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第67話「海①」

 7月も後半、太陽がギラギラ照りつける週末。わたし――しおりんは、ソファでだらりと寝そべっていると、妹のかおりんがキラキラした目で話しかけてきた。


「しおりん! 今日、海行くよ! ひかりん、奈々りん、ゆはりんと一緒に!」

「え、マジ? 座道部の精神、今日はどうするの?」

「うふふ、今日は『弾けろ!』だよ!」


 かおりんはポニーテールを揺らし、ニヤリと笑う。そのいたずらっぽい目が何か企んでいる。今日は二人の関係が進展しちゃうかも……? 



 今日はかおりんの提案で、大学の同級生――ひかりん、妹の同級生――奈々りん、ゆはりんと一緒に海に行くことになった。


 海までの足は、大学の同級生・ひかりんの真っ赤なオープンカーだ。スピーカーからJ-POPが爆音で流れ、夏の風が髪をバサバサなびかせる。わたしはビキニの上にTシャツとショートパンツ、かおりんは水色のビキニがチラ見え、汗でキラキラ光る笑顔がまぶしい。


「しおりん、準備OK? 今日のビーチ、わたしたちで占拠するよ!」


 かおりんが助手席から振り返って叫ぶ。


「部長、はしゃぎすぎ! 座道部の姿勢は?」


 後部座席から、妹の同級生・奈々りんがクールに突っ込む。ショートカットの黒髪に黒いビキニがカッコいい。この娘は将来、ひかりんみたいなイケイケになるのかしら?


 隣のゆはりんは、ピンクのワンピース水着で「うう、車揺れる! でも楽しい!」とふわふわのロングヘアを揺らす。ちっちゃくて、めっちゃ可愛い。前々から思っていたけど、お持ち帰りしたい娘である。


「みんな、シートベルト確認! ひかりん様のドライブ、フルスロットルよ!」


 運転席のひかりんがサングラス越しにウィンク。白いビキニが薄いカバーアップから透けて、めっちゃイケイケ。車がグイッと加速し、みんなで歌いながらノリノリ! 座道部の「美しい姿勢」なんて、今日は完全に忘れてる。



 海に着いた瞬間、砂浜の熱気がドーン!


 青い海がキラキラ、波の音がザッパーン!


 荷物を放り投げ、ビーチへダッシュ!


「最後まで走ったやつ、サングリア奢る!」


 ひかりんが叫ぶと、みんなキャーキャー走り出す。


 かおりんが砂でコケそうになりながら「しおりん、待てー!」と追いかけてくる。


「かおりん、遅い! 座道部のスピード見せてよ!」


 振り返って笑うと、奈々りんがスッと抜いて「部長、負けてる」とクールに微笑む。


「うう、砂熱い!」


 ゆはりんは小走りで追いかけ、ワンピース水着の裾がふわふわ揺れる。


「しおりん、遅い! 奢り決定ね!」


 ひかりんはもうゴールして、ビーチパラソルの下でドヤ顔ポーズ。汗でキラキラ光るビキニ姿、めっちゃくちゃまぶしい。


 ビーチでTシャツを脱ぎ、みんなビキニ&水着で準備完了だ!



 かおりんが「座道式ビーチバレーやろう!」と叫び、即席コートをササッと作る。かおりんが砂をかき分けてラインを引き、ゆはりんが「ここ、完璧だよ!」とちっちゃい手で砂をならす。ひかりんが「審判は私ね!」とサングラスをかけドヤ顔する。


 コートに立つと、熱い砂が足裏をチリチリ焼く。


 奈々りんとわたしがチーム、かおりんとゆはりんがチーム、ひかりんが審判だ。


 かおりんが水色のビキニで「行くよ!」と叫び、ジャンプサーブをうつ! かおりんのジャンプがものすごく高い。


 (かおりん、いつのまにか、こんなに逞しく成長してたんだ……)


 ビキニの紐が少しズレて、汗がパッと飛び散る。元気いっぱいの笑顔が眩しすぎる!


 かおりんに見とれていると、いつのまにか撃たれたボールが青い空に弧を描いていた。


 よし、わたしがボールを返す!


 砂を蹴り上げてジャンプ!

 腕を振り抜く!

 ボールがバコーン!


 でも、力みすぎて狙いがズレた。


 奈々りんが「しおりん、落ち着いて!」とフォローしながら、黒いビキニでスッと動いてスパイクを撃つ!


 着地の時に砂が舞い上がり、奈々りんのビキニにパラパラくっつく。「うっ、ザラザラ!」と彼女、珍しく笑顔で砂を払う。砂まみれでどこか可愛い!


 ゆはりん、ちっちゃい体で「えいっ!」とジャンプしてブロックしようとする! ピンクのワンピース水着がひらひら舞い、まるで蝶のよう。


 でも……ボールに届かない!

 ちっちゃいから届かない!

 可愛いから届かない!


「うう、届かない!」


 ゆはりんが叫ぶ。 かおりんが「ゆはりん、ナイス!」とカバーにはいる。砂をかき分けながらボールを追いかける。そしてダイビング・レシーブ!!


 なんとか追いついて、ボールを返す。ボールは、ふたたび青い空に弧を描き、こちらのコ-トに戻ってくる。


「しおりん、気合入れて! 座道の姿勢、忘れるなよ!」


 かおりんが砂を払いながら叫ぶ。髪が、砂と汗で額にベッタリ、ビキニの紐がまた少しズレて、動きのたびに水色の生地が揺れる。色っぽい!


 「負けない!」


 と、わたしがスパイクを狙う。


 ボールをバコーンと撃つ!

 力が入りすぎた!

 ボールはそのまま海へドボン!


 みんな「うわー!」と爆笑、砂浜が笑い声で揺れる!


 笛を鳴らしながら、審判のひかりんがパラソルの下から指を差す。


「しおりん、罰ゲームで泳ぎなさい!」


「えー、ズルい!」


 わたしは叫びながら海へダッシュ!

 波がザッパーン!

 冷たい水がビキニにバシャッ!


 肌にピタッと張り付いた。


 かおりんも「負けない!」と叫んで海に飛び込む!

 奈々りんも「待てー!」とダイブ!

 ゆはりんは「私もー!」と波に突っ込む!


 罰ゲームにならないじゃん……。


 波がドーンと来て、奈々りんのビキニの紐がスルッと緩む。「ちょ、助けて!」と奈々りんが珍しく焦る!ゆはりんも、ちっちゃい体が波に押されて「きゃっ!」と私の背中に抱きつく。柔らかい感触に、理性が吹き飛んで思わず抱きしめちゃう。かおりんが少しふくれっ面。


 ひかりん、砂浜から「奈々りん、セクシー!」と笑いながらスマホでパシャパシャ写真撮ってる。 みんなで波と戯れながら、笑い声がビーチに響きまくる。この夏のビーチバレー、最高に楽しくて、みんなの笑顔がキラキラ輝いた!



 夕方、みんなでビーチに寝そべって、夕陽見ながらアイス食べる。ひかりんが「今日は宿を取ってあるからね」という。じゃあ明日も続行だ!

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