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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
第一世界 第四章 大切なもの
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異世界戦争.4




『グゴアァァァ!!』

(!?なんだ一体!?)


炎の竜を受けたオークたちは体が燃え、痛みに苦しみながらのたうちまわっている。


「大丈夫ですか慎也さん!」

「ミリユさん!?なんでここに!」


声をした方に振り向くとそこにはミリユがいた。ミリユは魔法で目の前の魔物たちを倒しながら慎也に駆け寄ってくる。


(おお結構強引に来たな。今ちょっと魔物たちに同情しちまったよ)

「待ってくださいね、今回復しますから。『グランドカプセル』!」


そう唱えると、一部の地面が慎也とミリユを覆うように飛び出してき、2人を守るカプセルとなる。


「なんですかこれ?」

「『グランドカプセル』。土をカプセル状の壁にして中にいる人を守る魔法です。というかそんなことより慎也さんの手当てですよ。とりあえずこの氷の刃抜きますから少し我慢してください」

「ぐっ!」

「では、『ファストヒール』」


慎也の傷がミリユの杖から出る光に包まれ、みるみると治っていく。そのスピードは慎也が普段使っている『ヒール』よりも早く回復していった。


(『ヒール』の上位互換か?俺もこの戦いが終わったら習得しようかな)

「はい、終わりましたよ」

「おー早いですね」

「どうですか?もう痛みませんか?」

「全然痛みませんよ。ありがとうございます」

「よかったです。それじゃあ魔法を解除して魔物と戦いましょう」

「えー疲れたから少し休みたいんですけど」

「そうもいきません。この魔法は見た目に反してそこまで固くないので、これが破られるのも時間の問題ですよ。それに破壊された場合この壁を支えている魔力の流れが乱れ、土が崩れて私たちが下敷きになってしまいます」

「そうなんですか!?結構便利そうな魔法だと思ったんですが・・」

「まあ自分より格下の相手ならピンチの時に活躍すると思いますよ」

(つまりオークたちはミリユさんにとって格下と・・・恐ろしいな)

「とりあえず魔法を解くので、準備しといてください」

「はーい」


慎也は先程落とした剣を拾い構え、それを見たミリユは魔法を解く。すると2人を囲んでいた土が天井から消えていき、そして跡形もなくなった。


「さあいきますよ慎也さん!」

「はい!」


そう言うと慎也は剣を強く握り、魔物たちへと走る。それと同時にミリユも魔物たちに『スプレッドフレイム』を放ち前方にいる魔物たちを一気に減らす。


(うわ容赦ないなあの人)

「「グゴォ!」」

(おっとよそ見してる場合じゃなかった)


向かってくる2体のオークの攻撃を華麗に避けて後ろから首を斬り飛ばす。


「ォオオオオ!」

「もう当たんねえよ!」


スカルマジシャンの放つ氷の刃を避け、一気に間合いを詰めた慎也はスカルマジシャンの頭骨を剣で斬り飛ばす。すると残った体が膝から崩れ落ちバラバラになって地面に転がる。


(こいつの魔法が単発なのが唯一の救いだな)

「グゴォ!」

「ォオオオ!」

「何回来ても同じだ!」


頭部目掛けて放ったスカルマジシャンの氷の刃を慎也は頭を軽く傾けて避け、続けてオークが薙ぎ払うように振った剣をしゃがんで避けてオークの剣を持つ腕を切り落とす。


「グゴガァ!」

「おっら!」


その直後に慎也は剣をオークの胸に突き刺す。それによって動かなくなったオークをスカルマジシャンにぶん投げてスカルマジシャンを動けなくする。そして慎也はそのスカルマジシャンにすかさず飛びかかる。


「ォオオオ!」

「!『ツインスラッシュ』!」


スカルマジシャンのせめてもの抵抗で放った火の球を慎也はスキルで強化された剣で斬り消し、着地と同時にスカルマジシャンの両腕を踏んで抵抗できないようにする。


「終わりだ」


そしてそのまま『ツインスラッシュ』の効果が続いている剣でスカルマジシャンの頭を体から斬り離す。そして剣は元通りなる。


(こんなんじゃまだ勝利にはほど遠いいな。ミリユさんのほうは大丈夫かな・・)

「っ!『アイスブレード』!」


ミリユの様子が気になり、ミリユの方に向くとミリユの後ろにオークが忍び寄っていた。それに気づいた慎也は慌てて魔法を放ち、オークを仕留めた。









・・・ミリユ視点・・・


「グゴガァ!」

「っ!?」


突然のオークの断末魔に驚きミリユは後ろに振り向く。


「ミリユさん後ろにオークが来てましたよ!」

「本当ですか!?」

(オークだからといって気を抜いてましたね)

「助かりました!ありがとうございます!」

「さっき助けていただいたお返しですよ!気にしないでください!おっと・・」


そう言い慎也は自身に襲いかかってきたオークたちと交戦する。


「さて、こっちも目の前の敵に集中しますか」

(オークといえど魔物は魔物。油断しちゃダメですよね)

「グゴォ!」

「『ファイヤーボール』!」


向かってくるオークの攻撃を避け、魔力消費量の少ない『ファイヤーボール』で仕留める。


(魔力の消費は最低限にしないと)

「「ォオオオ!」」

「!『ウィングウォール』!」


スカルマジシャンの放った電気と火の球を風の壁で防ぐ。


「お返しです!『ウィングカッター』!さらに『ウィングカッター』!」


防ぎ終わったあとにミリユはすぐさま風の壁を消し、炎を放って攻撃してきたスカルマジシャンに風の刃を連続で放ち頭骨を斬り飛ばす。


「ふぅ・・」

(この調子じゃ数が全然減りませんね。少しギアを上げますか)

「『ダブルマジック』」


そう唱えるとミリユの杖を持つ腕に3本の光の線が肩まで現れる。


「さあいきますか。『スプレッドフレイム』!」


本来なら杖から炎が放たれるこの魔法。しかしミリユが『ダブルマジック』を使ったあとだとミリユの両隣に赤色の魔法陣が現れ、そこから炎が同時に放たれる。


『グゴガァァァ!!!』


2つの炎の中からは体が燃え痛みに苦しむオークの断末魔が聞こえて来る。


『ォオオオオ!』

「それぐらいじゃ私にダメージは与えられませんよ。『ウィングウォール』!」


左右から複数のスカルマジシャンが魔法を放つが、ミリユは左右に風の壁を貼り攻撃を防ぐ。


「『フレイムボム』」


そして風の壁を消して魔法を唱える。するとミリユの左右にオレンジ色の魔法陣が現れ、そこから魔法陣と同じ色の球が放たれる。その球がスカルマジシャンに触れた瞬間爆発を起こし、スカルマジシャンの体がバラバラに弾け飛ぶ。


(聖女の劣化とか言われるスキルですが、一応強いんですからね!)

『グゴォ!』

「数が多ければいいってものではありませんよ!『スプレッドフレイム』!」


ミリユに飛びかかって来たオークたちをミリユは両隣に魔法陣を出現させ、そこから放たれる炎で焼き殺す。


「ふぅ、さすがに疲れてきましたね」

(・・・っと、気づけば魔物たちの数も減ってきてますね)


ミリユと慎也だけでなく、他の冒険者たちの奮闘もあってか周りにはオークとスカルマジシャンはほとんどいなくなっていた。そして残ったオークやスカルマジシャンも、勝てないと判断して各々別の方向へと逃げて行った。


「まあこれぐらいの魔物なら大丈夫ですね」

「ミリユさん!怪我はありませんか!」


魔物たちが逃げたのを見て、安心した慎也がミリユの元に駆け寄ってくる。


「大丈夫ですよ。私を誰だと思ってるんですか?CBグループのリーダーですよ」

「リーダーの威厳は全く感じませんがね」

「それは言わないでください」

「あ、ミリユさんあれ!」


慎也が指差した先にはさらに打ち上げられた交代の合図を知らせるエリシアの魔法であった。


「やっと交代ですか。もう疲れましたよ」

「そうですね、さすがの私も少し疲れました。ただあとはASグループと聖女の勝利を願うだけです」

「逆に俺らはそれしかやれることないんですがね」

「・・・それもそうですね」


2人は軽く談笑しながら拠点へと帰還して行った。こうして慎也たちCBグループの戦いは幕を閉じた。




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