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不幸な結婚模様

作者: レモン
掲載日:2026/07/21

 ここは、ある一軒家。はた目には、仲睦まじい夫婦と、子供1人が暮らしていた。

 夫婦の間には、愛がなかった。なぜなら、夫の修には、結婚前から、長くつきあっていた女がいたのだ。修の1つ年上の女だ。同棲もしていた。お互いが、好きで好きで、しょうがなかったが、親の反対にあって、修は、泣く泣く、あきらめたのだ。 

 一方、妻の優子は、真面目一筋で、仕事に、打ち込み、婚期をのがしかけていた。

 そんな時、修の親が、優子をみそめて、優子の家に、うちの息子の嫁になってほしいと、毎日の様に、くるようになったのだ。優子は、嫌だったが、友達みんなが結婚してしまっているので、考え始めていた。

 修の親は、修の彼女に、修と別れてくれるように、手切れ金を渡したのだ。

 まもなくして、修と優子は、お見合いをしたのだった。

修は、結局、親のいいなりになり、優子との結婚をきめたのだ。

 そこから、不幸は、始まったのだ。

 修と優子は、盛大に結婚式を挙げた。そして、新婚旅行に出かけたのだが、その旅行先の行く先々に、修の元彼女から、電話がきたのだ。とうとう、旅行先を変更した。だが、その変更した先にまで、電話がかかってきたのだ。

 優子は、修に問いただしたが、知らない、の、一点ばりだった。新婚旅行の間中、おもしろくない思いの優子だった。

 そして、新婚旅行から、帰っても、修は、つきあいだと言って、毎日飲み歩いて、朝帰りを、するようになっていった。元彼女とは、きれては、いなかったのだ。

 やがて、修と優子に、女の子ができた。だが、修は、娘のしのぶのことは、かわいいとは、思わなかった。赤ん坊の時も、しのぶを、見ようとすらしなかった。

 しのぶは、しのぶで、ほとんど、家にいない父親のことを嫌になっていた。

朝帰りをする修と、優子は、年に何度も、大ケンカをしていた。そのたび、優子は、荷物をまとめて、家を出て行ったりしていた。

 しのぶは、だんだんと大きくなり、物心がついてきたので、けんかばかりしている両親のことが、きらいになっていった。いつか、早く、家を出よう、と、思っていたのだ。

 修は、心を改めることなく、朝帰りの日々が続いた。優子は、離婚も考えたが、しのぶのこともあり、決めかねていた。

 しのぶは、両親の、大ケンカが始まると、決まって、耳をふさいで、聞かないようにしていた。

 時がたち、そんな日々の生活は、何ら変わることもなく過ぎ去っていった。

 優子は、結婚しても、仕事を続けていたので、どうなっても、怖いものはなかった。

 優子の悪いところは、子供のしのぶに、修の元彼女のことを、小さいころから、愚痴っていたことだ。いろんな愚痴をしのぶに話していた。しのぶは、へきえきしていた。このふたりから、早く離れて、遠くに行きたいと、思う様になっていった。

 家族は、もう、バラバラの状態になっていた。

 修は、元彼女と、逢瀬を重ねていた。

 優子は、優子で、仕事に、没頭していた。

 修も優子も、お互いが、お互いを悪く言い続けた。修復は、不可能に見えた。

 家族の誰一人も、前向きに、家族関係を修復しようとする者はいなかった。それぞれが、それぞれに、自分勝手に生きようとしていた。

 修と優子は、自分たちが、選んだ人生だから、いいのだが、しのぶは、犠牲者だった。

結婚は、こういう修羅場をみて育ったので、したくはなかった。追い詰められた気持ちになっていた。自分の人生を生きることすら、考えられなくなっていた。

 しのぶもまた、婚期を、逃してしまったのだ。

 3人が、3人とも、不幸への道を歩き始めていた。

 修は、好きな人と、結婚できなかった不幸、優子は、離婚を決めきれなかった不幸、しのぶは、親の大ケンカの影響を受け、結婚できないでいる不幸。 

 不幸な結婚によって、それぞれが、不幸になってしまった。

 人生いろいろは、あるけれど、3人は、不幸な結婚模様で、終わってしまったのだ。


 


 

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