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第1話 なんだよ。

短めです。

 夕焼けが差し込み、教室はオレンジ一色に染められている。季節は秋から冬へと移り変わろうとしていた。


 最近は日が沈むのが早く、家に帰ろうとする頃には辺りは暗闇に包まれている。なので佐山さんの安全も考慮して最近は僕が佐山さんの家の方向に一緒に帰っている。


 しかし、今日雫は家で用事があるらしく、一緒に帰れない。


 なので、久しぶりに池田と帰ろうと声を掛ける。


 「池田ー。今日は久しぶりに一緒に帰ろうぜ」


 「……今日も佐山さんと帰れば?それじゃ。」


 「いや、今日は…」


 しかし、言葉を言い切る前に池田は足早に教室から出ていった。


 なんだよ。せっかく誘ったのに。


 その時は、ただ機嫌が悪いだけ、そう思っていた。


 


 次の日。


 今日は珍しく遅刻気味で学校に着いた。


 雫に心配され声を掛けられる。しかし、そんなことがどうでもよくなるほどの視線が送られていることに気づく。


 「……なんだよ、池田」


 「…何でもない。……ただ、その、なんで遅れたのかなぁ、って」


 なんだこいつ、いつもなら「なんで遅れてんだよ。馬鹿じゃん」くらいのノリなのに。


 今日は妙にしおらしい。


 「いや、普通に寝坊した」


 「…そっか」


 …なんかこいつ変だ。それに最近ずっと隣に居たからわかるが、情緒不安定を疑うほど気分の上がり下がりが激しいように見える。


 心配して声を掛ければ


 「何でもない」


 の一点張り。


 それからは、池田に話しかけるが、そっけない態度をされ、の繰り返し。それに少しむかついたのだろう。自分も雫といる時間を優先させ、池田と過ごす時間は減っていった。


 そうして、気が付けば徐々に池田との距離は離れていった。

 

 今思えばこの時にもっと話し掛けていればよかったのかもしれない。そう気づいたのはかなり後の事だった。



今回も読んでいただきありがとうございました。


それと、今まで気が付かなかったのですが、たくさんの誤字報告本当にありがとうございました!ここまで誤字しているとは思っていませんでした。(笑)


ぜひ、面白い!と思った方や、続きが気になる!と思った方はぜひともブクマと、お星さまをお押していただけると嬉しいです。

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