コント『名前』
ボ「部長!来期に放送予定のアニメの企画書が完成しました!」
ツ「おっ、ついにか!たしか、朝に放送する少女向けアニメだったな?」
ボ「はい!悪者と魔法少女が戦うようなストーリーになっています」
ツ「なるほどね……あれ?資料は?」
ボ「あっ、すみません。資料がこれしかなくて……僕が資料を見ながら説明するかんじで良いですか?」
ツ「そうなの?まあ、とりあえず今はそれで良いけど、あとでコピーして渡してね」
ボ「分かりました。それでは説明しますね。まずストーリーですが、地球とは別世界にある星からワルイダー人が攻めてきて、同じく今も攻め込まれている宝石の国の王様が家来を地球に向かわせて、主人公に力を貸して戦うかんじになっています」
ツ「うん、良いんじゃないか。単純な話の方が分かり易いし」
ボ「主人公と合わせて魔法少女は3人の予定です……あれ?!主人公の名前を書き忘れてる!すみません!」
ツ「そうなの?まあ、あとから書いて提出してくれたらいいよ」
ボ「すみません!……それでは変身後の名前になりますが、主人公の変身後の名前がレッドエメラルドっとなっております」
ツ「うん、分かり易くて良いんじゃない?分かり易い方が名前も頭に入りやすいからね」
ボ「はい!それで2人目の魔法少女ですが、サファイアパープルレッドエメラルドパッシブブルーとなります」
ツ「長いな!」
ボ「え?魔法少女の名前ですか?」
ツ「そうだよ!名前長いよ!」
ボ「サファイアパープルレッドエメラルドパッシブブルーですよ?」
ツ「長過ぎだって!」
ボ「そうですかね?」
ツ「長いよ!早口言葉かよ!よく噛まずにスラスラ言えるね!」
ボ「それほどでも」
ツ「褒めてないよ!あと、さっき俺言ったよね?!分かり易い方が頭に入りやすいって!」
ボ「分かり易くないですか?」
ツ「分かりづらいって!こういうのてさ、お孫さんの為にお爺ちゃんがプレゼントでおもちゃとか買ってあげたりするじゃん?その時に店員さんに言える?パープル何たらってさ?!」
ボ「サファイアパープルレッドエメラルドパッシブブルーですけど?」
ツ「なんでちょっとキレてんだよ!キレたいのはこっちだよ!」
ボ「すみません」
ツ「あと名前も長いのも気になるけど、そもそも何色だよ!パープルで始まって、ブルーで終わってさ!」
ボ「ブルーに決まってるでしょ?」
ツ「だから、なんでキレてんだって!キレんなよ!」
ボ「すみません」
ツ「名前直せよ!もっと短く」
ボ「わかりました」
ツ「はあ〜、それで3人目は?」
ボ「3人目の魔法少女は」
ツ「あっ!待って!もしかして3人目も長いのか?」
ボ「僕的には普通だと思いますけど」
ツ「そうか、だったら良いよ。ごめん、続けて」
ボ「3人目の魔法少女はアメジストゴールドトワイライトドラグーンイエローです」
ツ「やっぱり、長いじゃねえかよ!!」
ボ「そうですか?」
ツ「長いって!もう俺言えないもん!さっき聞いたのに、覚えれなくてもう言えない!」
ボ「そんなに長いですかね?」
ツ「お前は資料見てるからだろ!俺は耳でしか聞いてないからな!」
ボ「どういうことですか?」
ツ「なんで俺の言ってることが理解できないんだよ!」
ボ「すみません」
ツ「もういいよ!レッドしか普通のいないじゃないかよ、残り2人の名前は考え直せよ!」
ボ「分かりました」
ツ「それで次は?」
ボ「はい、3人の魔法少女の横にいる宝石の国の家来たちです」
ツ「あ〜、小動物のマスコットキャラか?」
ボ「はい、そうです」
ツ「おい、何度も言わせるなよ」
ボ「大丈夫です。マスコットキャラなので短めにしてあります」
ツ「ホントか?7文字以上あったら怒るからな」
ボ「大丈夫です!短くしてありますので」
ツ「だったらいいけど」
ボ「それでは、もう名前も短いので一気に3体の名前言いますね」
ツ「そんなに短いの?」
ボ「まず、ゴウガ」
ツ「え?」
ボ「ガルバドルフ」
ツ「え?」
ボ「ギガンゼの3体です。それで誰が誰のお供かと言いますと」
ツ「待て待て!待て!!進めんな!」
ボ「どうかしましたか?もしかして名前長かったですか?」
ツ「もっと別のことだよ!なんだよ、その名前!」
ボ「王様の家来なので強そうな名前にしました」
ツ「強そう過ぎるだろ!絶対に2メートルの筋骨隆々の男だろ!そんなゴッツイ名前、女の子向けアニメのマスコットキャラで聞いたことねぇよ!」
ボ「そうですか?」
ツ「そうだよ!もっとマスコットキャラなんだから、ポっとか、パッとか可愛い文字を入れろよ!」
ボ「はぁ〜、これもまたダメですか?」
ツ「なんで俺に呆れてんだよ!俺がワガママ言ってるみたいにすんなよ!」
ボ「すみません」
ツ「もういい!全部やり直せ!」
ボ「すみません。分かりました」
ツ「そういえば、アニメのタイトル聞いてなかったな、なんて名前なんだ?」
ボ「いくぞ!魔法少女です」
ツ「シンプルにダセェな!!」