて、色々お話したいことがありまして」
「はい?」
どうも今回はいつもとは違うらしい。
いつも通り部屋まで案内される途中で軽く話を聞くことに。
「え?担当者を決める?」
「はい。専属という形になりますね」
「専属って・・・ほかにいるんですかそんな人」
「いませんね。お二人が初になります」
「へぇ」
「な、何かことが大きくなっているような?」
「実際大ごとでしたね」
切っ掛けは俺、決め手は日坂さんらしい。
俺の通常では考えられない程の成長率。
その時点でこの先、俺に関する物事の事務的なサポートが必要になるとは考えられていたらしい。
そして日坂さんの持つスキルが強化されたことでそれが確定した。
スキルの効果を受けた鞄が他にも回せるようになる。
それが協会への貢献度として評価され、協会側で本格的にサポートを行うべきと判断された。
他にも同じような冒険者はいる。
そういった人たちは協会の職員が協会と彼らの間で窓口となり活動をサポートしている。
だけど専属でとなると今のところいない。
俺達が初めてになるので、その辺りで色々調整が大変だったそうだ。
「それはお疲れ様です?」
「まぁ私がいつまでも仲介しているのも問題でしたから。業務も増えてましたし」
その時の桜木さんの顔はとても疲れたような顔をしていた。
「さて、今日はここですね」
「今日はというか、いつもここでは」
「そういえばずっと同じ番号ですね」
「・・・まぁ使う人って限られてるんで」
なじみの部屋になってきたってのもどうなんだ??
中に入ると先に別の人が座っていた。
この人が今回、俺達の専属サポートを行ってくれる人のようだ。
「すみません。お待たせしました」
「いえいえ。先輩もお疲れさまです」
「そこまでですよ。では後はお任せします」
「はいはーい」
そういうと桜木さんは部屋を出て行った。本当に忙しいんだな。
残されたのは俺と日坂さんと桜木さんの後輩らしき人。
ぱっと見だが、この人もダンジョンに行ってる人だよな。
そこそこ強そうだし。
「あ、お好きに座ってくださーい」
「あ、どうも」
「どーも」
とりあえず対面の席に座る。
やっぱりこの人、本来事務とかやる人じゃないな?
この時俺は目の前にいる人の観察で気が付かなかったが、大分しっかりと見ていたらしい。
「戸村君?」
「・・・ん?なんです日坂さん」
「どこ見てるんですか?」
「え・・・誤解です」
「むぅ」
「あはは・・・まぁ戸村さんは高校生なのは知ってますから」
「誤解です」
浮島洋子さん
協会の制服に身を包んでいるが・・・まぁ窮屈そう。どこがとは言わないが。
この人が今回俺達の専属サポートになる人だ。
あと別に俺はその胸見ていたわけじゃないんです本当です。
だから自分の胸を軽くなでるのはやめてください日坂さん死んでしまいます。
そんな俺達をにこやかな笑顔で見守っている浮島さん。
これはこれで微妙にやりづらい・・・
「改めて、浮島洋子です。これからよろしくお願いしますね」
「戸村宗次です。よろしくお願いします」
「日坂巡です!よろしくお願いします!」
簡単に挨拶と自己紹介を済ませると早速クエストの話へ。
身の上話はまた今度でもという話になった。
その時は桜木さんとかいた方が話しやすいだろうからな。
「えーっと。お二人に回したクエストの件ですよね」
「はい。どうも何も分からなかったので」
「ですよねー。正直私もこれはどうかと思ったんです」
「って、それは大丈夫なんですか?」
「大丈夫ではないんですよねぇ。でも外部にいる人にメールする場合って結構色々厳しくって」
「ん?もしかして依頼主から聞いてないとかじゃない感じですか?」
「はい。実は協会の決まりなんですよ」
何でも冒険者協会から外部にメールを送る場合、結構厳しめの検閲がかかるらしい。
その為クエストの話でも内容的なものはほとんど書くことが出来ない。
理由は簡単で、何をクエストで依頼したかで、どこの企業が何を欲しがっているかがわかってしまう。
するとそこからその先に何があるかを推測出来てしまうからだ。
だから俺達に来たメールもあんなことになっていたらしい。
「そういうことだったんですね」
「やっぱり大変そうですね。協会って」
「そうなんですよぉ。だから正直今回お二人のお話って私にとっては都合が良くって」
「え?」
「お二人の専属になるので、他の方の情報に触らなくてよくなったんですよ」
「「あー」」
なるほど確かにそういう面では楽が出来るな。
俺達専属ってことは文字通りそういう意味だし。
その為浮島さんのモチベは高い。
仕事をさぼるとかそういうのが無さそうで何よりだ。
「では改めてクエストの詳細についてお話させていただきますね」
「「おねがいしまーす」」
クエスト『番組制作スタッフ及び出演者の護衛』
今回ダンジョン内で手に入る食物を使った番組の制作が決定した。
実際に出演者がダンジョンに赴き、そこで手に入れた食材で料理対決を行うといった企画だ。
そこでダンジョンに実際に向かう出演者とカメラマンの護衛を依頼したい。
護衛対象は出演者とカメラマンの二名。
「ん?出演者一人なんです?」
「あ、もう片方は協会で護衛することになったんです」
「はぁ・・・じゃあなんで片方は私達なんですか?」
「えーっと・・・実は相手方の要望でして」
「は?」
「はい?」
「冒険者の宗次君が良いですと・・・あ、こちら出演者の方です」
「ど・・・スゥ」
「あっー!アイドルの人ですよね!相坂グループの!!・・・戸村君?」
「・・・なるほどぉ」
成程・・・成程ぉ・・・!!
あの野郎やりやがった。いやそもそもどうやって知ったんだ。
アーサーか?いや流石にあいつもそんなことはしないはずだし・・・
「戸村君!」
「ハッ!。な、なんです?」
「こっちのセリフですよ。どうしたんですか?いきなり固まっちゃって」
「あーいや・・・まぁ・・・知ってるアイドルだなぁって」
「あ、流石に戸村君も知ってましたか」
「流石にって言いました今」
さらっと馬鹿にされたか今?
・・・いやでも俺この間までグループは知らんかったな。名前は知ってたけど。
「でもどうして今をトキメクアイドルさんが戸村君を?」
「さぁ。それが分からなくって。名前まで指名して来るなんてめったにない事ですから」
「でしょうね」
あー。どうしよう。急にやる気なくなってきたんだけど。
日坂さんは逆にやる気出てきたみたいだけど。
行く階層。てかダンジョン自体難易度低いところだから危険は大丈夫そうだし。
何なら今最も注目されているダンジョンだからなぁ。
二重三重にうまいって話だし。俺も一回は行ってみたいダンジョンだ。
でも・・・でもなぁ・・・
「あ、すみませんちょっと外しますね」
「うっす」
浮島さんは一言断ると部屋を出ていく。どうも無線で連絡が入ったらしい。
「まさかでしたねー。すっごいところからのクエストですよ」
「・・・日坂さんは、ファンだったり?」
「あー。そこまでじゃないんですけど。テレビで良く曲は聞いてますよ」
「なるほどー」
「戸村君はどうなんです?まぁ絶対ファンじゃなさそうですけど」
「その通りではありますね」
実際曲は知らない。何なら割と最近まで真面目なアイドルだとは思わなかったし。
アルチャ氏に呆れられてようやくグループ名を知ったレベルだ。
今となっては、何回も話したことあるのにおかしな話だとは思うが。
でも案外日坂さんは詳しいらしく、色々教えてくれた。
そうしていると浮島さんも戻ってくる。
「お待たせしましたー。すみませんどうも引き継ぎの書類で不明点があったとかで」
「大変っすね」
「いえいえ。私の場合こちらに来たのが最近なので、まだ不慣れなだけなんですよ」
「最近?」
「私元々冒険者だったので」
「えー!そうだったんですね!」
こうして話は盛り上がる。
その間に何とか断れないか考えるが・・・多分無理なんだろうなぁ・・・はぁ。




