表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の最終履歴  作者: 柿崎 知克
≒≪ニアリ・イコール≫
4/14

 4. プロローグ(4) ―姉、還る直前の記憶―

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・国家・固有名称等は架空の存在であり、それに類似する実在ものとは一切関係がありません。

 ここで無い場所。

 ここで無いとき。

 もしかしたら、遥か未来に起こりえる……その様な場所と時。

 そこでは、人類の生存を賭けた戦いに於ける、一局面を迎えていた。



『手遅れだ…すまねぇなアイン、戦乙女』

『どうやらここまでのようです、御武運を隊長、姫様』

私が搭乗する楕円球型戦闘機【ヴァルキュリア3号機】の後方で二つの通信が途絶える。

それはたった今、度重なる被弾により私の戦闘機(ヴァルキュリア3)の直衛機のうち、2機が消滅した事を意味した。

『後方4番機、8番機、消滅』

「ハイド!トウマ!!」

≪h・a・t・a≫の報告と同時に、私は彼らの名を叫ぶ。

しかし私の心情おもいとは関係無く、敵は容赦無く更なる悲劇を生み出す。

『ぐぁっ!』

『右舷1番機、被弾』

 悲鳴と報告に右を向いた私が見たものは、操縦席の側面に局所拡大で映し出された、敵の位相攻撃を喰らった1番機の姿だった。

「アイン、コレ以上は無理よ!

 下がって!!」

 私は1番機に向けて通信を開き、呼びかける。

 しかし返事が返ってこない。

「(……まさか)」

 私は1番機の状況を知る為、≪h・a・t・a≫を呼び出す。

「≪h・a・t・a≫1番機のバイタルは?」

『回線切断により詳細は不明です。

 但し、外部からの診断では左舷機関部が損傷と診断…回線復旧しました』

『…スマン、通信機がやられてな。

 今、サブに切り替えた』

「通信機だけじゃないでしょう!

 左舷の機関部が全損じゃないっ」

≪h・a・t・a≫からの報告途中で回復した通信から、アインの報告が返ってくる。

 だが、報告以上の損害である事は外から見ただけでも判る。

 あれでは、戦闘続行不可能だ。

「さっきまでの損傷を含めたって、満身創痍じゃない。

 もう戦闘続行は不可能よ」

『…安心しな姫さん。

 まだ空間爆雷もエネルギーも残っている。

 最悪、姫さんの盾位にはなれるぜ!』

「だからそれが要らないって言ってるのよ!」

 アインの台詞を拒絶する私。

 隊長がこんな馬鹿だから、部下まで馬鹿なのだ。

 そう、私の乗る【ヴァルキュリア3号機】の直衛は出撃当初、8機居た。

 なのに先程まで三人、今では彼一人にまで減っていた。

 誰一人として、母艦に戻ろうとせずに宇宙の藻屑と消えていった。

 いくら私を作戦ポイント(敵の集団の前)まで誘導するのが任務だからって、やり過ぎだ。

 しかし、私の思いを知ってか知らずか、彼は下がろうとしない。

 未だ、この超光速空間に留まり続けている。

「もう私一人で大丈夫だから。

 敵の前まで辿り着いて目的を達成してみせるっ。

 だからお願い、下がって!!」

『…いくら姫さんのお願いでも、そればかりは聞けねぇな』

「なんで!」

『ここで下がったら散っていた部下共に示しがつかねぇ』

「死ぬ気なのっ!?」

『いや、生きて帰るさ。

 姫さんと一緒にな。

 うちの娘達も待ってるぜ?』

 私は言葉に詰まった。

 彼は私を最後まで護りきるつもりなのだ。

 私の機体と、彼の機体では基本性能が違いすぎるのに。

 そもそもこの作戦に於いて、私の作戦当初の生存確率は3割を切っているのに。

 だからこそ、私は彼を道連れに出来ない。

 勇猛でありながらも優しい、アイン隊の最後の一人に。

「≪h・a・t・a≫、1番機に強制介入。

 戦線離脱シークエンスを発動させなさい」

『了解しました』

「おい、止めろ姫っ……」

 相棒の≪h・a・t・a≫が1番機のシステムに強制介入し、超光速空間から離脱を含めたシークエンスを無理矢理発動させる。

 私を止めようとしたアインだが、その声は超光速空間から離脱し始めた途端に途切れた。

 これで最悪でもアインの命は救われる。

 いや、最初からそうするべきだった。

 そうすれば他の7人…

 アイン隊の寡黙な副官、ランタオ。

 一緒にお菓子を食べながらよくお喋りをした、ベス。

 音楽が好きで明るく陽気な、ハイド。

 無口で不器用だが心優しい大男、デビィ。

 いつも本ばかり読んでいた、ヤン。

 女性仕官に声をかけては振られていた、ボルツ。

 私の組み手の相手をしてくれた、トウマ。

 彼らも救えたかも知れないのだから。


『当初の計画よりスケジュール早いですが、全武装を開放します。

 よろしいですか』

≪h・a・t・a≫からの確認の声に、私は現実に意識を切り替える。

 そう、悔やんでいても彼らは帰って来ない。

 ならば彼らの遺志に報いるだけだ。

「≪h・a・t・a≫全武装開放了承。

 ……これからは私達二人だけだよ…頑張ろうね」

 全武装開放に伴い、機体の外観とコックピットの形状が変化する。

 先ず私が立ち上がると、今迄私が納まっていた座席が収納される。

 両脚で床に立つ私は、コックピットの中央に仁王立ち状態だ。

 すると、私の身体を幾重にも包んでいた帯…私専用の戦闘衣【ヴァルキュリアの衣】が両腕両脚や腹部、首周りから解けてゆく。

 そして帯の先端はコックピット壁面の端子に接続される。

 また体内のナノマシンが、私の五感の補助に入る。

 平行して機体の外観は、元の楕円球の形状から変ってゆく。

 機体上部中央―上部と言っても私の認識上だけど―縦方向に線が入り、そこから左右に割れてゆく。

 そこに現れたのは、片膝をついた形で収まっている人型兵器【戦乙女】。

 人型兵器はその面を上げ、足元にせり出してきた通称【盾】と【槍】を手に取った。

 それと同時に私の両腕にも、摑んでいる感覚がナノマシンによってフィードバックされる。

 そう人型であるのは、私の認識を機体全体に浸透させ、私の意思通りに稼動するようにするためだ。

 これは、この機体(・・・・)だから必要な機能であり、通常の機体には搭載する意味の無い機能だ。

 また、開いた部分は、機体の大部分を占める機体下部の左右に接続、そのまま広げるように展開する。

 そして左右ユニットの内側だった上部には、その面積を埋め尽くす数の空間爆雷が重なり合っている。

 実際には、母艦とその甲板部分に【戦乙女】が乗っているだけだ。

 しかし嘗て私は、義父であるDrクラウドの傍で稼動テストを見ている時に言ったものだ。

『まるで、巨大な鳥の背に乗る戦乙女ですね』、と。

 そう、これがこの【ヴァルキュリア3号機】の第2形態だ。

 そのコックピットで、身体の胸周りと腰周りのみを帯に包まれた――ビキニの水着より覆う面積が少ない――私は、少々恥ずかしく思いながらも、気にしない事にする。

 どうせ誰が見ている訳でも無いし、そもそも実年齢不相応な凹凸の寂しい身体を見て喜ぶのは、一部の特殊な性癖の男性だけだろう。

『武装開放終了しました。

 …自分を一人と見做すのは、貴女とDrクラウド位ですよ』

「(しまった、≪h・a・t・a≫が居たか)」

 尤も、≪h・a・t・a≫が男性なのか女性なのか、そもそも性別という分類があるのか不明なのだけど。

 まぁ、どちらでも良い。

≪h・a・t・a≫は≪h・a・t・a≫だから。

「≪h・a・t・a≫は大事な相棒だよ」

『…ありがとうございます、姫』


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


 それから私達は【ヴァルキュリア3号機】で戦場を翔けた。

 位相変化を察知した≪h・a・t・a≫が回避行動を執り、カウンターの空間爆雷を射出する。

 射出された空間爆雷は、一定距離若しくは一定時間後に周囲の空間ごと崩壊を起し、敵の端末を道連れに消滅する。

 それでもやはり、空間爆雷の隙間を縫って接近してくる端末もある。

「このぉぉっ!」

 私は端末から射出される質量弾を、右腕に装備された盾から放出する重力子で、軸線を操り逸らす。

 そして反対側の端末を、私は左腕のに装備した槍で切り伏せた。

 しかし流石、多勢に無勢。

 潰し損ねた端末による攻撃で、機体のあちらこちらに損傷は増えてゆく。

 その時だった、敵側の空間崩壊が機体中央部に命中したのは。

 吹き飛ぶ【ヴァルキュリア3号機】母艦の中央部。

 幸い規模が小さかった為、機体が致命的な損傷を負った訳ではない。

 そう、機体は(・・・)

「(!!、あの部位は、≪h・a・t・a≫のコックピットだった筈っ)」

「≪h・a・t・a≫、大丈夫?≪h・a・t・a≫」

 私は直ぐに≪h・a・t・a≫へ呼びかける。

 と同時に、壁面に普段は写さない、機体内部…≪h・a・t・a≫のコックピットの映像を呼び出した。

 そこはまさに地獄絵図のようだった。

 鋭利な刃物のような断面を見せる構造材。

 そしてコード類は反動と無重力に飛び回っていた。

 私は生きているカメラに何度も切り替えながら、≪h・a・t・a≫の姿を探す。

 そして十数度目の切り替えを行ったとき、画像の隅に靴を履いた足が見えた。

 私はカメラを移動させる。

 するとそこには、片腕と片足を失ったエプロンドレスの女性が、壁にもたれ掛かっていた。

「≪h・a・t・a≫!」

 私は、我を忘れて通信で呼びかける。

 しかし、その返答は至極冷静だった。

『第2コックピット損傷、破損箇所エネルギー供給遮断、隔壁閉鎖中……完了しました。

 これよりサブシステムに移行し、戦闘を続行します』

 実際、機体は空間崩壊の被弾時の一瞬だけ制御を離れたが、既に回復している。

 だが、私の目には≪h・a・t・a≫の片腕片脚の欠損が目に焼きついていた。

「≪h・a・t・a≫片腕と片脚が…」

『問題ありません。

 またもやお忘れですか、この身体は…』

≪h・a・t・a≫の冷静な反論に、私も冷静さを取り戻す。

 そうだった。

≪h・a・t・a≫の身体は生来のものではないのだ。

 私が魔術(・・)で生み出したものに、特異な意思生命体≪h・a・t・a≫は宿っているだけだ。

 生体としての機能が失われても、本質に影響は無い。

 その事は私も充分理解していたが、あまりの映像にその事を失念していた。

 自らの行動を恥じつつも、直ぐに意識を戦場に向ける私。

 すると被弾の一瞬の合間に、機体の周囲は敵の端末に取り囲まれていた。

 だが恐怖は無い。

 あるのは怒り。

 自分の無力さへの怒り。

「あああああああぁぁぁぁぁぁっ!」

 私は裂帛の気合と共に【ヴァルキュリアの槍】を旋回させる。

 そして殲滅の意思と空間破砕の魔術を乗せて、球状に光波を放つ。

 すると光波に接触した端末は、接触点から崩壊してゆく。

 そして空間崩壊のように一定空間のみが崩壊するのでは無く、一部でも触れた端末の全体が周囲の空間毎クォークとレプトンに砕けた。

『竜魔術【天龍】、発動確認しました』

 相棒の報告が私に流れ込んでくる。

 そう、これが【ヴァルキュリア】シリーズの真価。

 私の竜魔術を、効率良く破壊力に変換するDr(義父)の傑作だ。

 だが、これだけでは無い。

 Dr(義父)の傑作はもう一つあるが、それはここで使うべきでは無い。

 この先、目的地で使うものだ。

「いくよ≪h・a・t・a≫!

 このまま目的地まで全てを蹴散らすっ!!」

『了解』

【ヴァルキュリア3号機】は更に速度を上げて、目的地へ突き進んでいった。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


『第1次目標地点到達完了』

≪h・a・t・a≫の報告に荒い息を吐いていた私は、相対位置を示す概略図を呼び出し確認する。

 敵…意思生命体と呼ばれる光点が密集する地点のはるか手前の地点。

 ここが私達の目標地点だった。

「…やっと。やっと辿り付けたね…」

 ここに私を送り届ける為に、たくさんの命が失われた。

 いや、未だ失い続けている最中かもしれない。

 私の最終ミッションが完了する迄、陽動作戦は継続中なのだから。

 だから私は最終ミッションを速やかに完了するべく、機体の状況を確認する。

 機体は既にぼろぼろだった。

 母艦の空間爆雷も、既に残段数は5%を切っている。

 右腕の【盾】も既に機能を喪失しており、物理的な盾としての役割しか果たさないだろう。

【槍】に到っては、戦闘途中で端末の自爆に巻き込まれて爆散した為に、既に破棄済みだ。

 作戦立案時の予測よりも過大なダメージ。

 これは予定より早い単独戦闘の開始によるものだろう。

 しかし私に悔いは無い。

 少なくとも一人の命は救えたし、そして何よりも。

「(そう、私はここに居る!)」

 結果が全て。

 私が最終ミッションを無事完遂し帰還すれば、、問題無い事なのだから。

「≪h・a・t・a≫、3adフェイズに移行するよ。

【竜騎士】、起動っ!」

『了解、これより本機は【竜騎士】モードに移行します』

≪h・a・t・a≫が報告すると同時に、機体が再度変形を始める。

 先ず母艦と【戦乙女】が分離する。

 そして母艦はいくつもの外部装備を排除した。

 そして排除後に残った部分が各々分離し、【戦乙女】に装着される。

 先程まで優美な女性的シルエットを誇っていたその外観は、四肢を備えた直立する巨大な竜に変化する。

 そう、これが【竜騎士】。

 私のデメリットの高過ぎる≪魔法≫、それを最大効率で最適化し天文単位にまで拡大させる兵器だ。

 そしてこれが先程言ったDrクラウドのもう一つの傑作だ。

 この位置なら敵の全てを効果範囲に巻き込める。

「(生存率3割、勝ち取ったっ!)」

 しかしそれは早計だった。

 ――アクシデントは最後の最後になるまで、その牙を研いでいる。

 これは戦闘機乗り達が、油断を戒めるために良く口にするセリフだ。

 そして、私は油断していた。

 ――私なら大丈夫だと。

 ――この【ヴァルキュリア3号機】ならば、アインを救えると。

 それは、無常にも≪h・a・t・a≫の報告でその牙を顕にした。

『異常事態発生。

 現在【竜騎士】は各種センサーを破損。

 現在CNSの誘導を行えません

 修復完了迄…』

 私は茫然自失となった。

 それは≪魔法≫の発動基点の設定を出来ない事を意味していたからだ。

 修復予定時間迄には、敵も当然移動するだろう。

 それでは最終ミッションが行えない。

 つまり作戦は失敗……皆の死は犬死だった事になる…。

「(ゴメン、みんな…ゴメンっ)」

 涙が出そうになった私は、左手顔を覆い涙を堪えた。

 ここで泣き叫んでも何も解決にならない。

 だが私の油断で、一大反攻作戦を無に帰したのは間違い無いのだ。

「(どうする、どうすれば良い?)」

 しかし私はその時、目前にある自分の左手を見て思い出した。

 思い出したのは先程までの戦いで【槍】を失ったときの事。

 そう、敵は何をした?

 位相攻撃を阻まれた敵は、私に手傷を負わす為に。

 …そう、自爆した(・・・・)のだ。

 私は自らの考えが実行可能か相棒に確認する。

「≪h・a・t・a≫、CNSの発動自体には問題無いんだね?」

『はい、問題ありません。

 実行できない処理は、誘導のみとなります』

「だったらもう一つ確認。

 発動基点を、私に設定する事は可能だよね」

『理論上は可能です。

 …ですが、帰還は確実に不可能となります』

 私を気遣って死亡と言わないのが≪h・a・t・a≫らしい。

 そんな相棒と最後まで一緒に戦える事を私は嬉しく思う。

「そんじゃ、やるよ

 私は生存確率3割を摑み損ねちゃったけど…、それでもこれで人類は…勝てるっ!」

『了解しました。

 作戦最適地点を算出します』

「お願いっ」

 私は≪h・a・t・a≫に演算を頼むと、【竜騎士】を超光速へと突入させる。

 本来【竜騎士】は砲台であり戦闘機では無い。

 だからこの機動は、頑丈な砲台部分以外に少なからずダメージを与えるであろう。

 先ずセンサー類の復旧と外部武装は戦闘中の修復は諦めた方が良い。

 だけど、それでも構わない。

「(…どうせ一発勝負、後は無いんだから!)」

 私と≪h・a・t・a≫が乗る【ヴァルキュリア3号機】は損傷を無視して、光を付き従えながら翔けて行った。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


「≪h・a・t・a≫、あの座標が最適点?」

『はい、残り60秒で到達します。

 発動シークエンスを開始して下さい。

 到達後3秒以内に発動出来ない場合は、効率はその後1秒後毎に5%低下します』

「(つまり23秒で犬死って事よね)

 了解、発動シークエンス開始!」

 私は体内に取り込み封印してある≪魔法≫の封印解除を行う。

 解除されれば、その発動は一瞬だ。

 私を基点に発動した≪魔法≫は、嘗てと同様に全てを飲み込み消滅させる。

 違うのは今回は、【竜騎士】が砲台として規模を拡大してくれる事だけだ。

『残り30秒カウント入ります』

≪h・a・t・a≫の宣言と共に、視界の端に数字が現れ、減り始めた。

 残り24秒の段階で、私の体内で≪魔法≫が活動を始める。

「封印解除完了、バイパス開放!」

『バイパス開放完了』

「続いて、安全装置解除!」

『解除完了』

 私の指示に≪h・a・t・a≫が答え、実行してゆく。

 残り20秒!

 そのときだった、≪h・a・t・a≫が別の事を伝えたのは。

『安全装置解除に伴いDrクラウドからの伝言が開放されました』

Drクラウド(義父さん)の!?」

『娘よ、お前の為に一つの仕掛けを施した。

 運が良ければ還れるはずだ』

 Drの言葉の意味を≪h・a・t・a≫に確認したかったが、時間切れだ。

 私はこの機を逃せない!!

 私は≪魔法≫を発動させた。

 光が視界を、世界を呑み込む。

 私の意識も等しく光に呑まれ消えた。

 でも最後に、

 義父の、優しい、声が、聞えた、ような、気がした。



『幸運を、我愛する養女むすめよ』


5分遅れました…申し訳ありませんorz

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ