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珍しく物語風に…
担任が
自殺の話をしている
なんでそんな話をしだしたかは全く覚えていない
話と言っても
「日本では事故死よりはるかに自殺の方が多い」
といったことをいう程度
「そうなのか…」
それは初耳だった
そういえば日本には
(日本に限った事はないが)
自殺をモチーフとした読み物が多い気がする
それだけ日本人は
(何度もいうが日本に限る事はない)
自殺と密接しているのか
そう思うと
自分の生きる価値を見失う
いずれ迎える死なのに
自分で終止符をつけるなんて…
考えられない
僕にもそんな時が
きてしまうのだろうか…
でも
僕は死を受け入れたくない
自分の手で何かに終止符を打つのは苦手だ
それが何であろうと…
チキンな僕にとって
恋も夢も命もなにもかも、みんな価値は同じようなものだ
長々細々と続けていくだけ
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HR終了のチャイム
何かに操られるかのように
僕は屋上へとむかった
行き先は…
天国か
はたまた
地獄か
勘違いしないでほしい
僕は命の終止符をうつために
ここにいるのではない
弱い自分に終止符を
つけるだけだ
目が覚める頃には
ただ眩しいだけの朝日に
俺は包まれているだろう
俺は知ってる
全ては俺がつくり出した
世界だってこと