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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
第一世界 第四章 大切なもの
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黒き謎の力




・・・グラドス視点・・・


(なんだこいつ!?急に魔力が爆発的に上がりやがった!これが『ブーストアイ』なのか?)

『ふっふっふ、面白くなってきやがった!さあてめえの力を見せてみろ!慎也!』

「・・・!」


グラドスの言葉に応えるように慎也はグラドスに猛スピードで斬りかかる。


(速い!さっきの2人とは比べ物になんねえ!躱すのは無理そうだな)


そう思ったグラドスは自身の前に手の魔法陣から鎖を出してそれを盾にする。しかしお構い無しに慎也は剣を振った。


『っ!?なに!?』


すると慎也の剣が触れた瞬間、グラドスの鎖は綺麗に切断されてしまった。


(魔力を込めてなかったとはいえ、まさかこれを斬るか!)

「死ねええええ!!」

『チッ、『デビルトラスト』!』


驚くグラドスだったが、攻撃をやめずに慎也は剣を振ろうとしていたため、グラドスは咄嗟に背中の2本の剣で武技を使い応戦する。慎也は一旦攻撃をやめ、後ろに飛んで攻撃を躱す。


(『ブーストアイ』はここまで使用者を強くするのか)


今慎也が纏っている黒いオーラを『ブーストアイ』と勘違いしているグラドスは、切断された方の鎖の魔法陣を消し、鎖と剣を消滅させる。そして再度魔法陣を出現させ、そこから新しく鎖に繋がれた剣を出した。


(今のこいつに一瞬でも隙を見せたらやばいな。早めに殺さねえと)

「ガァァァァ!!」

『獣かよお前!』


グラドスは剣を両手に持ち、斬りかかってくる慎也を迎え撃つ。


『なかなかやるじゃねえか!』

「死ね!死にやがれ!」


互いの剣が、それを見ている者たちの肉眼では追えないほどのスピードでぶつかり合い、2人の間には常に火花が散っている。


(こちとら4本使ってんだぞ!こいつの攻撃速度どんだけ化け物なんだよ!)

「ウガアアア!」

『っ!』


慎也が咆哮を上げた瞬間グラドスが持っていた剣が2本とも弾き飛ばされ、グラドスの手から剣が離れた。


『くそ!『デビルトラスト』!』

「『ツインスラッシュ』!」


グラドスは背中の2本で武技を使い攻撃するが、慎也の武技によって2本とも弾かれてしまう。


(なんだと!?この俺の攻撃がたかがレベル1のスキルに負けたのか!?)

「『ハードスラッシュ』!」

『ぐっ!』


武技を失ったグラドスはガード出来ず、慎也の攻撃を胴体にもろに喰らう。それによってグラドスの胴体に肩から腰にかけて大きな切り傷ができ、さらにグラドスの体は後方にぶっ飛ばされてしまう。グラドスはなんとか足を地面につけて踏ん張って止まるが、それと同時に吐血してしまう。


『ぐはっ!』

(くそっ!低級スキルのくせになんて火力だ!ステータスの差があるにも関わらず俺の体にでっかい傷つけやがって!)

「まだだ。てめえは徹底的に苦しませてから殺してやる」

『やれるもんならやってみろ!』


背中の剣を引き戻し、グラドスは両手に剣を持って慎也に斬りかかり再び2人の剣がぶつかり合い、2人の間に火花が散る。しかし今回グラドスは慎也が剣を持つ右腕を中心的に狙って攻撃する。


(武器を失えばこいつの攻撃手段が減り、こっちがやりやすくなる!そこを狙えば・・!)

「・・・!」

『そこだああ!』


慎也の一瞬のひるみを見逃さず、グラドスは右腕に自身の剣を突き刺す。すると痛みに耐えれなかったのか、慎也は剣を地面に落としてしまう。


(よし!あとは適当に斬りまくってればいずれ・・!)


"勝てる!"そんな考えがグラドスを油断させてしまった。


「グオアアアア!!」

『っ!?』


グラドスが剣を振ろうとした瞬間、慎也はグラドスの顎を蹴り上げたのだ。そして蹴り上げられたことにより宙に浮いたグラドスの体を慎也は容赦なく残った左手を使い連続で殴った。


『ぐふぉ!』

(頭おかしいだろ攻撃力!拳1つでここまでとは!)

「うおおおおお!」

『っ!?』


殴るのをやめ、瞬時に右腕から剣を抜いた慎也はグラドスの手首を掴み1度自身の後ろに叩きつけてから、上空に向かって投げる。


(こいつ俺の体を軽々と!)

「死ねええええ!!」

(まずっ!)


追い討ちをかけようと慎也はグラドスの上に飛んで、魔力を込めた拳をグラドスの顔面めがけて振るう。一方グラドスも咄嗟の判断で腕に魔力を込めて慎也の拳をガードする。


『ぐっ!』


腕に激痛が走るとともに、グラドスは地面に勢いよくぶっ飛ばされ、背中を強打する。


(こいつ剣無くても強えじゃねえか!)

「『スプレッドフレイム』!」

『マジか!』


慎也はさらに炎を放つが、今回の炎はいつもより強力になっており、その威力に気付いたグラドスは慌てて横に転がって間一髪で躱す。


(あれが『スプレッドフレイム』?『ドラゴンフレイム』の間違いじゃねえのか?)

『『デビルトラスト』!』

「!・・『ウィングウォール』」


着地を狙って武技を放つグラドスだったが、慎也の風の壁によって剣が吹き飛ばされてしまった。


(こいつの使うスキル全てが聖女並みに強化されてやがる!

しかも身体能力は断然聖女より上!どうするこれ!)

「『ヒール』」


慎也は回復魔法で本来数分かかる傷を一瞬で治し、すぐさま落ちてる自分の剣を拾う。


(やっぱり回復魔法もやばくなってるか。となると奴を殺すには一撃で!)

『『暴風剣』!』


グラドスは4本の剣全てに武技を使い、合計4つの竜巻を慎也に放つ。


『さあどうする!慎也!』

「・・・『スラッシュストーム』」


慎也の放った1つの風の球。それが1つの竜巻に当たった瞬間、四方八方360度に風の斬撃が飛び、全ての竜巻が斬り裂かれ消滅した。


『なに!?』

(なんだあの魔法!?この俺も知らねえぞ!)


飛んでくる斬撃を剣でガードするグラドス。一方慎也は斬撃なんてお構いなしにノーガードでグラドスに斬りかかる。


(この野郎正気かよ!?)

「グラドスーー!!!」


斬撃が止むのと同時に慎也は剣を振る。グラドスもそれに応戦しようとすぐさま剣を振るい、互いの剣が互いの剣に弾かれる。


(くそっ!どうして俺の剣が届かない!相手はさっきまで俺にダメージすら与えられなかった雑魚だぞ!)

「うおおおおお!!」

『っ!?』


慎也はその咆哮と共に剣でグラドスの体を何度も斬りつける。その速さに対応できず、グラドスの体にはどんどん傷が増えていく。


(見えねえ。こいつの動きが全く目で追えない。ただわかるのは、俺がすごい速さで斬られてることのみ)

「死ね死ね死ねええええ!!」」

(四天王であるこの俺が、肢裂のグラドスが敗れるのか?・・・いや!このまま終わってたまるか!)

『さっきから何度も何度も斬りやがって!調子に乗るなよ!』


そう言うとグラドスは背中の剣を慎也に飛ばす。すると慎也は後ろに飛んで剣を躱した。そこを狙いグラドスは一気に慎也との距離を詰めて、頭部を鷲掴みにして地面に勢いよく叩きつける。


『おら、てめえの好きな剣もおまけだ!』

「・・!」

『チッ!』


剣を突き刺そうとしたグラドスだったが、魔力が込もった蹴りを横から入れられて、グラドスの体が横にぶっ飛ばされる。


(ぐっ!流石にもろは痛いな)

「・・これで終わらせる」

『!?』

(こいつ頭沸いてんのか!?その魔力の量で魔法なんて撃ったらここら一帯吹っ飛ぶぞ!)


慎也は自身の左手に自身の全魔力を込める。その量に驚いたグラドスは慌てて4本の剣に魔力を込める。


(奴が俺に躱されるような魔法を使うはずがない。つまり使うならゼロ距離でやってくるはずだ。そうなると俺は受けれる気がしないからな、俺もスキルを使うという意思を見せて俺とあいつのスキルをぶつけ合わせる。それにスキル勝負なら俺にも勝算はある)

『いくぞ慎也!』

「うおおおおおお!!」

『『ヘルブレ・・』


グラドスがスキルを放とうとしたその瞬間だった。


「ぐあアアあアあああアああ!!!」

『!?』

(今度はなんだ!)


慎也が纏う黒いオーラが大きくなり、慎也を飲み込む勢いでそれは膨張していった。




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