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私は何とか合理的な説明をしようとしてみたけれど、どうしても思い付かなくて、仕方なくあきらめた。
とにかく、あのお兄さんの言った通りに日傘がなくなっているのは事実だ。
この件については、一旦保留にしておこう。
私がそう決めた時、ポケットの中のスマートフォンが小さく振動した。
スマートフォンを取り出してみると、おばあちゃんからメールが来ている。
私は早速メールを開いてみた。
久し振りね。
日和ちゃんからメールもらえて嬉しかったわ。
今度の土曜日ならおじいちゃんも私もいるから、どうぞ遊びに来てね。
楽しみに待ってます。
おじいちゃん達も忙しいだろうから、なかなか予定が合わないかなと思っていたけど、思ったより早く話を聞けそうだ。
私がお兄ちゃんに返信が来たことを知らせようと部屋を出ると、真っ暗なリビングダイニングキッチンには誰もいなかった。
お兄ちゃんはお夕飯が済むと、すぐに自分の部屋に引っ込んだし、お母さんは今頃お風呂だろう。
私は手を伸ばしてお兄ちゃんの部屋のドアをノックすると、ドア越しにお兄ちゃんに言った。
「ねえ、おばあちゃんからメールあったんだけど、今度の土曜日におじいちゃん家に行くことになったから」
「うん、わかった」
お兄ちゃんがそう返事をしたところで、私は自分の部屋に戻っておばあちゃんに返信を書いた。
じゃあ、土曜日にね。
そっちに二時くらいに着くようにするから。
おじいちゃんにもよろしく。
私はメールを送信した。




