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首刈兎は今日も行く!~三姉妹とのペットライフ~  作者: 真田 蒼生
第1章 「首刈兎は主人と出会う」
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エピローグ

翌日、N高校にて

俺は昼休み、いつのものように購買戦争に繰り出そうとしたとき、比嘉咲さんに声をかけられた。


「あ、ラビく…じゃなかった稲葉君!これから購買?」

「そうだけど…どうかした?」

「え、ええと…あのね?その…」


比嘉咲さんは顔を赤くしてうつむき、必死に何かを言おうとしているようだ。


「頑張って!美鈴!」


委員長たちがいつものように応援をしている。だから何の応援なんですかそれは…

…そういえば氷川来ねぇな。いつもなら乱入してきてもおかしくはないが…まぁ、PKの手引きしたことばれたから顔出し辛いわなぁ。ざまぁとしかいわねぇけど。

そして比嘉咲さんは、意を決したように顔を上げ、言った。


「き、昨日のお礼でお弁当作ってきたんだけどよかったら食べませんか!」

「え、まじで?」

「う、うん」


そういって比嘉咲さんは手に持った弁当箱を見せてきた。うん、確かに二つある。

まじかこれ、お礼とはいえわが校のアイドルの手作り弁当をいただけるとは…あれ?俺今日死ぬのかな?


「あ、ありがとう。じゃあありがたく食べさせてもらうよ」

「う、うん」


俺はそういって弁当箱を受け取ろうとした…が


「あの、比嘉咲さん?放してくれないと受け取れないんだけど…」

「え、えっと…」


まだ何か言うことがあるらしい。なんだろ?もしかして弁当の対価を支払え的な?確かに一緒にゲームプレイごときじゃ釣り合わないとは思うが…


「い、一緒に食べない?」

「…ワッツ?」



…どうしてこうなった。

俺は今、N高校人気ナンバーワンである比嘉咲さんと向き合い、一緒の机で昼食を食べている。

はっきり言おう、周りの男子の視線が超痛いっす。


「お、おい!なんで比嘉咲さんが稲葉なんかと飯食べてんだ!?」

「お、おれにもわかんねぇよ!ゲームとか何とか言ってたけど…」

「そういえば稲葉、氷川に何度か乱入されてたけど比嘉咲さんにゲームについて教えてたな…」

「ちくしょう!俺が代わりに教えていれば!」

「殺したいほど妬ましい…」

「まぁまてお前ら」

「「「「?」」」」

「あれはな、餌付けされてるんだ」

「「「「そ れ だ !」」」」

「男子うるさい」

「「「「「ごめんなさい」」」」」


馬鹿かあいつらは…

委員長の一喝で黙らされた男子をまったく気にせず、比嘉咲さんは話す。


「稲葉君、それで、これからのことなんだけど…」


「「「「「これからのことだとぉ!?」」」」」

「だまってなさい」

「「「「「あ、はい」」」」」


比嘉咲さんの受け取り方によっては誤解を招きかねない言葉を見事に曲解した男子たちをだまらせる委員長まじグッジョブ。


「これからっていうと、ALOについてかな?」

「うん、それ」


「なるほど、比嘉咲さんはALOをやってるのか」

「俺やってるぜー」

「俺も」

「俺も」

「帰ったら密林行こう」

「いまVRI売り切れてなかったかね?」

「ガッデム!」

「ぷぎゃー」

「ざまぁ」

「いいだろうその喧嘩かった廊下に出ろや」


うちの男子はバカばっかりか…ごめんなさい俺も逆の立場だったらああなってます。


「ええと、ほんとにあのままでいいの?」

「あぁ、問題ないよ」


あのままでいいというのは俺の契約状態のことだ。

比嘉咲さんは申し訳ないから解くなんて言っているが、契約してるだけでステータスは上がるわ、《召喚》である程度はすぐに移動できるわ、いいことずくめじゃないか。これを解くなんてもったいない。

と、俺が力説していたら


「うさぎさんやっぱりお姉ちゃんのペットになりたいんだね」


と、ヒナに受け取り方によっては誤解しか招かない認識をされたが実際間違っていないので認めたのはいい思い出。


俺は即答して、比嘉咲さんの弁当に手を付ける。


「お、うまい」

「ほんと?よかった」


比嘉咲さんは俺の感想を聞いて嬉しそうにする。

いやうん、まじでうまいわ、語彙が少なすぎてうまいしか言えないけどマジうまいわ。


「え、えっと、それじゃぁ稲葉君」

「ぬ?」


半ば夢中になって食べていると、比嘉咲さんがまた話しかけてきた。


「私と契約しているってことは…私たちと一緒に行動するってことだよね?」

「まぁ、そっちがダイブしてるときは…だいたいそうするつもりだけど…だめかね?」

「ううん、そんなことはないよ、むしろ助かる」


契約していて、ほかにできることがないか検証したりするという目的もあるが、大体は乗りかかった船ということで3人からもういらないといわれるまでレベル上げなどを手伝うつもりだ。最近は主目的だった鎌の入手も挫折しかかってるからな、いい気分転換にもなる。


「でも、それだと私にとってはもらいすぎな気がするの」


比嘉咲さんが続ける。

ゲームでもらいすぎを気にするとは…律儀なのかな?

そして比嘉咲さんはいう。


「だから、その対価?と言ってはなんだけど、これから毎日よければ稲葉君のお弁当を作ってこようと思ったんだけど…どうかな?」


…ワッツ?

I don’t know what you mean . (私はあなたが何を言っているのかわからない)

…しまったつい思考停止して英語を話してしまった。帰国子女(嘘)はつらい。


「ええっと、なんだって?」

「だ、だから、これからお弁当作ってこようかなって…」


…マ ジ す か !

はっやばいこのままだとさっきの男子どもの殺され…って、あれ?静かだな。

…あ、男子たち放心しとる。委員長は「立派になって」とかいって涙流してる…どういうことだってばよ。


「…いいの?」

「…いいよ」


確認してみると顔を赤くしながらうなずく…うん、ここだけ見るとなんかひわ…なんでもない。


「じゃぁ…おねがいします」

「っ!うんわかった!」


比嘉咲さんは笑顔で了承する。うれしそうだ。なぜうれしいのかはわからないが…負担増えるだけじゃね?

にしても、これは気合入れていろいろと教えてあげないとな…弁当おいしいしなにより食費が浮くということはその分ゲームに回せる金が増えるということ。これは俺じゃなくても大歓喜の展開だろう。

そんなことを思いながら、俺は残りの弁当を食べるのだった。

そういえば、これって男子たちが言ってた餌付けだなと思い、まだ固まってるであろう男子たちをみると、


「「「「「な、なんだとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」」」」」

「…うぅっ、美鈴…ついにやったのね!」

「おいこれは稲葉を血祭りに上げるべきでは!?」

「おうわかったここは俺に任せろこんど弁当にブートジョロキア入れてやる」

「おいそれはやめろ比嘉咲さんの弁当が大変なことになるそれは許さん」

「そ、それもそうだな…なら今度あいつの机の中に大量のネズミ取りを…」

「なら金かけてバネの威力強めようぜ」

「いっそのことトゲでもつけるか…」


ちょ!委員長!そいつら止めて!じゃないと俺が机から教科書取り出す時に爪が割れかねないから!ていうか割れるどころじゃなくなるから!そいつら実際金持ってるから容易に実行されてしまうからぁ!


[キャラクター]

 プレイヤー名:PlayRabbit

 性別:男

 種族:獣人・兎族(契約状態)

 職業:刈人

[ステータス]

 LEVEL:39

 HP:1050/1050(+300+40):1390

 MP:420/420(+150+40):610

 STR:60(+10+4):74

 DEF:58(+10+4):72

 VIT:66(+10+4):80

 DEX:71(+10+4):85

 AGI:80(+10+4):94

 INT:49(+10+4):63

 WIS:46(+10+4):60

 LUK:10

[技能](8/10)

<鎌使いLV42><跳躍LV40><斬撃LV41><闇魔法LV31><探索LV35><鑑定LV34><鍛治LV14><軽業LV27><拳闘LV31>

 [一般スキル]

《合成》

[装備]

 武器:初心の大鎌

 頭:ゴシックハット

 上部:ゴシックコート

 下部:ゴシックスラックス

 補助:ゴシックグローブ&ブーツ


アオイです。

明日は大みそかですね。皆さんはどう過ごすおつもりでしょうか?

私は暖房の効いた部屋で布団にもぐってガキOかでもみるつもりです。

去年はこんな余裕なかったなぁ…(去年受験)

それはそうと、初詣。

皆さんいきます?私は行きます。え?誰とかって?

…家族ですけど?

読者様の中には彼氏彼女と一緒に行くという人物がいないことを望みます。

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