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「ハプニング」

中々にファンタジーじみた事が起こってしまった……俺とはるでウォータースライダーを滑り落ち、プールに着水したら……その衝撃ではるの水着がポロリしてしまったらしい。


「えっと……上?下?」


「う、上……下は大丈夫。」


水着め……はるの大事な所をちゃんとガードしてやれよ、まったく!

俺はとりあえず中守、小倉、久瀬、吉沢さんを呼んで5人ではるの水着を探す事にした。


「中守!小倉!久瀬!吉沢さん!」


「なんでござるか?」


「どうしたの?」


「なに〜?」


「どうかしたの……?」


俺が4人を呼びかけると4人はすぐに俺とはるの元に歩いてきた。

で、問題はここからだ……はるの為にもあまり大事にはしない方がいいから5人だけでなんとかする必要があるのだ。


「なぁ皆、顔近づけて。」


「なになに?」


「こんなにガヤガヤしてるんだから他の人は気にしないでしょ。」


「そ、それもそうか……。」


小倉の言葉に納得した俺は改めて4人にはるの水着の事を話す。


「はるの水着の上の方が、着水の衝撃で外れてしまったらしい。」


「ま、マジでござるか……そんなエロアニメみたいな事が……。」


「この前はるっちが教えてくれたアニメでもそーゆーシチュあったわ。大変じゃん。」


「お、女の子が上半身裸で公衆の面前に……そんなのダメだよ!早く探さないと!」


「あぁ、皆で協力しよう。」


皆はすぐに俺の意思を汲み取ってくれて、5人ではるの水着探しをする事になった。

他の人にぶつかったりしないように気をつけつつ、水の中にはるの水着が無いか探していく。

幸い中守が念の為とゴーグルを持って来ていたらしく、水の中で目を開けるのが苦手な吉沢さんはそれを使って水の中を探索する。


(どこだ〜?時間をかけた分だけはるが恥ずかしい思いをするんだから、早く見つけないと……)


「っはー。見つからねぇ。」


俺は息継ぎをする為に1度水から顔を出した。

ついでに誰かが見つけてないかと辺りを見回してみる。

その結果、はるの水着を持っている人がいた……だが、他の4人じゃない……その子達は……。


「うお〜!女の子の水着だ〜!」


「うっひょー!て事は今このプールの中の女の子の誰かが付けてないって事か!?やべぇ、興奮してきた……。」


「な、なに考えてるんだよ2人共!早く持ち主の人に返してあげようよ!」


その子達は、見た目からして恐らく男子小学生だ。

3人いる内の2人は鼻の下伸ばしてやがるけど、1人はすぐ持ち主に返してあげるべきだと主張している。


「か、返しはするけどよ、匂いを嗅ぐだけ……いや、舐めるだけなら……。」


「舐める!?何言ってるんだよとも君!」


「次俺の番な!俺は、俺はその水着を〜ぐへへ……」


「だい君まで!犯罪になっちゃうよ!」


「あ、あいつら……。」


とも君、だい君とやらを止めようとしている優しい少年はともかく、あのマセガキ2人をなんとかせねば……。

俺は2人を止めるべくプールをゆっくりと歩いていくが、それよりも早く「彼女」が少年達の元にたどり着き……


「はい、回収〜。」


「あ、水着が〜!」


マセガキ共から水着を回収したのは久瀬だった。

そして久瀬はマセガキ2人をこう諭す。


「君達、この水着で良からぬ事を考えてたでしょ?そんな事しちゃダメだよ。エロい事したいならこんな姑息な手段じゃなく……」


「じゃなく……?」


「男磨いて真正面からやりやがれ!!」


「ひぃ〜!!」


「それまではこういうのはテメェらガキにははえーんだよ!!大人になって出直してきやがれ!!」


「すみませんでした〜!!」


いや、あれは諭したとは言えないな……完全なる恐喝だ。

そしてマセガキ2人は逃げるようにプールを飛び出し早歩きでその場から退散し、真面目な少年だけが残った……。


「あ、あの、お姉さん……!」


「何?」


「とも君とだい君を止めてくれてありがとうございます!お姉さん……凄くかっこよかったです!」


「……そう?お姉さんをかっこいいと言うなんて、見る目あるなぁ少年!」


「……!」


少年は久瀬に頭を撫でられ、頬を赤らめる。

恐らくあの少年の性癖が決定づけられた瞬間だ……ギャルフェチに目覚めた少年の未来に幸あれ。(拍手)


そんなこんなではるの水着ははるの元に帰ってきて、はるは人に見られない水中で素早く水着を着る。

これで万事解決だな。


「ごめん、皆、私の為に……。」


「いいって事よ!はるっちがこれ以上羞恥プレイせずに済んだからね!」


「水着戻ってきて良かったね。」


久瀬と吉沢さんははるの水着が戻ってきた事を喜び


「でも、わ、わたくしが水着を見つけていたら、水着持ってた所を犯罪者だと勘違いされてたかもでござる……。」


「その時は俺が弁明してやるよ。」


「小倉氏……しゅき……。」


「惚れてもいいんだぜ?」


「小倉君は私のなの!」


中守と小倉は謎の漫才をしてる(そこに割り込む吉沢さん)。


「まだまだウォータースライダーやったばかりだしさ、もっと色々な所行こうぜ!」


「う、うん。」


「そうしたい所存でござる。」


「テンションあげてこーぜー。」


「私流れるプールで浮き輪使って流されたい!」


「じゃあ3グループに分かれて行動する?」


という訳で、小倉の提案によって俺達は3グループに分かれて行動する事になった。


俺とはるグループ、中守と久瀬グループ、小倉と吉沢さんグループだ。

オタクの自分がここまでプールを……というか友達との交流を楽しめてるとは……だけど、まだまだこれからだ……思いっきり楽しむぞ!








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