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「『ぬらりひょん』って、いろんな人の想像力の寄せ集めでできてる妖怪なんですね」

「『ぬらりひょん』に限らず、大抵の妖怪はそういうものだ。人が不可解な事象や病の原因を説明するために、幽霊や妖怪は生み出され、語り継がれ、やがて様々な絵師によって姿形すら与えられたのだからな」


 「やがて様々な絵師によって姿形すら与えられた」ということは、遥か昔は妖怪に姿形がないのが普通だったんだろう。


 今時妖怪と言ったら、みんな絵があるのが当たり前で、幽霊だって足がないなんて言われてるけど、姿形はちゃんとある。


 でも昔はそうじゃなかったなんて、とても意外だった。


「どうして最初は絵がなかったんですか?」

「この国では元々神の像を描く習慣はなかったし、神と妖怪の類は紙一重だからな。そのせいだろう。単純に妖怪に対する恐怖心から、姿形を与えることを躊躇したという側面もあるのだろうが」

「ああ、そう言われると納得ですね」


 きっと昔の人にとっては、妖怪は神と同じように恐ろしいもので、わざわざ絵に描くなんて発想自体がなかったのだろう。


「でも、それならどうして絵に描くようになったんですか?」







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