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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
第二世界 第三章 好きな物には正直に
142/211

サッカー練習




「さーて、そんじゃ始めるかー」


近くの公園にやって来た3人は荷物を置いてさっそく練習を始めた。


「始めるっつっても何すんだよ?」

「村上君は当日どのポジションでやりたいんですか?」

「んーやっぱDFだな。ドリブルとか苦手だから適当に守って攻撃は他の奴らに任せたい」

「・・まああなたらしいですね」

「うるせ」

「まあそんなことより、慎也がDFをやりたいって言うなら、相手からボールを奪う練習するか」

「具体的にどんなことすんの?」

「とりま俺と慎也で1on1するか。ゴールはあの鉄棒でいいか」

「小さいですけど大丈夫なんですか?」

「・・まあ大丈夫だろ!そんじゃいくぞ!」

「えぇ・・俺初心者だから手加減しろよ?」

「わかってるって」


そう微笑みながら言うと、亮太はサッカーボールを慎也に蹴り渡す。


「攻めは慎也からでいいぞ」

「了解」

(まあ適当にやるか)

「よし来い!」

「では始め」


亮太が距離を取ったのを確認した怜が始まりの合図を出すと同時に慎也はゆっくりとボールを蹴り出して亮太との距離を詰めて行く。


「先に一本ゴール取った方の勝ちな」

「先にでいいのか?俺がここで決めたら終わりだぞ?」

「大丈夫だ。決めさせねえから」

(かっこよ。俺も言ってみてえな)


そんなことを考えながら、慎也は亮太を抜こうとボールを右に蹴っていくが、亮太に先回りされる。


(まあそりゃそうか)

「さあどっちに行くんだ?」

「どっちだろう・・な!」


右から左へと急な方向転換をしてボールを左に蹴り出す慎也。しかしそれにも亮太は反応し、慎也の行手を阻んでいく。


「チッ」

「そんな簡単には行かせねえよ!」

(抜ける気がしないんだけど)

「・・ここだ!」

「あ、うそ!?」


慎也の一瞬の隙を見逃さずに突いて、亮太は慎也からボールを奪い取った。


「はい俺の勝ちー!」

「くっそぉ・・」

「では次は森塚君が攻めですね」

「おっしゃいくぜ慎也!」

「へいへい、ちょっと待て」


そう言って慎也は亮太から距離を取り、怜が合図を出すと亮太はドリブルをしながら慎也に向かって駆け出す。


(さあどっちに行くんだ?)

「・・せっかくだし、初心者の慎也にちょっとした技を見せてやるよ」


そう宣言すると亮太は左足のアウトサイドでボールを左へと持っていく。それに合わせて慎也も右に移動する。


「もらい!」

「あ!?」


しかしその瞬間、亮太はすぐさま左足のインサイドで右に持って行って慎也の横を通る。重心が右に傾いていて、すぐに左に行けなかった慎也はそのまま抜かれてしまった。


「チッ、くそ・・」

「ゴールいただきー!」


すぐに慎也も後を追ったが間に合わず、亮太は鉄棒へのシュートを決めて勝負を終わらせた。


「森塚君の勝ちですね」

「なんだよ今の・・!」

「あれは"エラシコ"ってドリブル技でな、一度足のアウトサイドでボールを横にやって相手を騙してから、すぐにインサイドで反対側にボールを持ってく、俺お気に入りの技だ」

「俺聞くより見る方がわかるから」

「まあそうでしょうね」

「それじゃあ慎也の守備練習始めるかー!」

「え、お前らは練習いいの?」

「ん?大丈夫だぞ」

「なんせ私たち・・」

「「才能がありますから(あるから)」」

「・・なんだお前ら」


こうして3人の練習が始まった。




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