VS竜 剣の姫
・・・レイル視点・・・
『姿が変わったくらいで俺に勝てると思ってるのか?』
「ああ。私がこれを使った時点で勝敗は決したようなもんだ」
『っ!舐めるなよ女!』
レイルの言葉に激昂した竜はレイルに連続で火の球を放つが、全てレイルの周りを浮遊してる剣に斬られ防がれる。
「もう君の攻撃は通用しないよ」
(『ソードプリンセス』は攻撃力と素早さを200上昇させ、さらにこの浮遊剣を2本召喚するスキルだ。正直これを使って勝てないならお手上げって思ったけど、案外いけそうだね)
『くそがぁ!火でダメなら殴り殺すまで!』
竜は手に魔力を込めてレイルに連続で拳を放つ。しかし全ての攻撃を浮遊剣に防がれ、レイルにダメージを与えることができない。
「もう少し楽しませてくれよ。今まで魔物は四天王以外これを使ったらすぐ死んじゃったが、君もその中に入りたいかい?」
『調子に乗りやがってぇぇ!!』
「そらよっと!」
『っ!?』
レイルは剣に魔力を込め、それを衝撃波として竜に放つ。それを直に喰らった竜は後ろの壁までぶっ飛び、壁に激突する
(・・わかるよ。君の力はまだこんなものではないだろう)
『くそが。これだからスキルは嫌いなんだよ!『ドラゴンオーラ』!』
竜がスキルを発動すると竜は体に赤いオーラを纏い、全ステータスが上昇する。
「それが君の全力か!」
『いくぞ女!』
「こい!」
竜は再び両手に魔力を込め、レイルに殴りかかる。レイルもそれに応えて剣に魔力を込めて雷を纏わせ、竜に斬りかかる。そして両者の剣と拳がぶつかった瞬間衝撃で周りに突風が吹いた。
『うおおおお!!』
(やっぱり強いね!期待以上だよ!)
両者の連撃がぶつかり合う。そんな最中、レイルは竜を好敵手として捉えたのか、笑みを浮かべてした。
『おっら!』
「!」
竜が唐突に放った渾身の一撃をレイルは咄嗟に剣でガードするが、衝撃に耐え切れず壁にぶっ飛ぶ。
(さっきの倍くらい強くなってるね!真面目にやった方が良さそうだ!)
レイルは足で壁を受け、天井に飛ぶ。そしてさらに天井を蹴って竜に急接近して剣を振るう。竜もそれに反応して腕でレイルの攻撃を受けるが、受けた部分に鱗ごと切り傷ができる。
『なに!?』
「これは私の勝ちかな?」
『傷をつけれた程度で調子に乗るな!』
竜は体を回転させ尻尾でレイルに横から攻撃を仕掛ける。レイルはそれを2本の浮遊剣でガードするが、そのうちの1本にひびが入る。
「あらら」
『おらもういっちょ!』
竜は拳に魔力を込めてレイルに放つ。レイルはひびの入った浮遊剣を自身の後ろに下げ、傷一つついていない方の浮遊剣を前に出し、竜の攻撃を防ぐ。するとその浮遊剣にもひびが入ってしまう。
(どっちともダメになったか)
『死ねえ!』
「遅い!」
『っ!?』
竜が振り下ろした拳をレイルは瞬時に移動して躱す。そしてそのままレイルは何度も床を蹴って猛スピードで移動し続け、竜を翻弄する。
「『斬連波』!」
レイルは移動しながらも3つの斬撃を放ち、竜の体に傷をつける。
『ぐっ!』
(さあどうする竜よ!)
『ちょこまか動きやがってぇ!』
竜は自身の周りに炎を放ち、移動しているレイルにがむしゃらに攻撃する。
(おっとあぶない)
レイルは後ろに大きく飛んで炎を躱す。そこを狙って竜がレイルに拳を放った。レイルは剣に魔力を込めて強度を上げてガードし、竜の攻撃を受けて壁までぶっ飛ぶが、先程と同じように足で壁を受ける。
「まだまだだ!『ライトフラッシュ』!」
そう唱え、レイルが壁を蹴った瞬間、レイルは光の速度で竜の胴体の前まで移動すると同時に大きな傷を刻む。
『ぐああああ!くそぉ!』
「まだまだ終わらないよ!『神速剣』!」
さらにレイルは高速で剣を振り、胴体だけでなく腕や脚にも無数の傷をつける。
「もらった!」
『がああああ!』
「!?」
トドメを刺そうとしたレイルを竜は尻尾を振り抵抗する。急な攻撃で反応が送れたレイルは尻尾を直に喰らい、2人のいる壁までぶっ飛ばされた。
(今のは効いたなぁ)
「レイル大丈夫か!?」
「問題ないよ」
『人間、それも女ごときに、この俺が負けるはずねえ!』
「・・・君の敗因を教えてあげよう」
『ああ!?ふざけるな!俺はまだ負けてねえ!』
竜は怒りに任せて火の球を何度も放つが全てレイルに斬り捨てられ、レイルの接近を許してしまう。
「『スキルフュージョン』」
そう唱えると2本の浮遊剣がレイルの剣に吸い込まれていき、レイルの剣は青く光る雷を帯びた剣と変化する。
『くそがぁぁぁ!』
「『ライトフラッシュ』!」
せめてもの抵抗で拳を放った竜だったが、レイルの方が速く、竜は胴体にもう1つ大きな傷を負った。そしてそれが致命傷になったのか、竜は前のめりに倒れるのであった。
「君の敗因は、慎也君を雑魚と侮ったことだ」
(・・・終わったか)
戦いが終わり、気が抜けたのかレイルはその場にへたり込む。そこに慎也を背負ったハーツが近づいてくる。
「さすがはレイルだな」
「正直『ソードプリンセス』が使えないってなった時はどうしようか内心焦ったよ。今回は慎也君に感謝しなければね」
「そうだな・・・ところで、こいつどうするんだ?」
「あー・・」
ハーツが指したのはすぐそばで倒れている竜で、竜はまだ若干ではあるが息をしていた。
「回復させようか」
「いいのか?襲ってくるかもしんねえぞ?」
「その時はまた私が倒すまでだ」
そう言うとレイルは竜に回復魔法をかけ、竜の傷がみるみると治っていく。
『何のつもりだ?』
「今回は絶対勝たないといけなかったからスキルを使ってしまったが、次はスキル無しで君を倒そうと思ってな」
『次だと?』
「今日はもう覚輪花を回収して帰るけど、今後は暇な日に戦いに来るから」
『戦闘狂か貴様』
「おいおい失礼だな・・・あってるけども」
『まあよい。約束は約束だ!その花を持っていくがいい!』
「わーい」
竜の治療を終えたレイルは持参してきた入れ物に覚輪花を数本入れて2人の元に戻る。
「ハーツ君変わろうか?」
「いや大丈夫」
「でもそのままあの山を下るのはさすがにキツいだろう」
『あ?お前らもしかしてあの断崖絶壁を登ってきたのか?』
「え?だって道はあそこしか・・」
『いや普通にそこに階段があるんだが」
「「え?」」
竜が指したのは3人が入ってきた入り口の横の隅である。たしかにそこには竜の言う通り階段があった。
「・・・なあレイル」
「な、なんだい?」
「この山に入り口はないって言ってたよな?」
「そ、そうだね」
「その情報どっから手に入れた?」
「・・・前に捕らえた万引き犯から」
「なんでそんな奴の情報を信じるんだよ!」
「まあいいじゃないか!これであれまた下らずに済んだんだしさ!」
「こいつは・・」
「それじゃあ竜よ!また会おう!」
『期待しないで待ってるぜ』
2人は慎也を連れてそそくさと階段を下りって行った。
『それにしても、まさかこの俺があんな奴らに負けるとはな。敗北を味わうのは40年ぶりくらいか。早いもんだな、時が過ぎるのは』
最後らへんにレイルが使っていたスキル、『スキルフュージョン』について説明します!
『スキルフュージョン』とは、スキルによって出てきた魔力を持つ物と自信の武器を合体させ、強化するというものだ。使える時間は約2分だが、その分メリットが大きいため、レイルはこのスキルを愛用しているらしい。
以上!




