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いつでも真面目ちゃん! ~VRMMOでハジケようとしたけど、結局マジメに強くなり過ぎました~  作者: 亜空間会話(以下略)
5章 今は一人で歩こうローズ:行き雪疾くほどき

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203/243

203 準備はきっちり、何段階も!

 どうぞ。

 たまにOGとして牧塩高校新体操部にバッティングしそうになったり、ちょっとだけ体重が怪しかったりしたけど、練習はかなりうまく進行していた。今日は衣装のフィッティング二回目、案の定だった問題点をきっちり修正した形での合わせになる。


「わざわざすみません、来ていただいちゃって」

「いえいえ、こちらですぐ動けるかどうか見た方が早いですから。映像も確認しやすいですし」


 佐藤さんは、スポーツクラブの方に来てくれていた。前回は会社の方に行って、着て動いてとやったけど……更衣室があるならそういう場所の方がいいし、大型のマットや高い天井なんかの、パフォーマンスに必要な部屋があっちの会社にはなかった。


「前回は、申し訳ありませんでした。素材を試してみたいという思惑もあったのですが、試験で出ていたデータ以上のものにはならず……」

「いやー、実は私も「バニースーツで踊れたらすごいかも」って、ちょっと思ってて。あんなになるとは思ってなかったです」


 ほとんどバニースーツそのままの衣装を作ってもらったのはよかったし、新素材だかで作っていたから、ゲーム内で感じるような固さもあんまりなかった……けど、結局固いのは変わらなくて、ちょっと動いただけでぎっしぎしにシワが付きまくってしまった。衣装がちゃんとかわいく見えないのも大問題だし、お尻あたりだけじゃなく胸元も変形しやすくて、インナーが見えてしまっていた。


「前回お話しした通り、レオタードをベースにして「白バニーさん」の衣装に似せたものに変えてあります。それから、装飾品もいくつか。ゲーム内のものと同じく、腰に引っかける形式のベルトですね……プリントにしてしまうのは惜しいということで、ひとまず作らせていただきました」


 これで動けるなら懐中時計型のアクセサリーも付け、バランスを取るように仮面も提げることにしてあった。カチューシャと小さなハットは問題なかったけど、ひとまずの問題点はベルトだ。


「じゃ、更衣室行きましょう。たぶん大丈夫です」

「ええ」


 髪をくくっとゴムで結んで、お団子にまとめた。こっちでも用意していたレオタード用のインナーと、上は本職の人がバニースーツを着るとき使うらしいヌードブラを付けて、薄めの白タイツを穿き上げる。もらった衣装を姿見を見ながら身に付け、ベルトもちょっとだけ余裕少なめに結んだ。


「っと、ジャンプは大丈夫そうですね。留め金が頑丈だったら、時計は付けられると思います」

「時計の重さはこのくらいです。どうでしょう」

「……これ本物ですか? 捨てる予定とかでも、こんな激しく動くのに付けていきたくないんですけど……」

「これはロケットです、開くと写真が入っているあれです。ファンの方にお預かりしたものもあるにはあるのですが、やはり破損や外れて飛んでいくのは危険かと」


 ベルトに鎖を付けて、ロケットを装着する。ハットのついたカチューシャに、こめかみに付けるいつもの仮面。そしてロケットと反対に付けた仮面。ちょっと装飾過多な気はするけど、これがいつもの私だ。


「動けはする、ようですが。動いてみて怖いようなら、どれかは外しましょう」

「体育館の方でやってみましょう、映像も撮ってもらって……」

「ええ。スタンバイしていますので、さっそくやってみましょうか」

「お願いします!」


 ぴょこぴょこと跳ねてみて、鎖を短めにしたロケットも、固定を甘くして肌にこすれないようにした仮面も、あんまり邪魔にならなさそうだと確認した。


「……そういえば、靴の方はどうするんでしたっけ?」

「明後日、ブースで使うボールに乗っていただいて、いつものハイヒールでも乗れるようでしたらそのまま。危ないようでしたら動きやすいシューズか、低めのヒールに変える予定です」

「ピンヒールにしてなくてよかったですね……」

「こちらとしても助かっています。ただでさえリスクの計算には苦労していますので」


 ずっしり重たい言葉だった。




 マットの上で飛んで跳ねて、変則お手玉をして、バク転や宙返りも含めたあれこれの動きを何度か繰り返す。ちょっと汗をかいてきたくらいでも、衣装はあんまりズレていなかった。ベルトも問題ないし、提げているものもちぎれたり飛んでいったりしていない。


「……よしっ!」

「フィット感や体感温度はいかがでしょう」

「いい感じです! 真夏の炎天下はちょっと、やっぱり暑そうですけど」

「適宜、休憩時間と入れ替わりのタイミングを設けます。屋内メインで、日陰とミストシャワーも備え付けの場所がありますので、平均気温よりは涼しくなるかと」


 今日の配信の方ですが、と佐藤さんは急にゲームの話に移った。もともとゲームからつながっている人だけど、リアル話ばかりだからちょっと驚いた。


「季節柄のお話ですので、水着イベントの配信にはぜひ出ていただきたく。ほかのキャンセルできない予定は入っていませんか?」

「今のところは大丈夫です。イベントの流れでやれないことは、ちょっと離脱するかもしれませんけど……」


 テイムモンスターを増やすクエストがあって、と説明すると、佐藤さんは「あまり問題はないと思いますよ」と微笑んだ。


「だいたい何でもできるようになっているイベントですので。当然、水着でやることにはなりますが」

「海水浴とかのシーズンですもんね。あんまり縁ないですし、ゲームの中で楽しみます!」

「ええ、ええ。とっても力を込めたイベントですから、ぜひ楽しんでいってくださいね」

「やった、楽しみにしてますね!」


 衣装合わせもしっかり終わって、その日は早めにお風呂と夕食を終え、きっちり準備を済ませて配信に臨んだ。

 作中の時間軸は七月下旬、主人公たちは美少女集団の公式インフルエンサーなので水着イベの宣伝をしない方がおかしい。というか時系列的にはすでに「無料配布の水着がインベントリに! いつでも使ってね!」になってるはずなんや……フィエル=アカネがリアルで忙しいからこうなってるだけで。

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