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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
第一世界 第四章 大切なもの
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異世界戦争.1




「ゴブリンごとき瞬殺だぜー!」

「『ファイヤーボール』!」

「『スラッシュカッター』!」


とうとう始まった魔物との戦争始まり、さっそく冒険者たちとゴブリンたちがぶつかり合う。まず先制したのは冒険者たちの方で、開幕からスキルでゴブリンたちの数を減らしていく。


(みんな容赦ねえなあ。まあ逆にあれぐらいしないとこの戦い勝てそうにないんだけど・・)

「ライル来てるよ!」

「うおっ!」


前方から来たゴブリンの棍棒による攻撃をライルは咄嗟に躱す。


「『アイスブレード』!」


そして攻撃後の隙を狙ってすかさずリアは氷の刃でゴブリンの頭部を攻撃して仕留める。


「戦いの最中なんだからよそ見しないで!」

「悪い悪い!てかリアいつの間にレベル2の魔法を使えるようになったんだよ?」

「オークキングの一件で自分はまだまだ実力不足だなって思ってね、ライルには内緒で習得しといた」

「なるほどな・・」

(リアも着々と強くなってるし、慎也もどうやらリアのおかげで強くなったらしいな。俺も負けてられないぜ!)

「リア、後ろから援護頼めるか?少し攻める」

「任せて!」


リアの返事を聞きライルは敵陣に向かって勢いよく駆け出す。


「グギャ!グギャギャ!」

「グギャア!」


ライルの接近に気付いたゴブリンたちが一斉にライルに襲いかかる。


「遅いぜ!『ツインスラッシュ』!」


しかしライルにとってゴブリンなど敵ではなく、スキルを使い襲いかかってきた最初の2体の首を斬り飛ばし、残りのゴブリンも一瞬で片付ける。


「ライルもライルで強くなってんじゃん」

「おう!オークに何もできなかった頃の俺はもういないぜ!」


ライルもリアもあのオークキングの1件で自身がまだまだ実力不足だと思い知り、今日に至るまでにかなりのレベルアップを果たしていた。


「ゴブリン程度ならもう負けることはなさそうだな」

「それより他の人は大丈夫かな」

「一応様子を見に・・」

「ぐああああ!!」

「!リア行くぞ!」


2人が声がした方に行くと、ゴブリンに脚をやられた冒険者が今まさにゴブリンにトドメを刺されそうになっていた。


「『スラッシュカッター』!」


走っても間に合わないと思ったライルは咄嗟に斬撃を飛ばし、トドメを刺そうとしていたゴブリンに深傷を負わせる。


「グギャア!」

「おらトドメ!」


ライルはその場でのたうち回っているゴブリンにトドメを刺し、脚をやられた冒険者を守るように周りのゴブリンに剣を向ける。


「リア、そいつの回復頼めるか?」

「りょーかい。ほら傷見せて」

「あ、ああ。悪い助かった」

「安心すんのはまだ・・」

「「グギャア!」」

「早えぞっと!」


攻撃を仕掛けてきたゴブリンたちをライルは難なく仕留める。


「相手はゴブリンだが、数は圧倒的にあっちの方が上なんだ。油断してるとまたやられんぞ」

「治ったよ傷」

「ああ、ありがとう。正直ゴブリンだからって油断してたわ」

「わかればいいんだよ。それじゃあさっさと周りの奴らやっちまおうぜ!」

「援護は任せて!」

「俺も手伝うぜ!」

「よっしゃ行くぞ!」


向かってくるゴブリンやスウィフトボアーを3人は連携を取り、次々と仕留めていく。しかし、20体目を倒したところでライルは違和感を感じる。


「・・・おかしい」

「おかしいって何が?」

「ハーツさんが言うにはゴブリンとスウィフトボアーの数は80だろ?俺たちで少なくとも20はやったし、他の奴らも40体は片付けたはずだ。にも関わらず、魔物の数が一向に減ってない気がするんだ」

「たしかに言われてみれば・・」

「てことはなんだ?相手の数が増えてるって言うのかよ!」

「そうとしか思えねえだろ・・」

(だが今それを考えても数は減らねえしな、とりあえず拠点から何かあるまでひたすら魔物を倒すしかないか)


判断をハーツたちに任せ、ライルは目の前の敵に集中しようと次々向かってくるゴブリンたちを返り討ちにしていった。









・・・ハーツ視点・・・


一方その頃、拠点ではライルの違和感は的中しておりハーツとエリシアがそのことで話し合っていた。


「・・・たしかにハーツさんの言う通り、魔物の数がかなり増えてますね」

「ああ、今いる奴らでもざっと120体はいる。EDグループの奴らがこの数を相手にするのはかなりキツイと思うんだ」

「かといって、今CBグループと交代してもCBグループの負担が増えるだけですしね」

「そうなると俺たちASグループから何人か助けに行かせたいな」

「それなら私が何人か呼んできましょうか?」

「それがいいな。それじゃあエリシアたの・・」

「呼びに行く必要はない。俺1人で十分だ」


ハーツがエリシアに冒険者を呼んでくるよう頼もうとしたところで、1人の冒険者がハーツたちの拠点に入ってくる。


「・・お前が行けんのかよ、ディード」

「それに関してはお前が1番よくわかってんじゃねえか?"元"相棒」

(・・・はぁ)

「わかった、お前に任せる」

「ふん、それじゃあ行ってくるぜ」


そう言うとディードは拠点を出て行き、戦場へと向かって行った。


「ハーツさん、まだあの人と仲直りしてなかったのですか?」

「あっちから謝ってこない限り俺も謝る気はない。それより戦況の方はどうだ?」

「完全にこちらが押されてますね。ディードさんが加わることで変わるといいのですけれど」

「そうか・・」

(頼むぞみんな!)


自身も助けに行きたい気持ちは山々だが、この後に自身も強力な魔物を何体も倒さないと考えると、無駄な魔力消費を抑えるために、ハーツはただEDグループの勝ちを祈ることしかできなかった。









・・・ライル視点・・・


「グギャギャ!」

「次から次へと鬱陶しいなもう!」


ライルは向かってくるゴブリンの攻撃を躱して剣で反撃し、ゴブリンの胸を貫く。


「リア、魔力の方は大丈夫か?」

「・・・正直キツい。あと数回魔法使ったら無くなるかも」

「マジか・・」


2人はあの後も向かってくる魔物を次々と仕留めていったが、さすがに体力も魔力も尽きかけていた。


(このままだと確実に負けるな。かと言って打開策があるかと聞かれても何もないし、どうしようか・・)

「!・・ライルまた来るよ!」

「グギャギャア!」

「っ!くそっ!」


棍棒で殴りかかってきたゴブリンの攻撃を躱して頭部に剣を刺すライル。その直後、足がもつれてしまいその場にしりもちをつく。


(やっべやっちまった!)

「グギャア!」

「『ウィングショット』!」


転倒したライルにチャンスだと思った剣を持ったゴブリンが襲いかかるが、リアが魔法によりゴブリンをふっ飛ばしライルを守る。


「悪い助かった!」

「さすがにやばくなってきたね」

「ああ。他の奴らも体力に限界がきてるだろうし、どうにかしねえと・・」


ライルが何か打開策がないか考える。すると・・









「『空裂斬』!!」


その声がしたのと同時に、飛んできた1つの大きな斬撃に当たった約40体の魔物たちの体が2つに切断された。




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