10年目の立場 2 (200文字小説)
結婚して10年。
もちろん妻を愛している。
そして、子供たちも。
秋晴れの運動会日和。
7歳になる長男の運動会。
朝一でシートを担いで校門に並ぶ。
まだ、誰も来ていない。
一番乗り。
どの辺りがいいか目星を付ける。
次第に競争相手が増えてくる。
校門が開いた。
一斉に走り出すオヤジたち。
ゴール前の最前列をゲット。
妻と娘が来るのを待つ。
開始直前に妻が娘とやって来た。
「いい場所ね。 じゃあ、戻ってお弁当よろしくネ」
「えっ?」