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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
第一世界 第四章 大切なもの
62/211

肢裂のグラドスVS聖女エリシア 前半戦




・・・慎也視点・・・


場面は変わり、拠点にいる者たちは現在ハーツたちの上空を飛んでいる魔道具を(簡単に言えばカメラ付きのドローン)通して拠点にある同じ魔道具で戦場の状況を見ていた。


(すごいなあの魔道具。これでハーツさんたちは交代のタイミングとか決めてたのか)

「エリシアさん、勝てるかな?」

「いやあのエリシアさんだぜ?さすがに大丈夫だろ」

「ライルの言う通りだ。たとえ相手が四天王だろうとエリシアが勝つ」

(まあ四天王がどれくらい強いかなんてわからんけど)

「とにかく俺たちはエリシアのことを信じて見守るしかねえだろ」

「ああ、そうだな」


3人は黙って戦いの行く末を見守ることにした。









・・・エリシア視点・・・


『さあ最初は誰がやる?』

「エリシア、気をつけろよ」

「ええ分かってます。もちろん私ですよ!」


グラドスの質問にすぐさまエリシアが名乗りを上げる。それを見たグラドスはニヤッと口端を上げて笑みを浮かべる。


『ほう、いきなり聖女か。ふふふ・・・ふはははは!こりゃあ面白くなりそうだ!それじゃあさっそく始めようぜ!』

「命の奪い合いを面白がるなんて、魔物の考えは理解できませんね」


そう言いつつエリシアは杖に魔力を込めて身構える。一方グラドスも自身の両手の平に魔法陣を出現させ、そこから鎖に繋がれた剣を出す。それを見た者は息を呑み後ずさる。そしてグランドが片方の剣に紫色の光を纏わせた瞬間・・!


「『ドラゴンフレイム』!」

『『デビルトラスト』!』


エリシアの放った炎の竜とグラドスの放つ紫色の光線がぶつかった。するとその瞬間、小規模な爆発が起こり爆風が吹き荒れる。


(威力的にはほぼ互角でしょうか)

『『ダークフレイム』!』

「っ!『マイグレーション』!」


爆煙の中から唐突に黒色の炎がエリシアに向かってくる。それをエリシアは咄嗟に魔法で左に躱す。それと同時に炎によって爆煙が晴れ、お互いの姿が見えるようになる。


『今のを躱すか!』

「伊達にSランク冒険者はやってませんよ」

『いいねぇその意気だ!まだまだ行くぞ!』

「!」


そう言うとグラドスは右の剣の鎖を伸ばしながらエリシアに向けて薙ぎ払うように振る。それをエリシアはしゃがんで躱す。


『もういっちょ!』


そこにグラドスはさらにあらかじめ鎖を伸ばしていた左の剣を上から叩き落とすかのように振る。


「甘いです!『フレイムボム』!」


エリシアは右に飛んで剣を躱し、反撃として魔法を放つがグランドは体を傾けて躱す。そしてその直後グラドスの後ろで爆発が起こる。


『『フレイムボム』でこの威力か。さすがは聖女だな』

「魔物に褒められても嬉しくありませんよ!『マルチレーザー』!」


エリシアの周りに3つの黄色い光の魔法陣が現れ、そこから無数の光線を次々とグラドスに放つ。グラドスもそれに対応してエリシアの周りを旋回しながら放たれる光線を躱していく。


(・・・そこ!)

『!』


グラドスの動きを先読みして放った光線が直撃する寸前でグランドは鎖を魔法陣の中に入れて剣を手で直に持ち光線を斬る。すると斬られた光線が小規模な爆発が起こり土煙がグラドスを覆う。そこにさらにエリシアは光線で追撃するが、煙が晴れるとそこにはグラドスの姿はなかった。


(!?一体どこに・・)

「エリシア上だ!」

「!」

『おら喰らいやがれ!』


いつの間にか上に飛んでいたグラドスはエリシアに向かって降下しながら鎖を伸ばして剣を飛ばす。それをエリシアは咄嗟に左に飛んで躱すが、刃の先が頬を掠り小さな切り傷ができる。


『まだ終わんねえぞ!』


地面に降りたグラドスは地面に突き刺さった剣を鎖で操り地面を斬りながら引き抜き、エリシアに斬りかかる。エリシアは頭を下げてなんとか躱すが、そこでグラドスの攻撃は終わらない。鎖を魔法陣に戻して剣を自身の方に引き寄せ、そのまま両手に剣を直に持ってエリシアに両手を交互に振って連続で斬りかかる。


『おらおらどうした!聖女ってのはこんなもんなのか!』

「くっ!」


エリシアは杖で剣をガードしながら耐えており、ほぼ防戦一方である。しかしグラドスが突然魔力を込めて攻撃し、エリシアの手元から杖が飛ばされ地面に突き刺さる。


『もらった!』


グラドスがトドメ言わんばかりにエリシアの顔目掛けて剣を突き刺そうとするわ。


(これくらいじゃ終わりませんよ!)

「『エアブラスト』!」

『なに!?』


それをエリシアは躱してグラドスの懐に潜り込み、魔法を放つ。グラドスはそれを防御する暇もなく直に喰らってしまい腹部に強烈な衝撃を喰らい後方へとぶっ飛ぶ。それと同時にエリシアは急ぎ杖を回収する。


『さすがは聖女だ!そうこなくては面白くない!』


ぶっ飛ばされたグラドスはすぐさま体勢を立て直し、剣を放ち反撃する。


「もうそんな攻撃は効きませんよ!」


そう言うとエリシアは杖で向かってきた剣を弾く。


『馬鹿め!』


そう言うとグラドスは弾かれた剣を今度は横に振る。さすがにそれは予想できなかったエリシアは間一髪で剣の部分を杖でガードするが衝撃に耐えられず横にぶっ飛ばされる。


(さすがは四天王ですね。凄まじい力です)

『休む時間はねえぞ!』


倒れてるエリシアに容赦なくグラドスは手元に残ってるもう片方の剣を放つ。エリシアは地面を転がり躱す。


(こっちもやられてばっかりというわけにはいきません!)

「『アクアファイヤ』!」


エリシアは複数の水の弾丸を出現させ、グラドスにマシンガンのように放つ。


『『ダークウォール』』


しかしグラドスは魔法で黒い光の壁を出現させそれを防ぎ、ヒビは入ったものの火力が足りず、壊すとまではいかなかった。


『おいおい聖女の魔法はこの程度なのか?』

「まさか。ウォーミングアップはここまでですよ」

(これを使って奴の本気を出させることが出来れば勝算は大いにあります)

「『マジックブースト』!」


エリシアは自身に強化魔法をかけて魔法の性能を上げる。もちろんグラドスもエリシアの変化に気づいている。


『!・・・なるほど、まだチャントスキルは使わないってことか』

「ええ。あれはあくまでいざって時にしか使いませんよ」

『そうか、ならそのいざって時を俺が今作ってやるよ!』


そう言うとグラドスは両手の剣を引き寄せ、エリシアに向かって走り出す。


「『マルチレーザー』!」


近づけさせまいとエリシアは無数の光線でグラドスを攻撃するが、グラドスはそれを躱しながらエリシアとの距離を縮めていく。そしてある程度近くまで来るとグラドスはエリシアに飛びかかる。それに合わせてエリシアも光線を上に向けて放つがグラドスの剣さばきによって全て弾かれてしまう。


『死ね!』

「『マイグレーション』!」


エリシアの目の前まで降りてきたグラドスは右手の剣で斬りかかるが、エリシアは魔法でグラドスの後ろに瞬間移動して躱す。しかしそれを読んでいたかのようにグラドスは後ろに振り返る。


(読まれていましたか。ですがこの距離なら躱すのは至難の業!)

「『ドラゴンフレイム』!」

『こっちもかましてやるぜ!『ダークフレイム』!』


エリシアが炎の竜を放つのと同時にグラドスも左手から黒色の炎を放ち応戦する。そして2つの魔法はぶつかるのではなく、すれ違うように通り過ぎて両者ともに魔法が当たりダメージを負い後方にぶっ飛ぶ。


(今のを見たところ私とグラドスの魔法の精度はほぼ互角でしょうか。とすると『マジックブースト』で本気を出させるのは無理そうですね)

『今のは効いたぜ聖女!だがそっちもそれなりにダメージを負ったんじゃねえのか?』

「ええ。悔しいですが私の魔法とほぼ互角でしたよ」

『そりゃあ光栄だな。人類で1番の魔力を誇る聖女と互角とは』

「こちらとしては全然嬉しくありませんがね・・」

『・・さて。ここまで戦って体もあったまってきたところだよな。そろそろ本番といこうぜ』

「!・・いいでしょう。早くこの戦いを終わらせて私たちの勝ちを祝いたいですから」

『ふ、祝えるかどうかはお前次第だがな』

「分かってますよそんなこと。それでは始めましょうか・・










『マジックグロウ』!」


エリシアのチャントスキルの発動と共に、聖女と四天王の本当の戦いが始まった。

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