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首刈兎は今日も行く!~三姉妹とのペットライフ~  作者: 真田 蒼生
第0章 「兎はもうひとつの生活を始める」
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エピローグ

これは4話投稿の4話です。1・2・3話をまだ見てない方はそちらを先に見てください。

昨日…いや、今日は死ぬかと思った…。

課題をやってないことに気付いたのが23時、課題に手を付けて軽く絶望感を味わっていた24時、そして考えることをやめたのが25時、なんとか課題を終わらせたのが26時であった。ほんと学生の皆は課題とかしっかり把握しておこうね。マジ死ぬよ。

そして、いつもより短い睡眠時間の後、眠い頭を動かしながら、俺は学校に行っていた。

俺はN高校という私立の高校に通っている。この学校は俺の実家からかなり離れているので、今は1DKのマンションに一人暮らししている。

なぜそんなことになっているかというと、中学時代、ゲームばかりやっていた俺は親に


「ゲームばっかりしてないで勉強をしなさい。」


と何度も言われていた。なので、ゲームの合間に猛勉強をして、中学校で行われる模擬試験で県内で10位に入ってやって、親を黙らせた。

そして、それでもたまに勉強しなさいと言ってくる親を面倒に思い、成績次第で奨学金が出るN高校を受けて見事奨学金付きで合格したのだ。ちなみに受験理由は「奨学金で親に楽させるため」と自分で言っても白々しい理由を述べていた。…まぁつまり何が言いたいかというとこういうことだ。


結論:すべては快適なゲームライフのために


俺はどんなことでもそれが最終的に自身のゲームライフに通じるものなら、全力を尽くす。

人間、全力でやれば意外と何とかなるものである。

さて、そんなこんなで現在昼休み。

俺は教室の自分の机で購買戦争に参加して得た戦果、コロッケパン(80円)&カツサンド(100円)を食べている最中だ(値段の割にうまいのよな。)。…一人で。

まぁまて早まるな。一人でとは言ったが決して俺がぼっちなわけではない。

N高校に通う人たちは大抵がリッチな家庭の子である。つまり、生徒のほとんどが金持ちである。

まぁそれで見下されているということでは決してない。ていうか大体がいいやつらである(例外あり)。

俺も1年生のころは、得意のゲームの話題で友人を作ろうとした。まぁ金持ちといえどやはり若い者たち、ゲームをやっていないものなど少ししかいなかった。…しかしだ。

金持ち故のことなのだろうか。彼らはゲームをする際、必ずと言っていいほどすることがある。それは…


『課金』


である。知ってのとおり課金とは、ゲームの中のアイテムを現実のお金で買うものだ。彼らはそれを必ず行っているのだ。いや、課金が悪いこととは言わない、逆にそれをやってくれればゲームの運営も喜んでサービスを続けてくれたりするだろうからどんどんやってくれてもいいと思う。だが、


「課金できない俺としては課金前提のゲームプレイの話にはついていけないんだよなぁ…。」


そうなのだ。たとえば「ここのボスが倒せない」という話題が起きたとしよう。俺ならばそこで「OOを試してみれば?」などといったアドバイスをする。しかし彼らは「OOっていう課金アイテムがあってだな?」と、速攻で課金を進める。この時点でお互いにズレが生じるだろう?つまり話が合わないんだ。

と、いうことで、この学校では俺はぼっちではない。仲の良い友人が少ないだけだ。それが言いたいだけなのだ。

現在は昼飯を食べながら、そんな課金勢たちのゲーム話を盗み聞いている最中だ。え?失礼だって?あっちがこっちに聞こえる声で話すのが悪い。んで、彼らが話しているのは、もちろん昨日サービス開始をしたALOである。


「お前ALOはじめた?」

「当たり前だろ?種族何にした?」

「普通に人だ。」

「だよなぁ。」

「「獣人選ぶのはギャンブル好きなバカのやることだよなぁ」」


…悪かったな。といっても、俺以外にも獣人いたぞ。…20回に1回見るくらいだったけど。


「だって獣人のLUK低いもんなぁ。」

「人の固有技能で上げられてないもんな。俺らが平均60くらいなのに」


獣人のLUKは低いのか…それで俺はあんな…


「獣人は30だもんなぁ。倍の差は痛いよな。」


…ワッツ?…いまなんつったこいつら。え?獣人の平均LUKが30?

…うそっ、俺のLUK低すぎ…。俺は顔を覆った。

彼らはそんな俺の様子に気づくことなく、話を続けている。

俺が絶望感を味わいながら、カツサンドを味わっていた(誰がうまいこと言えと)。そんなとき、声をかけられた。


「稲葉君、ちょっといい?」

「ん?」


声のかけられたほうを振り向くと、一人の女性が立っていた。

彼女の名前は比嘉咲ひがさき 美鈴みれい。数少ない俺の友人である。

彼女は俺と同じ、奨学金でこの学校に通っていて、そういうつながりで、話すようになった。

ちなみに、美人である。この学校の文化祭で非公式に行われたミスコンで1位をぶっちぎるくらいの美人である。(非公式なので本人は知らない。)…あれ?そんな人と友人ってことは俺って勝ち組?…それはないな。うん。

そんな彼女が俺に話しかけてきた。要件は…まぁ予想できるな。


「あの人たち、何の話してるの?」


やっぱり。

彼女もゲームが好きらしいのだが、ゲームに対する知識はなぜかほとんどない。エンジョイ勢?というやつなのだろう。

なので彼女はたまに、俺に周りの人がうわさしてるゲームについて、情報を聞きに来る。俺なんかよりほかに物知りな連中がいるだろうに…。


「美鈴~がんばれ~」


…またか。なぜだか知らないが、彼女が俺に話しかけてくるとき、大体少し後ろのあたりで、彼女の友人たちがエールを送っている。毎度毎度何のエールか気になるんだが…。

まぁとりあえずいつも通り聞かれたことにこたえるとしよう。


「あぁ、ええっとーー」

「ーー僕が応えよう!」


質問に答えようとしたとき、横から声をかけられた。んだよ…。

横を見てみると、そこには整った顔の青年が立っていた。げぇっ、氷川…。

こいつの名前は氷川ひかわ 礼二れいじ。見ての通りのイケメンである。

容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群と、まぁこれでもかと完璧要素を盛り込んだイケメンである。

こちらも、非公式で行われたコンテストでぶっちぎりの1位を取ったイケメンである。(ちなみにこいつは結果を知っている。)結論:マジイケメン滅びろ。

あぁ、もう一つ特徴があったな。それは…


「そんな冴えない男に聞くまでもなく、この容姿端麗な僕がALOについて教えてあげよう!」


男女差別の激しい(見ての通りの意味で)、ナルシストである。

あ、ちなみにさっきいった例外ってこいつのことな?


「ええっと…」

「ALOというのはだね?」


困っている彼女に対して、氷川はお構いなしに説明を始める。氷川は比嘉咲さんに気があるんだったな。ご愁傷様で。後ろの女子たちは「氷川君さがっててよ…」とか言っている。珍しく人気がないなこいつ。まぁ本人には聞こえてないみたいだが…。

まぁそんなこんなで、用済みになった俺は食べ終わったサンドイッチの袋を捨てるために、席を立って退散した。なんか「あ…」って残念そうな声が聞こえたが気のせいだろ…。

そこからは何事もなく、学校が終わり、俺は家に帰った。


「ダイブ」


家に帰って速攻で俺はALOを始めた。

今日も今日とて戦闘訓練だ。がんばろう…。


現在のデータ

[キャラクター]

 プレイヤー名:PlayRabbit

 性別:男

 種族:獣人・兎族

 職業:刈人

[ステータス]

 LEVEL:4

 HP:270/270

 MP:110/110

 STR:22

 DEF:19

 VIT:26

 DEX:23

 AGI:31

 INT:20

 WIS:16

 LUK:10

[技能](6/10)

<鎌使いLV8><跳躍LV2><斬撃LV8><闇魔法LV2><探索LV4><鑑定LV2>

[装備]

 武器:初心の大鎌

 頭:なし

 上部:冒険者の服(上)

 下部:冒険者の服(下)

 補助:革の胸当て

アオイです。

ようやく大学のテストが落ち着いてきましt

講師「月末にテストやるよー」

…おっふ。orz

だれかALO開発してくれませんか?思考加速はよ。偉い人はよ。

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