表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

36/45

第36話 王城潜入

「警戒されてるな」


調べる限り、アーサーとレティシアは城に匿われている。

そして、俺が死んでいないことがバレているということだ。


「ネマ何かわかるか?」


ネマは首を振る。

ネマは最近感知系のスキルが使えるようになった。


「遠い、でも侵入できそうな場所はあった」


まだ距離は短いが、城の構造がわかるのは大きい。

いつも城に入るときは、正面からしか入らなかったので大助かりだ。


「行けそうか?」


ネマが頷く。


「よしチェルシー、スミスさんの所に行って侵入を決行したと伝えてくれ」


「はい」


事前に打ち合わせていた通り、侵入するとなったら、運動面で不安のあるチェルシーはスミスさんの所で匿ってもらうことになっている。


「ネマ! 行くぞ!」


情報収集で終わる予定だったが、事前にスミスさんからもある程度の情報はもらっているので、このまま行けるとこまで行ってみようと思う。


「ガルフさんとか、アルメスさんに会わないようにしないとな」


ガルフさんは国家探索者なのでいない可能性は高いが、アルメスさんは十中八九警備についているだろう。


「ここ」


ネマが案内してくれたのは、地下通路に続く扉だった。


「誰もいない」


ネマの感知で調べる。


「入るぞ!」


扉を開け中に入る。


そこは廊下になっており、いくつかの扉がある場所だった。


「なんだここ?」


一番近くの扉を開ける。


「物置か」


日常で使うであろう物が置かれていた。


「ネマ! 案内頼むアーサーが居る部屋まで」


事前にアーサーが匿われている部屋をスミスさんが特定していたのだ。


「うん」


本格的に城への侵入作戦を開始した。



「ん」


ネマが大丈夫という合図を出す。


「よっと!」


ネマのおかげで、ここまで城の兵に会わずに済んでいる。


「ここ」


「アーサーの部屋か、人はいるか?」


「うん、一人」


アーサーの可能性が高い。

出来れば、城の兵士に気づかれずに済ましてしまいたい。


警戒しながら扉を開ける。

そこにいたのは


「やあ、やはりアルだったか」


「アルメスさん」


最悪だった、寄りにもよって1番敵対したくない人だった。


「君が賊であると聞いた時は耳を疑ったが、私は現実をみなければいけないようだ」


悲しそうな顔でアルメスさんが語る。


「君にも事情があるのだろう、だが私はこの国に仕える身! 任務を全うさせてもらう」


言葉は威厳があり、覚悟を表しているが、アルメスさんの顔はくしゃくしゃだった。


「すみませんアルメスさん、そんな顔をさせてしまって」


アルメスさんは何も言わず、剣を構える。

これ以上の言葉は不要ということだろう。


「ネマ!」


俺は準備が整ったネマに合図を送った。

新作投稿しました!

下のリンクからお読みください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ