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首刈兎は今日も行く!~三姉妹とのペットライフ~  作者: 真田 蒼生
第3章「首刈兎は夏の海に繰り出す」
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第7話

「行きますよー……それ!」

「わっと……よいしょー」

「……はい」

「えいやー!」


広い海の砂浜で、ミュウ、ベル、サイカ、ヒナの四人がビーチバレーを行っていた。

4人の水着評価を任され、「全員似合ってる」という無難中の無難を選んで見事にミュウから何かしらのポイントを引かれてしまった俺は、パラソルの下で待機していた。

ほんとなんのポイントだったんだろうあれ……タブーポイントとか言ってたあたり嫌な予感しかしないが。

え?なんだって?水着の詳細はよ?

……しゃあないな。俺は現在トランクスタイプの……冗談だ、冗談だからその危なっかしいものをしまえ。


ええっと、そんじゃヒナから。

ヒナはまぁ、テンプレというかなんというか、白のスクール水着でした。ピンク色の髪と合わせてなかなかあっているんじゃないでしょうか。胸もとのこれまたテンプレの「ひな」という文字が書いてあるのもいいんじゃないでしょうか。ロリコンじゃないから知らんが。

んで次はサイカ。

サイカはもともとの装備と同じく黒のワンピースタイプの水着だ。まぁこれといって特に言うことはないんですが一つだけ。……サイカさん、あなた着やせするタイプだったんですね。前におんぶしたときにまさかとは思いましたが……。

まぁそんで次、ミュウ。

ミュウは……フリルのついたバンドゥ?だっけ?そんなのを着ている。まぁその……なんだ……同年代のサイカ……いや、サイカと比べたらだめか。まぁほかの同年代の子を想定しても、まぁ……ないですね。ちゃんと食べてるんだろうか?それとも仕事で絞ってるんだろうか?まぁこれはゲームでもともとの体型に合わせているといっても……まぁねぇ?

最後、ベル。

ベルは赤のビキニで腰にパレオを巻いている。彼女らしい水着ではないでしょうか?とても似合っていると思います。ちなみにベルさんは人よりちょっとしたかな?たまに学校でほかの女子がそこだけは勝ったといっているのを聞きます。

まぁ全員ひっくるめて言うと、よく似合っているとしか俺には言うことができなかったわけですよ。

ちなみになぜ敬語かというと何となくですねはい。


そんで話を戻す。4人は現在仲良くビーチバレーをやっている。あれだけ泳ぎ回ったのによくやることで……。

……ヒナ、もともとない。サイカ、揺れる。ベル、すこし揺れる。ミュウ、まったく揺れなーー


「ーーへぶぁっ!?」

「あ、お兄ちゃんごめん手が滑っちゃった……よそ見(・・・)して無かったら避けられたかもね」


な、なんだと……まさか俺の思考がばれたというのか……ふっふっふ、さすがわが妹よ。栄養が全部脳に行っているだけはーー


「ーーそれで、大丈夫お兄ちゃん?」

「あ、大丈夫ですほんと申し訳ありませんでした」


俺の心配をしながらボールを取りに来たミュウの顔を見た瞬間。土下座していました。ほんと、あれだよ。以心伝心ていうの?兄妹だからこそ通じ合うことができるっていいことだね。

願わくばその兄弟の情によって減刑されることを祈ろう。


「うーん、のどかわいちゃった。お兄ちゃん飲み物買ってきて」

「おk すぐ行ってくる。ーー《ハイジャンプ》!」


それくらいで許されるならいくらでも買ってやろう。ほんと兄妹の情って素晴らしい。……え?許すとは一言も言ってない?……ゆ、許さないとも言ってないし。

とりあえずハイジャンプを使用し即座に海の家に行き、飲み物等を買って帰る。この間わずか2分。店員NPCがドタバタしなければ1分で行けたな。

アップデートでNPCが感情豊かになったのはいいが、仕事はしっかりしてほしいものである。だれだよ何体かのNPCにドジっことかの属性を付けたの。

まぁそれはいい、とりあえず全速力で帰っている途中、4人が何やら男性に絡まれているのが見えた。ナンパかな?

まぁヒナは置いておいて3人とも美人だしな。夏になると頭がわく奴らがいるし、まぁここは俺が大人な対応でミュウからの許しを確約してもらおうか。

そしてすぐ近くまで行くと、3人……とくにベルに絡んでる男の顔が見えた。そしてこんな会話も聞こえてくる。


「なぁいいじゃないかベルさん!この僕、氷の貴公子こと零時間(ゼロタイム)のこの僕と一緒にこのすばらしい景色を楽しまないかーー」

「ーー大鎌ドロップキィック!」

「どわぁああああああ……」


絡んでるやつが腐れナルシストだったので躊躇なくハイジャンプの勢いのままドロップキックを放った。それを受けたナルシストは、そのまま星になった。は?大人の対応?……今の個人的に超大人な対応だったと思う。……てかあいつなんか中二のグレードアップしてなかった?


「大丈夫かベルさん?」

「う、うんありがとう」

「お兄ちゃんナンパとはいえさすがにあれは……」

「いやあいつはあれでいい」


前科ありまくりだからな。ていうかしつこすぎ笑えない。いい加減にしないと温厚なベルだってリアルで嫌ったりするぞ?ていうかGMコールとかしないベルさんマジ天使。

……でもあいつなんかまた来る気がする。


そしてそれからは特に何事もなく、さんざん海で遊んだ俺たちは噴水広場に戻り、解散となった。

もちろん俺もログアウトさせられた……結局海のモンスター狩れなかったし。

そしてログアウトした俺を待ち構えていたのは……


「さてお兄ちゃん? お説教だよ?」


リビングで正座を促す三兎の姿だった。

……許されていませんでしたかぁ。

アオイです。

先日母が「お前が読みそうなものを買ってきた」といってラノベを数冊買ってきました。いずれも第一巻からです。

……その中に一つこんなタイトルがあったんですよ。読み上げますね?

「だから僕はOができない」です。

一昔前に確かアニメ化していましたね。それを『母が』買ってきました。私が読みそうだと思って。

……ちがうよね母さん? そういう意図はないよね? 考えてないでしょ? 適当に本棚からとっただけだよね?

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