1(文字数の問題で分けているだけなので、話の区切りが悪いことがあります)
昔々、あるところにきこりの男とその妻が住んでいました。
二人が住んでいたのはとても貧しい村で、食事も満足にとれないような生活をしていたので、とても子供を産んで育てる余裕はありませんでした。
村に仕事はないので、若者は山に芝刈りに、妻は家事をこなしながら、時間を見つけては草履や傘を作り、売り歩いていました。
そんなぎりぎりの暮らしをしているにもかかわらず、国からの税金は一向に減らず、村は崩壊寸前でした。
国の名前は桃野民主主義国。
しかし、選挙に参加できるのは一定の教育を受けた町の人間だけ。村の人間が国の政治に参加することはできないのです。
ある朝、きこりの妻が川で洗濯をしていると上のほうから身の丈ほどもある大きなモモが流れてきました。
妻はおどろきましたが、そのモモならば村のみんながおなか一杯食べれると喜び、桃を受け止めようと川で構えました。
桃がおばあさんにぶつかります。ずしんと重い衝撃。
しかし、川が浅いこともあり、モモが流れるのを止めることができました。
さすがに一人では元運べないので、どうしようかと悩み、村長を呼びに村へ走りました。
事情を説明し、モモを運ぶために村の男たちを連れて川に戻りました。
あ、男たちといっても、村は高齢化が進んでいるので、一番若いとで30代前半ですが・・・。
川に戻ると本当にモモがあったので、村長たちも喜び、今日は腹いっぱい食べられると大喜びで荷車にモモを載せて、村へ戻りました。
今日の夜はご馳走です。みんなの心は期待に踊り、村中が久しぶりのご馳走に歓喜していました。
ところが、村を一人の女性が訪ねてきました。
その女性が、このモモは私のものだから返してほしいといってきたのです。
村のみんなは拒否します。「そのモモはそもそも私たちが見つけなければ、どこかに流れて行ってしまっただろうし、このモモがあなたのものかもわからない」と。
みんなの話をじっとと聞いていた女は
「そうですか。わかりました。これが私のものだと証明します」女はモモにそっと触れました。
するとなんてことでしょう。
モモがぱかっと開き、モモの中から金髪の少年が現れたのです。
女は自分が妖精であることを明かし、この子は私の子だと主張しました。
村のみんなはモモが手に入れば十分だったので、子供はいらないというとモモをもって去ろうとします。「このモモは私のものだから」と。
困った村人は親権を主張し、両者は激しい言い合いになりました。
「ならばこうしましょう」と妖精。
「この子が10歳になったら引き取りに来ましょう。それまで、この子は預けておきます」
そう言い残して、妖精は姿を消しました。
残った村人はモモを食べました。するとなんてことでしょう。モモを一口食べることにどんどんと若返っていきます。
若さを取り戻した村人は前よりも元気に働きます。村に人が集まり、どんどんと開拓され、やがて繁栄した村は町になりました。
もともとこの土地は土の水はけが良すぎたので、畑にはできませんでしたが、魔物が少ながったので、その土地の特徴を生かして、村は安全な商業の街として規模を拡大していきます。
モモから生まれたので、桃太郎となずけられた赤ん坊はすくすくと成長し、男と女は桃太郎を育てながら、八百屋を営み、生活も豊かになりました。
桃太郎には妖精の子供だからか、ある日不思議なことが起きました。
桃太郎にモモを食べさせていると種をみて、「これもらっていい?」といわれました。
男がいいよというと桃太郎がその種をもって店を出ていきました。
しばらくすると外が騒がしくなりました。
何だろうと店を出ると、店からしばらく行った広場に大きなモモの木が生え、そのうえで、桃太郎とその友達が笑顔でモモにかぶりついていたのです。
なんと、桃太郎には妖精としての不思議な力が宿っていたのです。
桃太郎の不思議な力を知って、たくさんの大人が桃太郎のモモを求めてやってきました。
桃太郎がいくらもモモの木を生えさせることができると知ると、「桃太郎を一千万で引き取りたい」と隣の県の大金持ちが持ちかけてきました。
お金に目がくらんだ男と女は桃太郎を預かっているということを忘れて、桃太郎を預ける約束を交わしてしまいました。
桃太郎は男と女を親だと思っていたので、離れたくないと泣きつきます。
さすがの二人も泣いてすがりつく桃太郎に心が揺らぎます。
そんな時、今日で桃太郎が10歳だということを思い出しました。
桃太郎を連れて、あの約束を交わした村の広場に行くと、妖精の女が立っていました。
「この人が本当のお母さんだ」と二人が伝えると桃太郎は泣いて離れるのを嫌がります。すると妖精は「人間と暮らしたいの?」と聞きます。
桃太郎がうなずくと「力を制御できなくなっちゃうと大変だからしばらく私と暮らしなさい。そのあとはすきにしてもいいわよ」と桃太郎にいうとこくんとうなずき、桃太郎は妖精と去っていきました。
その後、桃太郎は妖精にさらわれたことになり、やがて存在そのものが忘れられました。
桃太郎が去った後、モモをたべ、若返った人たちは、急激に年老いていきました。そして、あれだけ栄えていた町は、未知の感染症の発祥地として恐れられ、人が消え、寂れていき、元のまずしい村に戻りました。
桃太郎は妖精にいろいろなことを教わりました。
自分の力の使い方や各地の伝承、言葉や計算、文字の読み書きなどを教わり、そして最後に、本当に自分は妖精の子供で、今まで親だと思ってきた人たちはモモ欲しさに自分を預かっていたことを知りました。
桃太郎は親に愛されてなどいなかったのかなと不安になりました。
しかし、義理とはいえ親に愛されない子供などいるはずはないと町に戻りました。
町のあった場所には変わり果てた景色が広がり、桃太郎の親が住んでいた八百屋があった場所には掘っ立て小屋が立っていました。
桃太郎が驚いていると村の家から人が出てきました。村長です。
「桃太郎がかえってきたぞ」と叫びました。異様な雰囲気に後ずさるも、よろめきながら走ってくる村長を受け止めると顔をペタペタと汚れた何日もお風呂に入っていない赤まみれの手で触ってきました。
村長の叫びを聞いた人たちが家を飛び出してきます。
「ももたろう」と叫び体をもう離さないとばかりにすごい力でつかむ老人たち。
何とか嫌悪感を抑えながらも両親の姿を探します。
すると村のはずれから走ってくるがりがりのおじいさんとおばあさんがいました。
「ももたろおおおお」と叫ぶ二人は紛れもなく両親です。
「お父さん、お母さん」と叫び、二人を抱きしめる桃太郎。
泣き始める二人、村の様子・・・・・異様な様子がしますが、やはり自分は村に、両親に愛されていたのだとうれしく思います。
そして同時に、今まで便りもよこさなかったことを申し訳なく思いました。
大人たちが桃太郎に追いついてきます。そしてすごい力で桃太郎をつかむと村長が口を開きます。
「桃太郎。さぁ、モモを出してくれ!」と。あいにく、今モモを持っていなかったので、「ごめん、今モモの種を持っていないから・・・」と謝りました。すると村の雰囲気が急に変わりました。村人の顔に怒りが宿ったのです。
モモを出せ!桃太郎!と村人達が叫び始めます。桃太郎は驚きます。村人たちのあまりの変容ぶりに何か様子が変なことに気が付きました。優しかった村の人たちの面影もありません。
桃太郎は必死で両親に助けを求めました。しかし、後ろに立っていたはずの両親がいません。どうしたんだ?と村人たちに囲まれながら両親の姿を探す桃太郎の耳に「桃太郎!」と叫ぶ声が聞こえました。あまりの大声に村人の動きが止まります。
やはり二人は助けてくれたのです。彼らこそ本当の
「おかあさ・「モモをだせえええええええええええええ」」と母。
「え?」と桃太郎は自分の耳を疑います。
「この役立たずがああああああああああああ」と父親だと思っていた男に殴り倒される桃太郎。
地面に叩きつけられた桃太郎は何が何だかわからず村人たちに助けを求める桃太郎。
「育ててやったのに」「モモを出すのは当然だろ」「俺たちのものをよこせぇ」「隠してるんだ、できるんだろおおおお」と口々に叫びながら桃太郎に蹴りつける村人たち。
ぽきっ・・・・と自分の中の何かが折れる音が聞こえた気がしました。
気が付いたら大きな桃の木が村の中心に生えていました。各枝に赤い塊がついていて、その先には大きくみずみずしいモモが実っていました。桃太郎はそれを一つ取り、握りしめました。その種を見つめ、突然桃太郎はその種を飲み込みました。
桃太郎はふらふらとそこを後にしました。
雨が降っても、風が吹いてもわれ関せず桃太郎は歩きつづけます。そして桃太郎はやがて住んでいた森にたどり着きました。
「あら、桃太郎。村の様子はどうだった?」と妖精。
彼女はきっと村のみんなのことをすべて知っていたのだと思いました。実際、ドライアドは長い経験でこうなると予想していたのです。子供を育てるとき、人間に興味を持たせないようにするにはこうするのが一番いいことを。昔、多くの妖精が人間にあこがれて森を出てひどい目にあってきました。それを防ぐための優しさでした。今まで長い長い生涯で何度もこのやり方をやってきましたが、この育て方をした妖精はみんな人間に過度な憧れを持つこともなく、幸せに森で暮らしています。子供の10年間は寂しいですが、永遠ともいえる寿命を持つ妖精にとっては微々たる時間です。これから桃太郎と失った時間を取り戻そうと考えていました。
しかし、桃太郎は今までの子供と様子が違うと思いました。
「どうしたの?桃太郎」と優しく聞きました。悲しい思いをしているだろうから慰めようと。
「みんなしっていたんだね?母さん」と冷たい声が何処かから聞こえました。
驚いて妖精は身構えました。どこからその声が聞こえているかわからなかったからです。しかし、ここには桃太郎と自分しかいません。
まさか・・・・・と桃太郎を見つめる妖精。
自分の子供、森を守る優しい妖精の発する声ではないと思ったからです。
「ど、どうしたの・・・桃太郎?」
「知っているのか・・・・て」とボソッとつぶやく桃太郎。
「な、なに?桃太郎」とちかずく妖精。
「しっていたのかああああああああああああああ」
突然叫びだした桃太郎に後ずさります。しかし、それを許さず桃太郎が首をつかみ、絞殺さんとしてきます。
「お。お母さんはあなたを思って」と言いながら森の木々を操り、桃太郎を引き離そうと枝を伸ばさせる妖精。
「お前も同罪だあああああああああああああああ」
桃太郎の腕からモモの枝が伸び、ドライアドの体を突き刺しました。
「も、もたろ・・・・・」と絞り出すようにつぶやくと妖精は息を引き取りました。
妖精が死ぬと、突然地響きとともに森の大樹が倒れました。死んだ妖精はその大樹を作り、あるものを封印していたのです。
そのあるものとはかつて大陸を苦しめた迷宮穴と呼ばれる穴でした。その穴からは無限に魔物が出てきて世界を滅ぼす力があると伝承で伝わっていました。
妖精はこれを封じていたのです。
桃太郎は迷宮穴の黒いぽっかりと開いた小さな穴を見つめるとフラっと飛び込みました。
中には様々な魔物がいました。トゥレントという木の魔物や火を吐く狼、斬ると増える巨大なライオン、ほかにも様々な魔物が目の前に現れます。しかし、彼らを直接見ることなく、桃太郎から伸びた枝が刺したり、握りつぶしたりして、簡単に殺していきます。途中、蛇のような魔物ににらまれたとき、桃太郎の肩から生える枝に生えたモモが石になって落ちました。そのモモには目ができていました。桃太郎はこれで、周りを監視していたのです。その後、いとも簡単に蛇は枝につかまり、圧死しました。
どんどん深く潜っていく桃太郎。中は階段のような場所がいくつかあり、層を降りるごとに魔物が強くなっていきます。
それでも桃太郎は傷を負うことなく、また、傷を負っても、魔物に種を埋め込み、その生えたモモを食べると傷が治るので、どんどん進んでいきます。
とうとう桃太郎の目の前に大きな扉が現れました。迷宮の主が住む間です。躊躇なく桃太郎は扉を開きました。
桃太郎の目の前に桃太郎の何倍もの大きさの龍が立っていました。桃太郎の体から、枝が伸び、龍を襲います。しかし、龍の体にある薄い膜のような光に阻まれて、龍まで攻撃が届きません。龍は鎌首を持ち上げると桃太郎に向かってかみつきに行きました。
桃太郎の体から生えた枝では龍を止めることはできません。桃太郎は肩から生えたモモの枝からモモをもぎ取り、龍に向かって投げました。どうしたというのでしょう?桃太郎が投げたモモは迫りくる龍の下に落ちました。すると、モモから枝が生え、がっちりと龍の首をつかんだのです。驚いて枝から逃げようと首を引き抜こうとする龍。しかし、がっちりとまとわりつく枝は数を増やしていきます。龍のほかの首が助けようと桃太郎を襲います。迫る7つの首、しかし、桃太郎は簡単にかわしながらモモの木に近づいていきます。どうしてそんなことができるのでしょうか?なんと、モモの木にはえたモモすべてに大きな目がついていたのです。それらがじーと、龍の動きを見つめているのです。桃太郎はモモの木にたどり着くと、樹木に優しく触れます。すると桃の実が一斉に落ちてきて、それぞれからモモの木が生えたのです。
そのうちの一つに乗って宙高くに上がった桃太郎。下では木々が龍を絞殺そうとうごめいています。
伝説の龍は得意の火炎も、得意の再生能力も発揮することなく、圧死してしまいました。
桃太郎はモモの木に触ると木々は地面に潜っていき、やがて、ぺしゃんこになった龍の姿が現れました。そして、突如現れた扉に桃太郎は入っていきました。
扉の先には白く輝く謎の球が浮いていました。桃太郎は直感的にこれを食べればいいのかと思い、それを飲み込みました。その瞬間、桃太郎は自分がとても強くなったことを知りました。
桃太郎が球を飲み込むと突如迷宮が崩壊を始めました。
桃太郎は迷宮を戻っていきます。信じられないような速さで動けるようになった自分の体に驚きながら。
やがて、迷宮の祖度に飛び出すと同時に穴は消滅しました。
桃太郎は森を見ながら、これからのことを考えました。やりたいことは何か・・・・と。
そんな時、なぜ村の人たちがあんなに変わってしまったのか、ふと疑問に思いました。
桃太郎はしばらく考え、お金がなかったから、欲のために自分を引き取り、お金がなかったから、欲のために自分を求めたのだということに気が付きました。
そして、この国の人たちはお金に苦しんでいることに気が付きました。
桃太郎は立ち上がりました。お金さえあれば、豊かであれば、幸せな国になるのだと考えたのです。
桃太郎は国を豊かにしようと決めました。そして、首都「甘味処」にむかって歩き出しました。
桃太郎は町に向かう途中に三体の魔物を使役しました。一体目は石猿。大山の岩に貼り付けにされていた。封印の札をされ、村々の人々に石などをなげられ、抵抗するように叫ぶが、水も飲めずにいるようで、声は枯れて、殆ど音になっていなかった。彼の体から異常な妖力を感じたので、封印の札をはがし、彼を助けてやった。動けない彼と自分を殺そうとする村人たちに腰の袋からモモの種を投げつけると村人たちに突き刺さったモモの種一つ一つからモモの木が生え、枯れた村人たちは土になった。
「おい、食べるか?」と桃太郎が体から枝を伸ばし、桃の実をいくつかもいで渡すと震えながら、モモを口に入れ、そのまま、がつがつと汁が垂れるのも気にせずに食べ始めた。足りないようなので、モモをさらに与えるとそのまま一人でがつがつと食べ始めた。
「あー、あー、はぁ、やっとしゃべれたぜ。もう一生喋れねぇんじゃねえかと思ってたからよぉ」と泣く猿。
「まだ食えるか?」と桃太郎は枝を伸ばして桃を取ろうとする。
すると、猿は「頼む。ずっと岩の下だったから体が痺れて動けねぇんだ」と、手に力を入れようとする猿。
どうやら先ほど、手も使わず犬のように食べていたのはそういうことだったようです。
「いや、だいじょうぶじゃないか?たぶん、人間の命を含んだモモだからすぐに回復するはずだ」
「ほんとか?・・・あ、手が動く、足もだぜ」と猿。
「ああ。好きに食べてこい」
「しゃあああああああああ」と飛び上がり、そのまま桃も林のようになった村に生えた一本に飛びつき、するするとのぼり、「うめぇ、うめぇ」と笑いながらモモに食らいつき続ける猿。
すごい勢いで食い尽くした猿は村人たちの命を食い尽くして、元気になったようで、桃太郎に向かって走ってきます。
「どうだ?元気になったか?」と桃太郎。
「ああ。全快とまではいかねぇが、妖力も戻ってきたぜ。これなら・・・・」と猿は耳に小指を突っ込む。
「どうした?」
「出てこい。如意棒!」と猿が叫ぶと耳から小さな棒が飛び出てきました。猿の手が少し赤く光り、猿の持つ如意棒がストンと地面につくほどの大きさに伸びました。。
「へへ、俺の耳に封印してたんだぜ。昔龍神のじじいから奪ったやつでよ」と自慢げに笑う猿。ほかにも不思議な術を次々に披露し始めました。
「へぇ。なかなかの腕前だな。どうして封印なんかされていたんだ?」と桃太郎。
すると誰かに話したくてしょうがなかったようで、自分の封印されるまでの生涯を語り始めました。
昔々、あるところに花果山という山があり、その頂に仙石という岩がありました。
その岩があるとき割れて、岩の卵を産みました。その卵から生まれたのが孫悟空という石猿でした。ある時、猿達が滝つぼの下に何があるか見てきたやつを王にするというので、石猿が滝つぼに飛び込むとそこには緑豊かで温暖な、水簾洞という空間がありました。
石猿は猿たちの王になり、自分を美猴王と呼ばせました。ある時、何時かは死ぬことがいやになったと泣いていると、仙人が遠くの国にいると博識な魔物に聞き、海を渡り、命がけで仙人のもとにたどり着き、その努力が認められ、弟子になり、人間の言葉を教わり、読み書き算術も習い、さらに孫悟空という名ももらいました。
そして、並みならぬ才能を感じた仙人から兄弟子たちよりも先に七十二の変化の術や、筋斗雲の術、そして、長寿の秘術までも習いました。しかし、術を弟子たちに見せてしまい、破門され、元の山に筋斗雲に乗って帰ってしまいました。
山に帰ると猿たちが泣いていました。
「どうした?何があったんだ?」
「美猴王、やっとかえってきてくださったんですね!!」と集まってくる猿たち。
なんと、水簾洞に混世魔王という大妖怪が住み着き、追い払われてしまったといいます。
怒った孫悟空は水簾洞に入り、混世魔王を仙術を使って倒し、猿たちの国を取り戻しました。
その後、6大魔王と兄弟になり、竜宮で如意棒を譲り受け、さらに国に乗り込み、武具を奪って配下に配り、まさに勢いは絶頂でした。ある夜、飲みつぶれ、寝ていると魂が抜けで、霊界に連れていかれました。しかし、長寿の秘術を習得したので、寿命はまだあるはずだと閻魔帳を持ってこさせると自分の寿命はまだ残っていることが分かりました。孫悟空は自分の名前と配下の名前を塗りつぶし、十王を殴りました。すると、目が覚め、もといた水簾洞に戻りました。これにより、配下と孫悟空は不死になりました。その後、天界に呼ばれ、意気揚々と向かいました。しかし、自分の役目は馬番で、身分がとても低かったことに怒り、馬を殺して、水簾洞に帰ってしまいました。
斉天大聖となのり、自分を神とする悟空に腹を立てた天帝は軍勢を遣わしました。しかし、いとも簡単に軍勢を蹴散らす悟空、魔物、猿に恐れをなした天帝は悟空に架空の高い役職を与え、モモの園の番をさせすことにしました。なんとそこのモモは仙桃という食べれば不死になると噂されるモモで、我慢できずに悟空は熟したころにすべて食べてしまいました。そして、逃げ込んだ先で、金丹という食べれば無敵の体になるという薬をすべて食べてしまいました。
これに怒り、天帝は天界の兵を総動員して悟空をとらえようとしました。この軍勢に魔物たちは捕まえられてしまいましたが、猿たちと孫悟空で、これらを追い払うことに成功しました。
しかし、加勢にやってきた男に追い詰められ、逃げ込んだ先でさらに天界から攻撃を喰らって気絶し、とらえられてしまいました。
その後、様々な処刑方法が試されました。しかし、不老不死の体を手にいれた悟空は死にませんでした。そこで、炉の中に閉じ込め、長い時をかけて殺そうとしました。
数十年の時が立ち、炉の様子を見ようと、見張り番が炉のふたをほんの少し開けた瞬間、悟空は炉から飛び出して、天界を力の限り暴れまわりました。
天帝は頭を悩ませ、釈迦如来に相談しました。すると釈迦如来は悟空に賭けを持ち掛けます。これに負けた悟空はこの山に封印され、長い間世間を騒がせた罪人として、未来永劫罪を償うことになりました。
「そして、ここにいるわけよ」と悟空。
「そうか。随分面白い人生を生きてきたんだなぁ」と桃太郎。
「ああ。たぶん大抵の奴にはかてるとおもうぜ。どうだい?恩返しについてってやってもいいぜ」
「そうか。なら、ついてこい」といいのこし、桃太郎は歩きはじめました。
「ああ。あんた名は?」とついてきながら訪ねる悟空。
「桃太郎。この国を豊かにする男だ」
「この国をねぇ・・・・。って、は?人間の味方なのかよ」
「そうだが?」
「そうだがって、お前人間じゃねえだろ?しかも、さっき殺して・・・・・って、おい、待てって」と追いかける悟空。
これが一人目の配下、『孫悟空』との出会いであった。




