第17話 呼び出し
--------------国王side--------------
「あのクランなんと言ったか」
「は! ダウンクロウという名前でございます」
「してあの後、国家探索者の希望はあったか?」
「いえ、どうやら国家探索者になるつもりはないようです」
「ほう、生意気なクランじゃな」
「どういたしますか?」
「ふむ、取り込めそうなら取り込め、無理なら消せ!」
「ハッ! かしこまりました」
「ダンジョンボスを倒したという名声は捨て置けんな」
国王は暗い笑みを浮かべながらワインを口にした。
--------------アル・ギルバートside--------------
「はぁはぁはぁ」
「チェルシー頑張って!」
「はぁはぁ」
「ネマ! いいね!」
俺達は今ランニングをしている。
ネマは元々運動はよくしていたらしく動けている。
チェルシーは、典型的な後衛らしく全然体力が無かった。
しかし、その双丘の揺れる様は、男の視線をくぎ付けにして離さないものだった。
「よし、それじゃあ汗を拭いて休憩したらダンジョンね」
俺は今チェルシーと、ネマの強化計画を実行していた。
「シクシク、ネマちゃんご主人様が鬼です」
「チェルシー体力無さすぎ」
「ネマちゃんまでーー!」
ここに味方はいないのかと絶望の表情をした少女がそこにはいた。
「すみませーん!」
誰かが家にやってきたようだ。
「はいはーい!」
チェルシーが駆けていく。
「案外体力有り余ってるんだな」
ぼそっと呟いた俺の言葉を聞いてチェルシーの背中がビクンッと跳ねた。
「あ、足が!」
そういってチェルシーは足をかばいながら歩き始めた。
「ふふ」
ネマが面白そうに笑っている。
「あ、アルさんですか?」
男の人が訪ねてきた。
「はい、なんでしょうか?」
「ダウンクロウのデニスと言います、リーダーからお話があるので時間がある時にクランハウスに来てくれないかということです」
「分かりました、今日の夕方頃伺いたいと思います」
言伝を伝え終わると、男の人は去っていった。
「チェルシーどうしたんだ?」
「う、うう、足をつりました」
チェルシーが地面にうずくまっていたので聞いてみると本当に足をつったらしい。
「しょうがないな、少し長めに休むか」
チェルシーの顔がパァと明るくなった。
「中に入るぞ」
俺はチェルシーをお姫様抱っこをして家の中に担ぎこんだ。
「きゃあ!」
「マッサージもしてやる」
「え!」
俺のマッサージを受け回復したチェルシー達を連れダンジョンへ向かった。
マッサージをしている時に、チェルシーの顔が赤かったが、そんなに気持ちよかったならよかった。
下の作品もお願いします。




