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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
第二世界 第三章 好きな物には正直に
144/211

練習試合

あけましておめでとうございます!

そして新年早々遅れて申し訳ないです!初詣やらゲームのイベントで投稿が遅れちまった!一応今後は気をつけます!・・・おそらく、たぶん。




「では始め!」


そう言って審判は試合開始のホイッスルを鳴らす。制限時間25分の練習試合、最初にボールを持ったのは亮太であった。


「おっしゃ行くぜー!」


そう息巻いて亮太はボールを持って敵陣に突っ込んでいく。それに続いて他の味方たちも敵陣に向けて走り出した。そして慎也は・・


「なあ、この後なんの授業だっけ?」

「たしか社会だな」

「うわぁ・・」

「まあ体育の後の社会は面倒だよな」

(マジそれ)


近くにいるGKとDFの人と雑談していた。慎也のポジションは本人の希望通りDFで、相手が攻めてこない限りとくに仕事もないため、こうしてのんびりと過ごしている。


「あー腹減った」

「おいおいまだ2時間目だぞ?」

「朝慌てて出たから飯食ってねえんだよ」

「それは自業自得だな」

「まああと2時間耐えろー」

(えぇ無理ぃー)

『篠宮くーーん!』

「あ、篠宮がゴール決めたみたいだぞ」


3人が雑談している間に篠宮たちがゴールを決めたらしく、それを見ていた女子の歓喜の歓声が響く。


「・・これ俺らいる?」

「まあいらねえだろうな」

「亮太がいる時点で俺らの勝ちみたいなもんだからな」

(すげえ信用だな亮太)

「おーいDFとキーパー!ぼーっとすんな!」

「「「へーい」」」

「・・まあ亮太いれば仕事ないと思うけどな」


そう呟きながら慎也も最低限の仕事をしようと守る体勢に入る。そして相手チームのキックオフで試合が再開され・・


「俺の速さについてこられるかな?」


ある黒髪パーマの男がボールを持った瞬間、その男はものすごいスピードで前衛を次々と抜いて行った。


「おー、あいつすげえな」

「げっ!あいつ"神早かみはや"じゃん!」

「そういやあのクラスだったなあいつ」

「あ?神早って誰?」

「知らねえのか?神早かみはやはやて、とにかくあいつは足が早くてな、小学生の頃は"フィールドのチーター"と言われてたらしいぜ」

「なにその羨ましくない異名。でもまあ足が速いのはわかった」

「ちなみにあいつ、今では亮太と同じくらいの強さだから気をつけろよ」

「ああそうなの・・・ってえ!?」

「おいあいつ来るぞ!」

(ちょっと待て亮太と互角は聞いてねえよ!)


そうこうしているうちにその神早颯は3人の目前まで来る。


「よし!ここであいつを止めて鈴川さんを惚れさせてやる!」


そう息巻いて慎也とは別の1人のDFが神早颯に向かって行くが、手も足も出ず抜かれてしまう。


「「いやダメダメじゃねえか!」」

「悪い!止めてくれ!」

(仕方ねえ行くか)


面倒そうにしながら慎也も神早颯に向かって行く。それを見た神早颯は瞬時に進行方向を切り変えると、それに慎也も反応して神早颯の後を追う。それを見て神早颯は驚いたのか目を見開いていた。


「!こりゃ驚いた。まさか俺の速さに反応するとは」

(そんな驚くことか?)

「でも・・」


神早颯は一瞬立ち止まり、ボールを両足のインサイドで挟み、片足をあげてボールを宙に浮かせ、残った片足のかかとでボールをさらに斜め前に蹴り上げて、ボールに自身ごと慎也を飛び越えさせる。


(しまっ・・!)

「反応できるだけじゃ、ダメだよね?」


そして神早颯は慎也の横を素早く通り過ぎ、バウンドして浮かんだボールを勢いよく蹴り、ゴールの端にシュートした。


「っ!くそ・・!」


咄嗟にボールへと飛んだGKだったが、間に合わずそのままボールはゴールへと入って行った。


「チッ」

「これで同点だね。ま!今日は勝つ気ないし、今のでお前らの実力もわかったから、俺は何もしないしあとはお好きにどうぞ」


そう言って神早颯は自陣へと戻って行った。


「お好きにって・・」

「どんまいどんまい!」

「もう1点取ればいい話だ!」


その後、神早颯は宣言通り本当に何もせず、"亮太のゴール"によって2ー1で慎也たちのクラスが勝って体育の授業は終わった。


・・・


「あー水うめえ」

「いやーいい汗かいたー!」

(あれから亮太の無双だったな)

「お疲れ様でした、お2人とも」


試合を終えて水分補給している2人の元に、同様に試合を終えた怜がやってくる。


「そっちも終わったのか」

「ええ。5ー0でこっちが勝ちました」

「・・え?たしか試合時間って25分だったよな?てことはお前・・」

「5分に1点は入れてますね」

「マジかよ」

「ははは!さすが鈴川だな!ちなみにその5点、鈴川が入れたんだろ?」

「ええ。他の女子はあなたたち・・・というより、篠宮君に見惚れてましたから」

(・・てことはこいつ、1対11で5点取ったの?やばくね?)

「それであなたたちは?」

「こっちは2ー1で勝ったぞ」

「1点取られたんですね」

「ああ実はな・・」


先程のことを話しながら3人は教室へと戻って行った。


「・・・っ!」


そんな3人、というより"亮太"を恨めしそうに見ている人がいるとも知らずに・・









そして事件は起こった




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