第4話
今回執筆時間がなかったため、半分の分量になっています。申し訳ありません。
「答えてラビ君。その、女の子は、だれ?」
さぁやってきました。毎年恒例第一回どうするよ俺選手権です! ルールは至ってシンプル。目の前の彼女の問いかけに答えるだけです! 当の彼女は目のハイライトが消えて、後ろから般若が覗いていますがそんなことは関係ない! さぁラビ選手。いったいどんな回答を示してくれるのか!
……うん、こんな状況でこんな馬鹿げた脳内大会を開ける辺り、あの般若に威圧されてるんだろう。ホントなんなんだあれは? 対象に混乱の状態異常を与えるスキルかなにかですかね?
まぁ、それはひとまずおいといて、どうしようかね? とりあえず選択肢を並べてみよう。1、彼女を騙すなんてできない! 正直に答える。2、いまの彼女に逆らえるか! 正直に答える。3、嘘をつくなんてひど……うん、選択肢もくそもないわ。正直に答えよう。なーに、やましいことなんてなんにもないんだ。彼女もわかってくれるさ。
「えっと、こいつはーー」
「ーー初めまして! ナギサっていいます! あなたは先輩の彼女さんですか?」
なんか割り込んできやがった。黙ってろやお前お呼びじゃねーぞ。そしてナギサの言葉を受けたベルは……。
「か、彼女!? ち、ちがいます! そうだったらいいなとは思うけど私とラビ君はそんな関係じゃないです!」
大慌てでそういった。よほど慌てていたのか、中間の言葉はよく聞こえなかったが否定されたと言うことはわかった。そして、ナギサの方はそれを受け、にっこりとわらって、俺の腕に抱きついてきた。んだこら離しやがれ。
「じゃあ私が彼女なってもーー」
「ーー全力で拒否させてもらう」
なに言ってんだこいつは。
「えーいいじゃないですかー。どうせ女の子と付き合ったことなんかないんでしょー?」
「たしかにないけどお前はノーサンキューだわ」
「えー? あんな出会いだったのになんだかんだ言って付き合ってくれてるのって私に気があるからでしょー?」
「思い上がりも甚だしいな」
付き合った理由は暇だったのと、トビの存在があったからだ。三姉妹が帰ってきたいま、どうして構う必要があるだろうか。いや、ない(反語調)
「ということで帰れ、いや、トビを置いて帰れ」
「ひどい! 私とのことは遊びだったんですね!」
「遊びの世界で今さら何を……」
てか、さっきからベルが静かだな……。気になってちらりと見てみれば……。
「……」
「べ、ベルさん?」
固まってらっしゃった。声をかけてみれば、はっと我にかえり、ナギサにもの申す。
「だ、だめ! ラビ君は私の……」
「私の……なんですか?」
ナギサが重ねて尋ねれば、意を決したように言う。
「ラビ君は私のペットです!」
途端、周りが一気にシーンとした。いつのまにか集まっていた野次馬たちも黙りこくってしまった。
アオイです。
梅雨の時期に入りましたね。私は雨が好きでし「た」。
高校のように警報が出れば休み:そんなものはない。
雨に濡れて透ける女子のシャツ:そんなものはない。
テスト:そんなものしかない
……雨なんて嫌いです。




