三章ー13 二人の怪異
作者「この調子なら――! いける、行けるぞ!!」
駿也「調子がいいみたいだから、超絶亀更新のタグを排除したよ」
作者「ありがとう駿也君!」
部室に誰もいないのを確認した駿也は、情報室へと足を運んだ。
生物実験室に居ない以上、行く場所は限られている。宗司が作ったホームページを見ることができる、情報室以外にあり得ない。
扉を開けると、三人が食い入るように画面に見入っていた。
「どうしたのみんな。そんな真剣になって――」
「ああ、駿也か! 実は、『佐々木小次郎』を名乗る吸血鬼が出たって話がネット上に出ててな。今綾花が本物か確認しているところ――」
「……これは私の会った怪異で間違いありません。見た目も、剣も、そして正義を成し遂げたのを見ても……」
どこか、うっとりとした様子で、綾花が断言した。
「でも、大師匠って、誰のことなんだろうね~? その人と戦うのかな?」
「そういう風にもとれます……ところで、日明先輩は?」
「ああ、アイツなら果たし状を受け取ったらしくて、それに合わせて体調を調整するって。本気でないと勝てない相手らしいよ」
宗司が目を剥いた。
「冗談だろ? あいつこの学校で起こった、あの騒動でも本気出してなかったって噂だぜ?」
「なんでも、相手は長刀使いで「ラックスワロー」とか言う刀が厄介っていってた。弟子の弟子らしいよ」
三人は目を見合わせた
「どうかした?」
「いや、ネット情報によると――『師匠の師匠で大師匠っす』って言ってたらしくて……見た目とかは聞かなかったのか?」
「西洋人とは言ってたけど……」
「特徴、一致してるよね? 綾花ちゃん」
「……外れてはいません」
まさか、とは思う。いくらなんでも、吸血鬼と人間の日明が戦って勝てるはずが――そこまで思考して、ハッとなった。
「そうだ、大事なことを言い忘れてた!」
「なんです?」
「僕の会った吸血鬼の子が、『酒月 日明は人外』って――」
宗司と綾花がどよめく。しかしカエデは――否、楓は違った。
「そうよ。酒月 日明は人外。気配が人間のそれとは大違いだったもの。感じからして並みの怪物じゃないわね。私の『破滅の桜』でも、殺せるビジョンが見えないくらいの……」
「アメジストキラー?」
「私の使っているナイフの正式名称らしいわ。持っているだけで殺人術に長けるようになる魔刀って、取り扱い説明書にはあったわね。我が家の家宝よ」
楓に変わったことにより、駿也は気分が悪くなったが、それどころではない。
「まさか――日明と『佐々木小次郎』は決闘をする気なのか!?」
「果たし状には、8時に四キロ先の港に来いってあったらしいよ」
目を閉じていた綾花が、ゆっくりと目を開きながら、はっきりと宣言した。
「みなさん。これは怪異同士の決闘と言う、貴重なものを見るチャンスです。特に用事のない人は、八時に四キロ先の港前に集合してください。もちろん――どちらかが命の危険にさらされそうになった場合、私たちは止めに入ります。日明先輩は副部長ですし、『佐々木小次郎』は、私の――救世主ですから」
「……そこをずっと聞きたかった。なんで綾花部長は『佐々木小次郎』にこだわるんだ?」
「移動しながら話しましょう。私に起こった災い。そこから救い出してくれた、あの方のことを――」
懐かしむように、愛おしむように、綾花はゆっくりと、彼女の過去の一ページを話し始めた。
作者「作者の苦手なバトルシーンが迫ってきております。臨場感あるモノに仕上がるといいなぁ」
宗司「諦めんなよ! どうして諦めるんだよそこで!!」
作者「いや、諦めてなんて無いですよ!? 作者として努力はしていくつもりですよ!?」
楓「そ、なら安心したわ」