表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/7

暗号

 俺はZ。現在高校一年生で、家族と一緒に小さな一軒家で暮らす、ごくごく普通の男子生徒ってとこだ。

 そんな俺のところに、ある日一通の手紙が届いた。


「お?」中を見てみると、どうやら小五のときの同級生だった奴の母親からだった。

 内容はこうだ。




『Z君へ


私の娘――ランカが死んでから、もう五年。

はなたばを添えるのは、娘が死んだ踏切。

お母さんに相談してくれればよかったのに、あなたは自殺してしまった。

前はあんなに笑顔だったのに、どうして?

ランカ。あなたは確か、クラスメイト三人にいじめられたのよね。どうして私

を頼らなかったの?

許して。あなたの苦しさに気づけなかったお母さんを許して。

さあて、Z君。

なぜ私がこんな手紙を送ったと思いますか?

いいのです、わからなくても。明日になればわかります。

殺害現場に、花を手向ける私から、

すすり泣く私から、あなたへの手紙でした』




「なんだろこれ。気持ち悪い」

 そう呟いて、俺は手紙を破り捨てた。




***************


 ――翌日。


「……次のニュースです。K県H市で、連続殺人事件が発生しました。被害者はZさん(17)、Yさん(17)、Xさん(16)で、被害者三人はいずれも同じ小学校の卒業生だということで、警察が事件を詳しく捜査しています……」











あとがき・解説


 主人公の元へ届けられた手紙は、暗号です。

 一文字めを縦に読むと、「私はお前らを許さない殺す」になります。

 主人公など被害者三人は、五年前、手紙の送り主の娘ランカをいじめており、そのせいでランカは自殺しました。

 それを恨んだ送り主は、主人公へ憎悪の手紙を送ります。そしてその後すぐに殺害し、五年越しの復讐を果たしたのでした。


 この暗号は縦読みと呼ばれるオーソドックスなものです。

 みなさん、楽しんで頂けましたか? 

 次は『ぎなた読み』です。お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ