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称号効果を説明する

「称号ってのは皆さんも確認してもらいました『魔の孕み腹≪ゴブリン≫』というのもその一つでしたね。これは効果付きと呼ばれる称号です」

 ダンは「人づての情報ですが」と前置きをして話し始めた。


「これはある研究者の豚を使った実験だそうですが、それによると後ろの名前の魔物の子供を()()()()()()()という結果が出たそうです。マイナス称号とも呼ばれる由縁ですね。もっとも実験としては最近行われたものですから、昔の人は迷信に似た何かからそう判断したんでしょうが」

 そういうとリルを除く全員が顔を青くする。ダンはさらに続けた。


「で、僕もそのマイナス称号持ちでしてね。論より証拠、自己開示魔法(ステータスオープン)

 ダンは手をかざすと自己開示魔法を唱えた。


 ダン レベル1 スキル 称号『戦乙女の加護』レベルMAX


 自らのステータスを見せることは相手を最大限信用している証とも言われる。自己開示魔法は中々使っているところを見ることが出来ない魔法だ。

 全員そのステータスを見ていた。


「これ、偽装スキルとか使ってませんか?」とマロンが言う。

「この説明文を見ればわかりますよ」とダンがステータス上の『戦乙女の加護』の部分を突いた。さらに一枚ステータスが開かれる。


「え、ステータスって更に開けるの?」と誰かが言ったが、その言葉は開かれたステータスを見た全員の雰囲気に呑まれて消えていった。


『戦乙女の加護』

 レベルによってスキル等が封印される。レベルMAXで全スキル等が封印される。


「「「なんだこりゃあ!!」」」

 ちょっとどころじゃなく破格の称号効果だった。マイナス方向に。



「これでどうやってダンさんはあの動きを?」

「? スキル無くても動けますよ? スキルが無いと死んじゃうわけじゃないですから」


「さっきスキルを使っていたんじゃ?」

「ん~、スキルが無くても模倣することは出来ますから。ま、普通の人があの動きをすると、スキル取得条件を満たしてスキルが付与されるとは思いますが?」

 ガツンと衝撃が全員に走る。

 ダンの言うことが本当だったら、スキルを使わずに全員叩きのめされたということだった。


「あと闘気(オーラ)を無理やり放出すると、この【戦乙女の()()】おっと、『戦乙女の加護』はレベルを下げることは出来ますから」

「まあ、常時はきついんですけどね」思わず出たダンの毒舌に全員何も言えなかった。何人かは『加護』のことを知っていて更に黙らざるを得なかった。


『加護』とは成人を迎えた人の何人かに授けられると言われている。


 基本15歳を迎える日に唐突に授かるらしい。冒険者でもその『加護』持ちでパーティへの参加を呼び掛けられる者が居るほどのものだ。普通はプラス称号と言われる。

 それがこれほどのマイナス効果が付いてくるとなると、ダンが思わず()()と言いたくなる気持ちも分かってしまったのだ。


「……はっ! スキル等ってことは、これのせいでレベルも1に?」

 ウェンディが気づいて言った。


「あ、そっちはちょっとした弊害ってだけで済んでますよ。なにせ闘気が抑えられてても、体の中にはありますからね。薄皮切れるだけで、中身はレベル相当の耐久力ですよ」

 と務めてダンは明るく言う。


 それにウェンディはハッとした顔だ。何故に『英雄』と呼ばれる者達が、後世に伝えられるほどの戦いを行えるのか。

 ダンの言葉が真実ならば、並みの冒険者と『英雄』級の冒険者は耐久力が違うのだ。


「とはいえ表面は焼けたり傷つくんですけどね」と苦笑いのダン。その言葉にリルとタマモだけがそっと視線を外した。


「あと筋肉も当然内側ですから、闘気の作用するところですね。ま、アーツはその闘気を武器に伝えなきゃいけないので、体の外になりますから今のままでは使えませんね」

 そこまで言って、ダンはパンパンと手を叩いた。


「さ、皆さん起きて起きて。最後に結界の内側を走りこんで()()()()()は終了しましょう」

 全員、顔が引きつった。


 *


 結界内の周回が5回を数えて、終了をダンに宣言されると全員その場に倒れこんだ。リルは体力はまだ残っていたが、まだ慣れきっていない2足歩行に足がついていかなかったか、足を抱えて悶えていた。


「それじゃあ、今日はお風呂に入って体を休めてください」

 ダンは涼しい顔でログハウスに入ると、風呂場でサッと汗を流して出てきた。広場に脱いだ服を手早く着込むと、まだへばっている全員に声を掛ける。


「これから街に行きますけど、何か欲しいものありますか?」

 そのダンの言葉に全員考えて言った。


「服」

「靴」

「下着」

「武器」

「肉」

「野菜」

「肉」

「日用品」

『酒』

「おいしいもの」

「……馬の飼料?」


 なるほど確かに不足しているものだ。重複しているものもあったが、イノシシの肉はまだ残っている。人数分の日用品もないな。野菜類も確かに少ない。というかしれっと頼んだタマモも居たな。


「財布と相談してきますよ」とダンはマジックバッグを掴んで街へと向かって移動を開始した。

読んでいただきありがとうございます。

順次公開していく予定ですが、これより先の話を見たい方は


アルファポリスでの投稿ページ

https://www.alphapolis.co.jp/novel/872180522/8274942

にてお読みください。


よろしくお願いいたします。

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