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首刈兎は今日も行く!~三姉妹とのペットライフ~  作者: 真田 蒼生
間章「首刈兎は遊び倒す?」
53/84

第3話

新規アップデートに追加されたエリアの遊園地ゾーン。そこはその名のとおり遊園地が広がっている。

定番のジェットコースターや観覧車から、メリーゴーランド、ゴーカート、etc(エトセトラ)。ありとあらゆるアトラクションが広がっている。あと、ここでしか出ないモンスターも出てくるらしいな。掲示板情報だと見かけたら必ず倒せとのこと。なんだ? いいアイテムでも落とすのかね?


「うさぎさん早くいこー!」

「おいおいヒナ、そんな焦らなくても逃げたりしないぞ」


目をキラキラさせながら手を引くヒナに連れられアトラクションへと向かう。まず向かったのはジェットコースター。かなりでっかくうねったりしてるけど……身長制限とかは大丈夫なのか? ……あ、ここゲームだったわ。そんなもんあるわけないわ。それでもかなり気が引けそうな……


「うさぎさん早くいこ!」

「お、おう」


おおぅ、うちの子は勇ましいな。サイカ見てみ、完全にノーサンキューって顔してるよ?


「……楽しかったね!」

「お、おうそうだな」

「……大丈夫ラビ君?」


だ、大丈夫だ問題ない。予想通り……いや、予想以上にうねっていただけだから。

次、ティーカップのやつ(正式名称は忘れた)


「わーーーー!」

「ちょ、ちょっと待ったヒナ……もっとゆっくり……」


こういったものが好きなのか、カップをかなりの速度でまわすヒナに苦しめられた。うっぷ、世界が回る。

次、メリーゴーランド……ゴーラウンドだっけ? ふむ、二人乗りか……。


「あ、あのラビ君……よかったら一緒に」

「うさぎさん一緒に乗ろー!」

「おーいいぞー」


なんかベルさんが言いかけてたけど気のせいかな?

そんなこんなで、まぁ、遊園地をエンジョイしていた俺たち。そして、噂のモンスターに遭遇した。


「やぁ! ようこそ! 僕はミッーー」

「ーー首刈ぃ!」

「ーーさようなら! ハハッ!」


その、赤いパンツをはいた黒いネズミを見た瞬間、俺はスキルを発動させそのモンスターを葬っていた。


「ラビ君……今のって」

「ベルさん、俺たちは何も見てないぞ?」

「え、でも……」

「俺たちは何も見てない、いいね?」

「あっはい」


……ベルさんにこのネタが伝わるとは思わなんだ。しかし、見かけたらすぐ倒せっていう理由がわかったわ。運営は夢の国に喧嘩を売る気か。やめろよこれが理由でサービス終了とか。シャレにならんぞ。


「さて、ネズミ駆除は見つけ次第やるとして、次はどこに行く?」

「そうだねぇ……あ、あれとかいいんじゃない?」

「あれ?」


そういってベルさんが指さしたものは……


「……あれですか」

「……う、うんあれ」


大丈夫ですか? 指さした本人が声上擦ってますよ?

ベルが選んだもの、それは、陽気な雰囲気の周囲から明らかに浮いた、禍々しい城だった。マップで確認してみれば名前は「フィアー」というものらしい。……まぁ、お化け屋敷ですね。たしかに定番ではあるか……おっふ。


ーーーベルーーー


「じゃあ……いこうか」

「う、うん」


ラビ君に連れられ、フィアーという名のアトラクションへ向かう。うぅ……適当に選んだのがまさかお化け屋敷だったなんて……しかも、ゲームの中だから物理法則完全無視して驚かせてくるそうです。ちょっと……いや、かなり怖いとのこと。現に今出てきたカップルの女性の方はショックのあまり男性に抱きついたままでいます。……私もラビ君と……。あ、ちなみにサイカとヒナはパスしました。さすがのヒナもこれは無理だったらしい。

そのまま私たちは城へと歩を進めました……。城の中は外見と同じく、暗い雰囲気でいつお化けが出てきてもおかしくない感じです。そんなことを考えていると……


『うびぁああ』

「キャッ!?」


奇声を上げて何かが壁から飛び出してきました。さすがゲーム、物理法則を完全無視です。たまらず悲鳴を上げてしまう。が、この悲鳴はこのお化けに驚いたから出たのではありません……多少構えていればそこまで驚くことはありませんし。私が驚いた理由、それは……


「ラ、ラビ君!? い、いきなりななななんでしょうか!?」

「………」


突然ラビ君が私に抱き着いてきたのです。そりゃ驚きます。ラビ君は黙ったまま、私を放しません……あれ? ラビ君の手、震えてる?


「……もしかしてラビ君……お化けとかそういうの苦手?」

「……かなり」


私を放さないまま、ラビ君はそう頷く。


「いや、マジすんません。セクハラとかそういう意識はなくてですね? でもまぁご不快ならおそらく表示されているであろうセクハラ通報のボタンを押せば対象は強制退去させられるんで押してもいいです。ていうかむしろ押してください俺をここから出してください」


震えながら言うラビ君の言う通り、今私の目の前には『PlayRabbitから過度な接触を受けています。通報しますか?』というウィンドウが表示されている。これを押せばいいわけだが……まぁ、押すわけないよね。


「大丈夫だよラビ君。とりあえず目をつむって、私に掴まったままついてきてね。案内するから」

「……」


こくりとうなずいたラビ君は私から体を放し、肩をつかんで電車ごっこのような体制になりました。周りが自分より取り乱していると人は落ち着くもので、それからは特に怖がることもなく、ラビ君を先導して外に出ることが出来ました。

外に出た後ラビ君は謝ってきたけど、私としてはとてもうれしかったです。

アオイです。

最近モチベーションが低くて辛いです。何が原因なんでしょうか?

大学の課題が増えたことかな? 新しく漫画とラノベを買ったことかな? 読み切りの短編をちょくちょく書いてるからかな?

私個人としては単に時間がないということでFAとさせていただきます。皆さんは何が原因だと思います?

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