第9話
技能紹介
<元素魔法>:火、水、風、土魔法の威力を上昇させる技能。LVにより上昇率変化。
<魔法展開>:魔法の展開速度を上げる技能。LVにより速度変化。
<火魔法>:火属性の魔法を使えるようになる技能。
<水魔法>:水属性の魔法を使えるようになる技能。
<土魔法>:土属性の魔法を使えるようになる技能。
<風魔法>:風属性の魔法を使えるようになる技能。
<魔法威力上昇>:魔法攻撃の威力を高める技能。LVにより上昇率変化。
<神の祝福>:所持者のLUKを3倍にする技能。LVはなし。
<細剣使い>:細剣の威力を上昇させる技能。LVにより威力上昇。
<軽業>:空中で体制を変えたりなどのアクロバットな行動をアシストする技能。
<斬撃>:斬属性の攻撃の威力を上昇させる技能。LVにより上昇率変化。
<契約魔法>:モンスターなどの獣と契約できるようになる技能。LVにより契約した獣の能力上昇。
<使役>:従えている獣に指示を与えることのできる技能。LV与えた指示の遂行時に獣の能力上昇。
<付与魔法>:付与魔法を使えるようになる技能。LVにより付与効果が上昇する。
…結局、俺は《料理》スキルを取得することができなかった。
まぁそうだよな。あれを食べたコック(仮)…倒れたもんな、安らかに眠れよ…。
そんなこんなで、とりあえずベルがスキルの習得に成功したので、今度はモンスターを探すために森に来ている。まぁもちろん、前回言ったように大体出くわすモンスターは襲ってくるわけで…
「《スラスト》」
「《ファイ》《ファイ》《ファイ》・・・」
襲ってきたゴブリンの群れはサイカに貫かれるか、ヒナに焼き尽くされるかのどちらかになっていた。
サイカはもともと才能があるっぽいし、ヒナは固有技能で威力底上げされてるしな。もうゴブリンなんぞ敵でないか。
しかし一向にみつからないな。たしかに森の第一層はゴブリンの比率が圧倒的に高いが、ウルフやリトルベアーといった獣型もいたはずだぞ…。そうして森をさまようこと2時間、ヒナがそろそろ殲滅に飽きたというようになった頃(小学生が殲滅という単語を使うとは…)やっと非戦闘モンスターを見つけることができた…のだが、
『キュー』
…何こいつ?簡単に言うと、真っ白なウサギに羽が生えていた。そんなウサギが森の開けた場所で草を食べてた。…とりあえず鑑定してみるか。
「《モンスター鑑定》」
名称:フェザーラビット
概要:森に生息している羽の生えたウサギ。これといった攻撃手段はなく外敵に見つかれば飛んで逃げていく。目撃情報は極端に少なく、その肉は大変美味であるという。
ほう。大変美味なのか…。
「ラ、ラビ君?何を見たのかはわからないけど倒しちゃうのはちょっと…」
おっと、いつの間に俺は武装展開して今にもとびかかろうとしていたんだろう。まぁさすがにとなりで「かわいー」と言っているヒナの前で倒すのはちょっとな…。え?いなければ殺っていたのかだって?いやいや、まさかそんなこんなかわいい小動物を狩るなんてまさかソンナアルワケナイデショヤダナーハハハ。
まぁとりあえず、テイムするなら絶好の獲物といえよう。
ベルはすぐに、保管しておいた人参と包丁を取出し、野菜スティックのようにしてからフェザーラビットに近づいて行った。…あんなんでも一応《料理》発動すんのな。
ーーーベルーーー
「おいでーおいでー」
私は野菜スティックを構えながらウサギのモンスター、フェザーラビットに徐々に近づいていく。フェザーラビットは最初は警戒していたが、スキルを使った野菜スティックにひかれたのか、ぴょこぴょこと跳ねながら近づいてきて、野菜スティックを食べ始めた。スティックを持ってない手でフェザーラビットをなでてみたが、フェザーラビットは特に抵抗なくなでられている。これでちょっとは懐いてくれたのかな?
そして野菜スティックを食べ終わり、少し私からフェザーラビットは離れ、こちらをじっと見つめる。ええっと、ここで契約すればいいのかな?
「ええとーー《契約》」
スキルを発動し、契約印のようなものを飛ばす。それがフェザーラビットに当たった。そしてフェザーラビットの首に首輪がまかれ、ウィンドウにこう表示された。
『フェザーラビットのフィーと契約しました。』
名前:フィー
種族:フェザーラビット
特技:飛翔、回復魔法
へぇ…契約したらこんな感じになるんだ。
私はとりあえずフェザーラビット、フィーを抱き上げ、ラビ君たちのところへ戻っていった。
ーーーラビーーー
「「私にも抱かせて!」」
おおぅ、ベルが帰ってくるなりサイカとヒナが同じことを言う。…テイム中ずっと我慢してたんすね。
ベルも姉妹故、それがわかっているのか、特に抵抗することなく、フェザーラビットを明け渡す。
「かわいいね!」「そうだね」
「ええっと、あまり荒く扱わないでね?」
フェザーラビット(フィーというらしい)は二人にもみくちゃにされながらも、おとなしくしている。ふむ、おとなしい性格のようだ。…せっかくだから俺も…
サワッ(←フィーに触れる音
ガリッ(←フィーが触れた俺の指をかむ音
…やんのかこの腐れウサギが?あぁん?今すぐお前を食料にしてやってもいいんだぞごらぁ!
「ら、ラビ君落ち着いて」
「安心してくれベルさん、俺は、いたって、冷静です」
「ならちょっとその鎌消して?ね?お願いだから」
…ちっ、運が良かったな。
そこから俺はベルからフィーの性能について聞いた。ヒナとサイカはいまだにフィーをもみくちゃにしている。いいぞもっとやれ。過激にな。
「…ということが書いてあったよ」
「ふむ、回復魔法ねぇ?できんの?これに?」
それを聞いたフィーは怒ったのか、サイカの腕から抜け出て、飛翔し、俺の腕に飛びつき、指を噛みやがった。…いい度胸だ、売られた喧嘩は買う主義でな?
俺は武装を再度展開しようとしたが、それより先に、フィーが発光し、続いて噛まれた俺の指が発光し、噛まれた跡が消えていた。
「あ、治ってる」
ベルが感心の声を上げる。どうやら本当に回復はできるらしいが、そんなことはどうでもいい、重要なことじゃぁない。
問題はこいつが俺で実演をしたということだ、俺は実験動物じゃねぇぞ。フィーを見てみると、何やら勝ち誇ったような表情をしていたような気がした。よしよしわかった。正直どんなAIが積まれてんのか気になるがそんなことはどうでもいい。
「ブッコロ」
「まってってラビ君!ストーーーーップ!」
武装をまた展開し、切ろうとしたらベルが立ちはだかった。どいて、そいつ斬れない。
[キャラクター]
プレイヤー名:ヒナ
性別:女
種族:人族
職業:元素魔法師
[ステータス]
LEVEL:10
HP:320/320
MP:250/250
STR:18
DEF:21
VIT:20
DEX:22
AGI:21
INT:30
WIS:31
LUK:80
[技能](8/10)
<元素魔法LV15><魔法展開LV10><火魔法LV12><水魔法LV12><風魔法LV12><土魔法LV12><魔法威力上昇LV12><神の祝福>
[一般スキル]
《料理》
[装備]
武器:初心の魔本
頭:なし
上部:冒険者の服(上)
下部:冒険者の服(下)
補助:革の胸当て
[キャラクター]
プレイヤー名:サイカ
性別:女
種族:人族
職業:軽戦士
[ステータス]
LEVEL:10
HP:380/380
MP:100/100
STR:21
DEF:21
VIT:25
DEX:28
AGI:26
INT:24
WIS:20
LUK:70
[技能](4/10)
<細剣使いLV13><軽業LV8><斬撃LV14><神の祝福>
[一般スキル]
《料理》
[装備]
武器:初心の細剣
頭:なし
上部:冒険者の服(上)
下部:冒険者の服(下)
補助:革の胸当て
[キャラクター]
プレイヤー名:ベル
性別:女
種族:人族
職業:契約魔法師
[ステータス]
LEVEL:10
HP:280/280
MP:210/210
STR:24
DEF:21
VIT:21
DEX:23
AGI:24
INT:25
WIS:33
LUK:70
[技能](6/10)
<契約魔法LV7><神の祝福><使役LV1><付与魔法LV1>
[一般スキル]
《料理》
[装備]
武器:初心の腕輪
頭:なし
上部:冒険者の服(上)
下部:冒険者の服(下)
補助:革の胸当て
アオイです。
今回文が少なかったので3姉妹のステータスを入れました。
前書きで技能について触れたので補足しておきます。
技能にはLVによってスキルを覚えるものと覚えず、取得しているだけで効果があるものの二つがあります。
たとえば、<細剣使い>ではレベルによって《スラスト》などのスキルを覚えますが、<使役>や<軽業>ではスキルの取得はありません。




