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ちょっとした、問題。
サラが小学校に通い始めて暫くは問題なく過ごしていた。
……のだが。
やはり物事はそう単純に運んでくれないようで。
私は小学校に向かっていた。
サラの担任は優しそうな女の人だった。
「あのですね、まあ日常生活するのには問題ないんですがーーーー」
ーーーーーサラちゃん、感情が欠落しているみたいで。
確かにちょっとは…そうなのかな、と思っていたが、現実にそれを言葉にされるとその意味の重さに狼狽してしまう。
「そのせいで、ちょっと同級生とは親しく出来ないみたいで。…というか、うーん…、女子とはまぁ話すんですが、男子になると近づくのさえ嫌がって…」
私は切実に、何とかしたいと思った。