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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
第二世界 第三章 好きな物には正直に
140/211

いつもの日常

今までの普通の話(番外編・設定を除く)で1番短いと思う今回。




『私、かっこいいと思いますよ』


あの一件から半月から経った。その半月の間、街を襲ってきたリオンズの討伐や、剣道部の部活動に追われながらも、慎也は充実した毎日を過ごしていた。そして現在は・・


「はあ!」

「おっと」


剣道部の活動場所である体育館で、怜の猛攻をひたすら捌いていた。


(毎回これやっててよく飽きねえなこいつ)


これは怜曰く、「自身の攻めの能力を上げる練習」らしく、最初はめんどくさがっていた慎也だったが、弱みを握られている以上断ることはできず、渋々了承するしかなかった。そしてその結果、部活動がある度にこれをやるのがお約束になっている。


「おいもう休まねえか?もう20分はこうしてるぞ」

「・・そうですね、やりすぎは体に悪いですし」

(20分の時点でやりすぎなんだけどな)


慎也の提案に乗った怜は攻撃を止め、壁の隅に置いてある自身の飲み物を一口飲んで瞑想を始めた。


(毎回思うけど瞑想が休憩方法ってなんだよ。俺はそんなんじゃ全然休めねえよ)


瞑想している怜を横目に慎也も水分補給をする。するとそこに剣道部の顧問がやって来た。


「いやー今日もすごかったな!」

「どうも」

「それにしても、あの時見学しに来た小僧が、まさかあの鈴川と渡り合えるほどの実力だったとはな!」

「いやこっちは守るので精一杯ですよ」

(まあ嘘だけど)

「よく言うぜ。鈴川が誰かとの戦いで汗をかくのは珍しいことなんだぞ?」

「・・そうですか」

(どんだけ凄いんだよ鈴川)

「しかしこれで11月の県大会も安心だな!」

「あ、それ俺も出るんですか?」

「当たり前だろう!今や鈴川と戦えるのはお前だけなんだから!」

「えぇ・・」


めんどくさそうにため息をつくと、瞑想を終えて怜が2人の元にやってきた。


「村上君、休憩は終わりです。次はあなたが攻めの番ですよ」

「え、もうちょっときゅ・・」

「行きますよ?」

「・・はい」


有無を合わさず怜は慎也を連れて行った。


「・・鈴川が楽しそうでなによりだ」


2人の様子を見ながら顧問はそう呟いた。









その翌日、何事もなく慎也はいつも通り学校に登校していた。


「おはよう慎也!」

「ああおはよ」

「なあ慎也!もうすぐ"あれ"がやるな!」

「あれ?」

「俺はやっぱサッカーにしようと思うんだけど、お前は何にすんだ?」

「え、なにって・・」

「もし決まってないならサッカーにしないか?俺はみっちり教えてやるぜ!」

「お、おう」

(なんの話だ?もしかして体育の話とか?)


亮太の言う"あれ"というのがわからず頭の中が?でいっぱいになる慎也。するとチャイムが鳴ると同時に教室に先生が入って来た。


「よーしお前ら席につけー。日直頼むー」

「起立!礼!」

『おはようございます!』

「はいおはよう。今日はとくにねえな。なんか知らせがある人ー」

「先生!"あれ"の話はしなくていいんですか?」

(また出た。あれってなんだよ)

「あれ?」

「ほら!再来週の!」

「・・あああれか。帰りの学活に決める予定だ・・









        "球技大会"の競技決めは」

(・・球技大会?)




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