勇者、発見される
脱獄した俺はアンジュを探すべく要塞を徘徊する。
だが、しかし。
広すぎだろ、この要塞!?
だいたい偉い奴は中央にいるという決まりだろっと思い、
魔族の目に触れないように闇夜に紛れ移動する。
だが、しかし…。
中央は魔族の兵装基地となっておりここではないと察する。
うーむ、こうなると北の方か…?
俺はコンパスを鞄から取り出し北はどっちか調べる。
その時、隙が生じてしまった。
一瞬で背後を取られ「誰だ貴様は?」と声をかけられる。
まずい!?
俺の事を知ってる奴ならまだしも、知らない奴だと厄介な事になる。
とりあえず気絶しとけ!
俺はそう思い剣を鞘から抜かぬ状態で声の主に斬りかかる。
【ガキィィイン】
俺の一撃を止めただと!?
コイツやるな…。
俺は一瞬で後ろに下がる。
「人間か、よくここまでたどり着けたものだな。」
声の主の魔族は俺を褒めるように言うが当たり前だろ、俺は魔王なのだから。
「お前こそ何者だ?」
俺は声の主の魔族に問いかける。
「人間無勢に言う名前は持ち合わせていないが…、ここまでたどり着いた褒美に教えてやろう。」
偉そうに答える魔族は話を続ける。
「俺はアンジュ様の第一親衛隊、副長のミドガルドだ。」
声の主の魔族はそう答える。
ミドガルド…?聞いたことないな。
という事は雑魚か、と思ったが俺の剣撃を止めたので油断は出来ない。
「お前、アンジュの親衛隊とか言ったな?アンジュはどこにいる?」
俺はミドガルドに問いかける。
教えてくれないと思うが念の為聞いておく。
「貴様、アンジュ様を呼び捨てたな!?命は無いと思いやがれ!!!」
どうやらコイツが敬愛してるアンジュを呼び捨てにした事がまずかったらしい。
「あー、言い間違ったアンジュ様は…。」
俺がそう言いかけた時、ミドガルドは剣を構え突っ込んでくる。
ちぃ、やっぱこういう輩は話を聞かねえかよ!?
俺はミドガルズと対峙する事になってしまった。




