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『夜』。
『夜』。
七つの砂に埋もれる夜の文字。
白銀を放ち、溶け込む影を引き込んでいく…。
『器満たし"暗黒"の海水』
黒い海に星が浮かび、華開く様に綻ぶ。
『内面露わな"星"の虚飾』
星は月には成れず、粉々に砕け果てる。
『無知なる"月"の虚栄心』
輝く太陽を知らず、闇の中で嘲笑する。
『御心お深き"闇"の傍観』
観測し観察し、そして冷たく傍観する。
『残酷な"冷たさ"の誘惑』
凍える迎火は消え果て、眠りと手招く。
『逝去なる"眠り"の同一』
微睡みは生死、その優しさに耽溺する。
『常夜は"優しさ"と表裏』
沈む瞼の裏を眺め、黒い海に抱かれる。
七つの文字よ。
沈め。飾れ。嗤え。見ろ。灯せ。眠れ。抱け。
夜は常に私達の………。