第26話 鑑定士
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「では、これにて合同演習を終了とする! これからも国の為に、お互い切磋琢磨できるよう願っている」
アルメスさんが合同演習終了の挨拶をした。
あの後野営地で、色々話した後に合同演習の早期切り上げが決まった。
ウルフの群れが逃げてしまったのと、半分まで減らしたので無理せず、残りは騎士団が後日討伐に向かうことになった。
「参加した探索者は探索カードの更新をここで行うように!」
臨時の受付ができており、そこで限定ダンジョンに入れる権限が貰えるようだ。
「ちょっと行ってくる」
入場が許可されるダンジョンの名前はカイギンダンジョンというようだ。
スミスさん達も更新が終わったようで、少し話をしてから解散となった。
アーサー達はいつの間にかいなくなっていた。
「ちょっと帰りに寄りたいところがあるから」
「わかりました」
帰りにとあるお店に寄っていくことにした。
「いらっしゃいませ」
「あのう、これ鑑定してもらいたいんですが」
そう、鑑定屋だ。
「金貨5枚になります」
かなり高額だ、鑑定はおいそれと頼めるものではなく、国家探索者でも避ける傾向にある。
「これで」
俺は金貨5枚を渡す。
「毎度ありがとうございます、それでは指輪をお預かりいたします」
鑑定屋は高額だが、鑑定のスキルもちの人がそもそも少ないので、成り立っている職業だ。
「ほう、これは」
「わかりました?」
「いえ、わからないということがわかりました」
「へ?」
金貨5枚も払っておいて分からないはないんじゃないだろうか?
「納得いっていない顔ですが、私これでもAランク認定を頂いた鑑定士なのですよ」
個人にランクがつくこと自体が珍しいが、さらにAランクとなるとほとんどいない。
鑑定士は、証拠とばかりに認定証を見せてくれた。
それでも金貨5枚は高いと思うのだが。
「まぁ慌てなさんな、Aランク鑑定士の分からないものはそれだけ珍しい、希少価値が高い門物だという証明になります」
そういった品を見たことが無かったのでわからなかった。
「少しお待ちください」
そう言うと鑑定士は後ろのカウンターから紙を取り出し、何かを書き始めた。
「分からなかったお詫びと言ってはなんですが、超希少アイテムということを記した証明書です」
高級そうな紙に、希少アイテムであることを認めると記されてある。
「その証明書があれば、金貨100枚はくだらないでしょう」
「ひゃ、100枚!」
チェルシーがビックリして声を出した。
「100枚ですか」
立派な家が建つ金額である。
「ありがとうございます、頂いていいんですか?」
証明書はタダで発行はできない、お店側が負担してくれるようだ。
「ええ、しかし効果どころか名前すらわかりませんでした、非常に珍しいものなので大事にされるといい」
「はい、ありがとうございます」
ほとんど何もわからなかった、指輪のことは自分で調べるしかなさそうだ。
お店を出て、家に帰り休むことにした。




