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いつでも真面目ちゃん! ~VRMMOでハジケようとしたけど、結局マジメに強くなり過ぎました~  作者: 亜空間会話(以下略)
5章 今は一人で歩こうローズ:行き雪疾くほどき

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195/254

195 夢を見ないイヴは、でもあったかいものが好き

 どうぞ。

 たぶんこっちが人間の本拠地のはずの大陸……「タウルヴァンス大陸」で、私は〈石臓魔術〉を使っていた。指導してくれている三号人形さんは、うんうんとうなずいている。


『そう、とても筋がいいですよ。いくら失敗しても、自分の持ち物ならお金は取りませんからね』

「あ、あはは……それならいいんですけど」


 石ころや宝石を「器臓」に変えて、人形のパーツとしてはめ込むという一種の儀式みたいなスキルらしい。スポーツクラブに通ったり大学に行ったりしているあいだに〈アクアクラフト〉で人形のパーツを作って、夜にはこうして器臓を作る。一週間以上かかってしまったけど、今日でやっとすべてのパーツが完成した……はずだ。


 何より、あの「ルリオサムシ」のドロップアイテムを使った最高級の器臓は、ちゃんとスキルレベルを上げてから作りたかったから、いくらか練習してからということにしていた。「覇壊龍髄」というコア部分らしい宝石をきれいに丸く削って、魔術で器臓に変換する……このゲノ=メニエフに訪れた人間は、みんなこの〈石臓魔術〉目当てなのだそうだ。


『千年を生きた術師に教われるなんて、とっても貴重な経験ですよ。手ほどきはしてもらえなかったみたいですけど……』

「そんなに優しい人じゃなかったので。むしろ、悪い人だったかも」

『あらあら。人形も人も同じ、師や親は選べないものですけれど……。得たものは活かしましょう、いま残っているものですから』

「それもそうですね」


 ジェロゥがただの悪人だとまでは思わないけど、比重で言えば危ない部分や倫理的にズレた部分の方が大きかった気がする。


『時間をかけて器臓をたくさん作りましたから、よい人形ができますよ。根本の仕組みは覚えていらっしゃいますね?』

「はい。最低条件に入るものと、そこに足すものがあるんですよね」


 基礎・起動・循環・調整の役割を果たす四つを最低限揃えれば、人形は動く。そこにいろいろと足していくと、追加能力やステータスがきちんと上がっていく。


『箱となる胴体の品質は、それほど影響ありません。そうですね、人でいうあばら骨を外から評するようなものですから』

「じゃあ、もっと安いのでもよかったんですか?」

『間違ってはいませんが……。あなたが出してきた宝石の質を見てのおすすめです』

「補い合ってる感じ、なんですね」


 箱の中にこぶし大からその倍くらいまでの宝石の塊を収めて、棒状のものや薄板も入れて、ふたを閉じる。手足や内蔵武器みたいなものも並べて、溶け合っていくところを見た。人形とは思えないくらい美しい球体関節人形ができあがって、手術台のような場所で裸の美少女が起き上がる、ちょっとアブない絵面になった。


「はふぁ……。おはようございます、マスター」

「初めまして。名前とかある?」

「全権を握っていないマスターは珍しいですね。では、イヴと名乗りましょう」

「おぉー、考えが柔軟……あ、服っていうか装備っていうか、いろいろあるよ」


 銀髪に琥珀色の目、幼さも感じさせる顔立ちだけど、ひどく落ち着いた表情は冷徹さすら感じさせる。……と思っていたら、ルリオサムシからドロップしたスリップドレスをうきうきで着ていて、ちょっとドヤ顔でこっちを見てきている。


「いいねー、グラデーションめちゃくちゃ似合う!」

「性能検証。これほど手を尽くして人形を作って、マスターは何をするつもりですか?」

「ん、そんなにはっきりした目的はないけど。能力に見合ったこと、してもらうかな」

「まるで人を育てるようなことを言いますね」


 人の形してるし、とちょっと苦笑する。


「かなり戦えるようにしたつもりだよ。あと、相手の力を分析したりとか。私ってあんまり考えずに戦ってるから」

「指示役の方が指示を仰ぎたいと。いくら【愚者】だからといっても、そこまで堕ちるものですか?」

「堕ちてるかなー。でも、一人で考えるのは苦手だし」

「仕方がありません、マスターを支えてみせましょう。イヴの最重要指令(プライマルコマンド)は、マスターの思考をサポートすることと設定しました」


 呆れているようでもあり、むふーと誇っているようでもある。なんか可愛いからほっぺをもっちもっちしておく。さらにむふー感が増したから、冷酷っぽい態度よりこっちの方が素なのかもしれない。


「じゃあイヴ、さっそく頼りたいんだけど」

「充分なデータが揃っていれば、すぐに結論を出してみせましょう」

「〈座長〉になるのにあと足りないピース、っていうか……仲間のスタイル? を、いっしょに考えてほしいんだ」

「整合。マスターのスキルとそのレベルを参照すると、武器攻撃職のような戦闘スタイルは、仲間の不在を前提に組み立てるべきです」


 うぐっ、と思わず声が漏れる。それは、今までに考えていることそのままだった。


「お、抑えるから……! 〈座長〉も、そんなに表に出るタイプじゃないんでしょ?」

「データベース参照。説明とビルドプランの提案を行いましょう」


 手術台にちょこんと座ったイヴの隣に座ると、ひざの上に乗ってきた。なんとなくやってほしそうな顔をしているから、きゅっとハグしつつ、説明を聞くことにした。

 寝坊しすぎて突貫工事で書いています。まさか五時間も寝られるとは思ってなかった……って思う方がアカンのでしょうか、とりあえず明日の分は急いで書かなければ。

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