断罪→国外追放狙いの悪役令嬢は、囲い込みルートに入っていることに気付かない
最近流行りのゲームへの転生とか、転移とか、そういう非現実的なことが自分に起きたら、皆さんはどう思いますか? 私はこう思いました。
神様ありがとーーー!!!!
ってね。だって私が転生したのは、大好きだった乙女ゲーム。それも幼少期。つまりは攻略対象たちの子供のころから見守れる、ってことですよ! 最高では!?
おっと、自己紹介がまだでしたね。私はクラウディア・アイゼンナッハ。アイゼンナッハ公爵家の長女にして、シュテファン・ダンネベルク皇太子の婚約者。つまり! 悪役令嬢というやつね!!
ゲーム内のクラウディアは美女だし、プロポーションも抜群だし、公爵令嬢らしく気品に溢れ、文武両道のかっこいい女性だった。ただ、攻略対象である皇太子や、同じく攻略対象になる弟への愛がすさまじく……嫉妬の末にヒロインを徹底的にいたぶる、冷酷な面も持っている。最終的にはそれらの罪を問われて国外追放になり、ヒロインは攻略対象と結ばれてハッピーエンド。それがこのゲームのメインストーリーだ。
つまり! 国外追放という名の自由が待ってるってわけ! 最高!!
だってね、このゲーム、最終目標は世界の平定なのよ。剣も魔法もある世界。そうなると倒すべき敵もいるわけで、それは2の方で明らかになる。1はあくまでも恋愛と勉強がメイン。剣や魔法を教える学校に通い、そこで愛を育んでいくことになる。
続編は1で学んだことの実践編。覚えた魔法や剣を使って、悪を倒すための冒険をしながら愛を深めていくのがメインストーリー。そういう2本で1つのゲームなの。完全版商法とか言っちゃだめだからね。多分違う。たぶん。
1で出番のなくなる悪役令嬢は、私にとっては嬉しい役だし! 危ないことはしたくないもん。ゲーム通りに悪役を演じ、とっとと国外に追放されて、安全なところで身を潜めつつ、平和な世界が来たら聖地巡礼する! これぞまさしく、パーフェクト!!
ちなみに私は箱推しというか、ストーリー自体が好きだった。特別な思い入れのあるキャラクターはいないけど、各キャラのハッピーエンドはちゃんと全部見た。誰が相手であってもメインストーリーには大きな違いはなく、悪役令嬢は卒業パーティーで断罪されて、その後、好感度が一番高いキャラクターとのダンスで終わる。つまり! ヒロインが誰と結ばれても、私の国外追放は変わらないってわけ。やったね!
私の計画は順調に進んだ。ゲームのシナリオは頭の中に入ってる。
幼少期の攻略対象たちのトラウマを阻止することもなく、殿下には惚れたふりをしながらそつのない婚約者を演じ、弟を適度にからかい。他の攻略者たちとは一定の距離を置いてきた。
「クラウディアは何を考えているかわからない」
これは我が婚約者にして攻略対象のシュテファン殿下の口癖だ。ふふふ。オタクの考えなんて一般人にはわからないものですよ。
そんな婚約者に嫌気がさしてるんだろう。殿下とヒロインは、私から見ても仲がいい。イベントは出来るだけこの目で見たいけど……クラウディアは目立つ。どこまで進んでいるのかはわからないけど、まぁ、殿下ルートじゃなくても私の断罪ルートは変わらない。頑張れ、ヒロイン! 心から応援してる!!
とはいえだ。ゲームのメインルートから外れたら、攻略どころじゃなくなるかもしれない。悪役令嬢のざまぁなんてたくさん見てきたし。そうならないためにも、メインルートには忠実に生きてきた。
もちろんヒロイン虐めだってぬかりはない。
「あら。このあたりの空気が悪いですわね」
「本当に。今日も男漁りにお忙しそうで」
「育ちがしれていますわ」
「あんなのが聖属性の魔力持ちだなんて、間違いとしか思えません」
悪口のレパートリーの多い友人たちには本当に感謝している。もっと言ってやってください。
一方の私は……レパートリーがないので……いつも冷たくヒロインを見下すだけ。いや、だけじゃないか。他にもゲーム内の虐めという虐めは忠実に再現してきた。階段で知り合いにわざとぶつからせたり、魔法の授業で標的にしたり。本当にいろいろやったんだけど……
マッッッジで心が痛い。だって大好きだったヒロインを虐めてるんだよ!? これがないと彼女の成長に繋がらない、攻略対象たちと愛を深めるためには必要、ってわかってるんだけど! わかっていても! 人を傷つけるということは、私自身も嫌なことだった。
ヒロインにとっても、私にとっても辛い毎日。そんな日も、やっと今日終わる。
そう! 今日! やっと私の断罪の日がやってきた!!
「んふふ」
「クラウディア様、どうされました?」
「あら、ごめんなさい。つい嬉しくて」
私にいる友人たちに不思議そうな顔をされたけど、笑いが零れるくらいは許してほしい。
だって、すべては順調そのものなんだもの! ああ、今から自由の身が待ち遠しいわ!!
もちろん自由になった後のこともちゃーんと準備済み。主に、お金とか住む家とかね。お父様に頼んで、お店を一つもらったのは子供の頃のこと。代理人を立ててもらったから、表向きには私の店ではないけど商売は順調だし、私の老後資金くらいは優に溜まってる。そのお金で、国外のそこそこ大きな港町のおうちも購入済み。荷物もまとめて馬車に詰め込んでいるし、後は断罪を終えるだけなんだもの! 楽しみ!!
とはいえ、こんなこと他人にはとても言えない。友人たちは自分たちの知っている情報で、いいように解釈してくれたみたいだった。
「卒業したら、殿下との結婚式も秒読みですものね」
「クラウディア様と殿下でしたら、絶対にお幸せになれますわ」
「ありがとう」
にっこりと笑ってみせれば、友人たちも満足そうに笑う。でもごめんなさいね、そんな未来は来ないのよ。
現に今日も、殿下は私のエスコートをしていないのだから。
順調すぎる。ふふ、追放になったらまずは何をしようかしら。貴族のお嬢様がするものじゃない、って禁止されていた事、全部やりたい気分ね。
何せ転生前の私は、田舎で生きてきた野生児……とまでは言わないけど、ある程度の自給自足で生きてきた。あの頃みたいに家庭菜園を作るのもいいし、釣りもしてみたい。自分で育てた野菜や釣った魚を使って、料理もするの。あ、考えただけでもお腹が空きそう。
そんな貴族令嬢らしからぬ考えは表には一切出さず、談笑しながら時間が来るのを待つ。
そして会場中に大きな声が響き渡った。
「皇太子殿下のご入場です!」
途端に会場中がシンと静まり返り、入り口から殿下が……正確には、ヒロインと腕を組んだ殿下が入ってきた。
ほわぁ……スチルそのまんまじゃない。素敵。思わず扇子を握る手に力が入っちゃった。
今までもゲームスチルみたいな光景は何度も見たけど、エンディングも近いせいもあってやっぱり感慨深い。ゲームと違ってスクリーンショットが撮れるわけじゃないし、思う存分この目と脳に焼き付けておかなくちゃね。
殿下たちは私を一瞥してから会場を横断して、一段上がったスペースへと上がる。気が付けばそこには私の弟や、騎士見習いや魔法使い見習いなどの攻略対象たちも揃ってた。
全部が全部、ゲーム通り。そして殿下はこう言うの。
「クラウディア・アイゼンナッハ。前に出ろ」
「クラウディア・アイゼンナッハ!! 前に出ろ!!」
私が小さく呟いた言葉と、殿下の声が見事に重なる。ふふ、順調順調。
私はゲーム通り、扇で顔を隠しながら殿下たちの前へと進んだ。
「お呼びですか、殿下」
「来たか」
真剣なお顔の殿下には悪いけど、そんなお顔も素敵。ぷりぷり怒ってる。可愛い。
もちろん、そんな表情は表には出せない。ゲームのクラウディア、扇で顔を隠していてくれてありがとう!
「お前に聞きたいことがある。正直に答えよ」
「はい」
ああ、わくわくする! ゲームのイベントは何度経験しても楽しいものね!! 今回は私がいじめられる側だから、心が痛むこともないし!
さぁ、お待ちかねの断罪よ!!
「お前はここにいるマリナを虐めたことを認めるか?」
「なんのことかわかりませんわ」
「そういうと思った。ライナー!」
「はっ」
ライナーは私の実の弟だ。ゲーム通り誠実に育った彼は、用意していた書類を読み始めた。
「第一に、マリナ嬢を意図して無視したこと。第二に、お茶会などからマリナ嬢を排斥したこと。第三に……」
次々と読み上げられる罪状は、すべて身に覚えがあるものだ。周りの生徒たちが一気に騒がしくなり、私たちの一挙手一投足を見守っている。
うーん、ゲームみたいにスキップ機能がほしい。ライナーったら、まだあるのかしら。聞いてるだけで飽きてきたんだけど。
とはいえゲーム通りに進めることを信条としてるから、途中で遮るわけにもいかない。新しい生活の妄想を始めたところで……やっと罪状の読み上げが終わったみたい。
「以上です」
「どうだ! 申し開きがあるのであれば今のうちだぞ!」
待ってましたーーー!!
「ありません」
背筋はピンと伸ばして、喜びは出来るだけ表に出さずに。凛とした声で、正々堂々と。
ゲーム通りに、かっこいいクラウディアを!
私が怯まないとわかったのだろう。殿下は拳を握りしめながら、
「弁明もしないというんだな?」
「ええ。私は何も間違えたことはしていませんもの」
ゲームと同じ言葉を告げる。この後はついに国外追放を言い渡されて、断罪イベントは終わりだ。
さぁ、こい!! いざ自由の道を!!
「…………だ、そうだ。私の言ったとおりだっただろう」
「……え?」
そんな言葉、ゲーム内にありましたっけ?
思わずぽかんと殿下を見上げれば、いつも通りの殿下と目が合った。
「おいで、クラウディア」
「…………」
いや、おいでと言われましても。そんな言葉、ゲームになかったじゃない?
動けない。いや、動きたくない。嫌な予感がひしひしとする。この部屋から出る以外で、ここから動いたら負けな気がする。
そんな私にしびれを切らしたのか、殿下のほうが私に近付いてきた。
「クラウディア」
「……はい」
流石に無視はできずに返事をする。いや、やっぱりこんなシーン、ゲームにないよ。どうなってるの?
混乱してる間に、殿下は私の手を取って、ぐっと抱き寄せた。
「お前は、虫一匹殺せない女だ。それがどうして、マリナ嬢を虐めたんだ?」
「っ! は、離れてください、殿下!!」
近い! 近い近い近い!! 耳元で喋らないでもらえますか!?
ゲームにあるとかないとか、今は気にしている場合じゃない。慌てて両手で制したけど、剣術で鍛えた体はびくともしなかった。
「本当のことを教えてくれたら離れてあげる」
「そんなの! 殿下に近付く女性が気に入らなかったから以外にありません!!」
ゲームのクラウディアがそうだった。
大好きな殿下と親しくなっていくヒロインが憎くて、大嫌い。殿下のヒロインへの好感度が上がるたびに虐めはエスカレートして、取り返しのつかないことまでしてしまう。それが彼女の罪だ。
もちろん、ゲーム準拠の私も同じように実施した。ちょっと、あの、自分でやるのは怖かったので、周りにお願いしたりもしたけども。でもみんなには私の名前を出していい、と言っておいたから、全部私のやったことになっているはずだ。だからこそ、今日、ちゃんと断罪イベントが発生したのだし。
…………発生してるよね?
私の言葉に、殿下は何故かにっこりと笑った。
「つまり、妬いてくれたというわけだ。そこまで愛されていたとは、今まで気付かなくて悪かったね」
「ぴぇ!?」
な!? なに!? 今!? きききききすした!? 髪に!? 殿下が私の髪を掬うようにとって、ちゅって!? なに!?
思わず変な声が出てしまったし、体も固まってしまった。そんな私を更に強く抱きしめて、殿下は壇上を……ヒロインのマリナを見る。
「見ての通りだ。俺たちの仲は、君が割って入れるものじゃない」
「そんな……でもその人は私を虐める酷い人で! 殿下も先ほどお怒りだったじゃないですか!!」
そ、そうだそうだ!! もっと言って、ヒロイン!! 私を断罪して!!
心から応援してるのに。何故か今度は、彼女の周りにいたライナーをはじめとする他の攻略対象たちが口を開き始めた。
「っていってもなぁ。殿下はあんたを利用してただけだし」
「男爵令嬢ごときが姉様に話しかけること自体が不敬だ。無視されても仕方ない」
「お茶会は派閥ごとに開催するものですしね。恋敵が呼ばれないのは当然です」
「あとはわざとぶつかって転ばせたり、階段から突き落としたりしたんだっけ?」
「貴族世界ではよくあることだよね。毒を盛らないだけマシだよ」
よくあるの!? それは逆にまずいんじゃないの!? 毒って何!? そんなこと、可愛い弟の口から聞きたくなかった!!
思わぬ展開に、かぱりと口が開いてしまう。何? 何なの? なんでヒロインの味方をすべき攻略対象たちが、私を庇ってるの!?
「そんな……私は、大怪我だってしたのに……!」
ああ、ヒロイン泣いちゃってるじゃん!! みんな早く慰めてあげて!! そして私を断罪して!!
っていうか、皆が慰めないなら私が慰めたほうがいいんじゃない!? 彼女がいないと、この後の続編のストーリー破綻しちゃうんだから!! 世界が救われないのはめちゃくちゃ困る!!
「あの、殿下」
「なんだい?」
慌てて話しかければ、私を見下ろして微笑む婚約者。ウッ。顔がいい。流石はジャケ写面積ナンバーワン……じゃなくて。
「怒っていないのですか?」
「怒る? どうして?」
「私はマリナ様を虐めていたのですよ?」
「そうだね。随分可愛い虐めだったみたいだけど」
「可愛い虐め……?」
虐めに、可愛いも何もなくない……?
殿下の言っている意味がよくわからない。わからないから、つい本音がぽろっと出てしまった。
「国外追放、してくれないのですか?」
「…………へぇ?」
「ひっ!」
「どういうことか、詳しく教えてほしいな」
笑顔が怖い! 怖いですよ、殿下!?
いったい何がどうなってこうなってるの!? ゲームの流れと全然違うんだけど!! 殿下、なんでそんな笑顔で腕に力込めてくるんですか!?
逃げたいのに逃げられない。何もわからないと思っていたら。
信じられない言葉が、聞こえてきた。
「国外追放? もしかしてクラウディア様、ゲームのことをご存じなの……?」
「!!」
い、今の言葉、マリナ様!? 慌てて振り返れば、マリナ様とばちっと視線があった。ゲーム? 今、ゲームって言った?
マリナ様が静かに壇上から降りて、私たちの方に近付いてくる。殿下は彼女から私を隠す用に抱え直したけど、耳に届く言葉までは遮れなかった。
「日本の首都は?」
……ああ、まさかそんな。
「東京」
と、当たり前のようで当たり前じゃない答えを告げる。その途端、マリナ様は表情がぱっと輝いて、私の手を取った。
「まさか同郷の人に会えるなんて! こんなことなら、鎌でもかけて見ればよかった!!」
きゃぴきゃぴと騒がれても、私はまったく理解が出来ない。え……何? どういうこと? もしかしてマリナ様も、私と同じように前世の記憶を持っている、ってこと? どういうこと?
何も理解ができない。頭が働くことを拒否している。成すがままになっていたら、マリナ様の手を殿下がパシンと叩き落した。
「気安く触れるな」
……こっわ。なにこれこわい。殿下ってこんな人だっけ?
訳がわからない。本当に何も理解できない。でも、おそらく目の前の元日本人のヒロインはわかっているんだろう。そう思って、助けを求めるように彼女を見れば。
信じられないことを、教えてくれた。
「これ、ノーマルエンドの一つですよ」
「……………………え?」
のーまるえんど?
思わず呆けた声が出た。ちょっと一回時間が欲しい。そう思うのに、マリナ様は言葉を続ける。
「断罪はされますが、追放はされません。私の推しは続編の追加キャラなので、今回は誰も攻略しなかったんです」
…………………………………………………………
「えええええええええ!?!?!?!?」
そ、そんなことある!? あるの!? ノーマルエンドなんてあったっけ!?
待って待って。じゃあ、殿下は本当にヒロインのことを好きじゃないの!? 私は追放されないの!? 私の人生設計、こんな狂い方するの!?!?
愕然だ。絶望だ。何も考えらない。思わずクロウディアの仮面をかぶることさえ忘れて、素の反応が零れてしまった。
そんな私をひょいと抱き上げて。殿下がそれはそれは綺麗に笑う。
「どうやら、いろいろと詳しく聞く必要があるみたいだね?」
「ぴっ!?」
ない!! 何もない!! いや、あるか!? あるかもしれないけど!!
殿下、私のことなんて興味ないんじゃなかったの!? 今までそんな素振り、見せなかったじゃない!!
助けを求めるようにヒロインを見たけど、にっこり笑って手を振られた。駄目だ、役に立たない。そんな私の顔を固定するように、殿下は私の頬に手を添える。
「私がどれだけ君が好きか、ここまで伝わっていないとは。国外になんてやるはずないだろう」
破 壊 力 !!
こんなスチルない! しらない! ゲームにないよ!! 殿下、顔の良さを自覚していただけます!? キャパオーバーです!! オタクの心臓はノミのように小さいんだってば!!
誰か、誰か助けて! あ、そうだ! 我が愛する弟は!?
と思って壇上に視線を向けるまでもなく、彼は私のすぐ傍までやってきた。
殿下に負けず劣らずの、いい笑顔で。
「僕も聞きたいことがたくさんあるんです。姉様の経営されているブランドや、国外に購入された別荘について」
「ほう。それは私も初耳だ」
「教えてくださいますよね、姉様?」
にっこり笑顔が怖い。私の可愛い弟、こんなに怖かったっけ!? なんで殿下と手を組んでるの!?
嫌。違う。違うの! こんな展開、私は望んでない!!
「私の夢の国外追放ーーーーーーーーーーー!!!!」
我を忘れてそう叫んでしまったことを…………私はこの後すぐに、後悔することになる。
補足
◆悪役令嬢:クラウディア
悪役令嬢に転生した、元オタク。
ストーリーが好きだっただけで、各キャラに思い入れがあるわけではない。
「攻略対象はヒロインのもの」「断罪されて国外追放」という前提で動いているので、攻略対象から見ると嫌になるほど鈍感。
なので、婚約者が自分をどう見ているのか、全く気付いていなかった。
◆皇太子:シュテファン
ちょっとからかうだけで真っ赤になって騒ぐクラウディアのことを、幼少期から気に入っている。
公爵令嬢としてのしっかりしたクラウディアと、素の感情表現豊かなクラウディアのギャップにのめり込んだ結果が今。
政略結婚でもあるので逃がす気はないが、それはそれとして愛してほしい気持ちはある。
ので、自分を好きかどうかわからない婚約者に対して、試し行動をしていただけ。
ヒロインのことは何とも思っていない。
◆ヒロイン:マリナ
推しに会うために、ノーマルエンドに向けてひた走った。
攻略対象たちの好感度が低いとバッドエンドを迎えるため、ある程度は上げて攻略する気はなかった。
同じ転生者がいることに気付いていたら、断罪エンドに向けて頑張ってくれたかもしれない。




