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いつでも真面目ちゃん! ~VRMMOでハジケようとしたけど、結局マジメに強くなり過ぎました~  作者: 亜空間会話(以下略)
5章 今は一人で歩こうローズ:行き雪疾くほどき

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196 ひとつひとつ!(抜けもある)

 どうぞ。

 にこやかながら「用事は終わった」とばかりに去っていく三号人形さんの態度も、こうやってべたべたしているなら仕方ないかなとちょっと思った。


「では、始めますが」


 道化師系統の中でも、サーカスの猛獣使いをモチーフにした〈座長〉は、テイムモンスターを使役して戦う上級職だ。そこまでは知っていた。


「〈座長〉の武器適性は、〈道化師〉ほど幅広くありません。本体性能もやや落ちるため、直接戦闘では少し不利になるでしょう」

「じゃあ、やっぱりモンスターを揃えるべき?」

「はい。ムチ・指揮棒(タクト)・カードが適性A、ステッキ・槍・棒が適性Bです。依存ステータスはどれも低いため、テイムモンスターにバフをかけることが最適解となります。武器を使う場合、ムチと指揮棒(タクト)のどちらかを選ぶとよいでしょう」


 いちばん高くなる器用に依存する武器だから、ちゃんと強くなる。と思ったら、そっちには繋げない話になった。


「現在、テイムモンスターの傾向は前衛3体・後衛2体・支援2体、非戦闘員が2体。支援要員を増やすこと、また回復ができる味方を増やすことを提案します」

「あ、データ参照ってそこまでできるんだ。確かにそうなんだけど……もうちょっと整理してもいい?」

「詳細なデータをお求めですね。かしこまりました」


 まずは前衛、「司編の銀姫フィーネ」「パラノーマル・カオスマスカル」にあの剣=「原初の魔剣(仮)」。基本的にはむちゃくちゃ固い、しかも攻撃性能まであるかなり強いモンスターたちだ。


「後衛2体と言いましたが、実質的には「フロスト・エレメンタル」しか機能していません。「フューチャーシード」……ではありませんね、「スプラウトフェアリー」はまだ寝ているようです。目覚めることなく進化を続けるのではないでしょうか」

「最終的にどうなるの、それ……支援2体はちょろたちだよね?」

「はい、「スニーク・ハイリザード」です」


 そして、今はただの「スケルトン」であるシシィと、イヴもいちおう非戦闘員扱いらしい。こうしてみると、確かに偏りまくっていた。


「主に物理攻撃、速度デバフが主体となっていますね。属性攻撃やHP回復ができる味方を増やし、いずれかの強いと判断した能力をバフできる味方をテイムする。この方針はいかがでしょうか」

「めっちゃいいと思うよー。最近、アンナも忙しいから……」


 ふんすと自慢げなイヴの頭をなでなでして、クエストの進捗状況をチェックしたけど、結局まだ虫・魚介・動物・鳥類・ドラゴンの五種類はテイムできていなかった。ちょろたちがドラゴンになるとしても、まだ四種類足りない。


「この枠の中から、バフと回復確保する……? のかー」

「発想が固くなりすぎです。〈座長〉はたくさんのモンスターを従えるもの、種類かぶりがあっても問題はありません」

「あ、それもそうだった。かしこい」

「ほっぺと同じく、イヴの頭脳は柔軟なのです」


 もっちもっちとほっぺたを上下にむにむにして、目を細めて嬉しそうにしているイヴをたくさん褒める。


「ドラゴンはバフにも長けていますが、マスターがテイムしていないモンスターの中に、回復に特化したモンスターはあまりいません。植物か精霊を増やすべきでしょう」

「イメージ通りなんだね。合計レベルとかスキル多めのやつがいいなー」

「なるほど。とても欲張りなマスターだから、私にここまでの器臓を詰め込んだのですね。ただ稼働するにはあまりに過剰なスペックだと思っていました」

「そこまでやったかな? ちょっと強めの命令が下ってて、頑張ってほしくてさ」



――NameLLL(ねむる)の人たちが、戦いたいって言ってるんだよぅ。

――配信で映える強者は、フィエルさんしかおりませんので。

――「BPB」と「水銀同盟」を両方揃えるか、フィエルさん一人を差し出すか。

――ごめん。私の戦法、もう種が割れてて……



 一人でギルド対抗戦に出場し、いちごちゃんを含めたNameLLL(ねむる)の人たちと戦って……できれば勝ってほしいと、言われてしまった。


「というわけで、合計レベル三百から五百くらいに育てたくて」

「人でその程度ですと、四段階進化ほどしておく必要がありますね」


 以前なら「タイトルタイルズ」で涼花さんからお買い物もできたけど、まだ借金は四百万ディールくらいしか返せていないから、金銭的にはかなり厳しい。ぱっと使えるお金は二十万ディールくらい、情報も自力で調べて自分でテイムするしかない状況だった。


「改めて、マスター。私は「アーティライトドール:イヴ」。情報分析と敵の無力化を得意としています。すべての出演情報(クレジット)に載れるよう、精進してまいります」

「ちゃんと、劇場持つ前から支えてくれたって言っとかないとね」


 大陸の攻略を進めるよりも先に、こっちでは見込みの薄いモンスターはテイムしておかないと、次のギルド対抗戦に間に合わない。


「虫と鳥はいいとして、動物と魚介はあっちだよね……」

「はい。ラビウム島はとても肥沃で、自然豊かです。タウルヴァンス大陸の砂漠地帯と比べれば、差は歴然でしょう」

「やっぱり、砂漠地帯以外もあるんだよね?」

「ハイムノア以北は寒冷地帯です。アイリウェールも同様に。自然に恵まれた土地は、砂漠を突っ切った先にしかありません」


 魔王虫を倒したからもう大丈夫、というわけでもないようで、砂の中にワームや蛇みたいな竜がいる可能性もけっこうあるらしい。


「動物であれば、カンデアリート付近がよいでしょう」

「よし! じゃあさっそく行って――」


 セーブポイントに触ると、「まだ転移先のセーブポイントに触れていません」とテレポート不可能のメッセージが出た。


「……ベルターから行こう」

「珍しいこともあるものですね」


 そういえば一度も向かっていないのを忘れていた。

 昔は硬派でしたが、今は「かわいがるなら人型でもええか……」ということで、モンスターの人化も許容できるようになりました。代わりにガチモンスター(言葉すら通じない)も入れる、気性難のガチヤバも入れてみる。今のところの予定は


虫:みんな想像してるであろうアレ

魚介:お前それ好きすぎだろ……ってなるアレ

動物:またかよ! ってなるアレ

鳥類:タイミング的にまたかよ! ってなるアレ

ドラゴン:ちょろたちの進化系


 こんな感じ、の予定。魚は変わるかもしれない……

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