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世界渡りの少年  作者: 憧れる妄想
物語は次世界へ
120/211

3日目 エテラ編 後編

「さあ今日はあげるぞ!」「今日はいける!」「今日こそは!」と同じようなことを毎日言って一体何日経ったんでしょうね!?自分で自分を説教してやりたいわ!次話は出来るだけ早く投稿するわ(フラグ)。




「ふふふ」

「いつまで見てるんですかそのペンダント。そんなに気に入りましたか?」

「だって慎也さんからの初めてのプレゼントですもん!一生大事にします!」


そう言ってエテラは先程射的の屋台で慎也から貰ったペンダントを大切そうに両手で握りしめた。


「はぁ、そうですか」

(なんかそこまで言われるとちょっと照れるな)


あの後ハーツたちと別れた2人。慎也の提案で昼間にライルとスウィフトボアーを渡したあの男性のところへ向っていた。


(たしかそろそろあの人の家なんだけど・・)

「お!慎也じゃねえか!」


聞き覚えのある声がし、そっちに顔を向けると、そこには現在進行形でスウィフトボアーの肉を調理中だったからか、赤いエプロンと三角巾をつけた中年の男性がいた。


「こんにちはー」

(すげえ良い匂いすんなぁ。せっかくだし1つ貰ってくか)

「は、初めまして!」

「お、なんだ慎也?こんなべっぴんさん連れて。もしかして彼女か?」

「ええ!?いや、その私はか、彼女というわけじゃ・・」

「そうですよ。エテラさんはただの友達ですよ」

「ふーん。そう言うわりには、姉ちゃん彼女って言われて満更でもなさそうな顔してたけどな」

「おいおじさんそろそろ休憩入って・・・って慎也じゃん」


3人で話していると店の奥から男性と同じエプロンと三角巾をつけたライルが出てくる。


「あれライルさん、リアさんと一緒じゃないんですね」

「リアならアイクさんとミリユさんと一緒に今も祭りをまわってると思いますよ」

(まわってんのかぁ。昨日のことがあるからリアと顔合わせずらいなぁ)

「そうだお2人さん。寄ったんだしせっかくなら肉串食ってくか?」

「俺は食べますけど、エテラさんは?」

「なら私も1つお願いします」

「了解。それじゃあライルよろしく」

「・・いや俺が作るのかよ!?」


それから2人はライルから肉串を受け取り、代金を払ってその場を後にした。









「それじゃあ次どっちの道行きますエテラさん?」

「そうですね・・」


ある程度まわった2人は再び噴水へ戻ってきていた。この街は噴水を中心に十字路になっているため、ハーツたちと出会った道とライルと出会った道が終わり残り2つの道が残っている。


「あ、そういえばギルドに忘れ物があるので取りに行っていいですか?」

(そういやギルドのある道はまだ行ってなかったな)

「いいですよ。ギルド行くついでにその道の屋台もまわっちゃいましょう。でも今日祭りなのに開いてるんですか?」

「開いてますよ。お祭りを楽しみたいのにお金がーって人が毎年いるので」

(こんな日にクエストとか勿体なさすぎだろ)

「それじゃあまあ行きましょうか」

「ですね」


こうして慎也たちはギルドへと向かった。









「それじゃあすぐに戻ってきますね」

「はーい」


エテラは慎也にギルドの入り口で待ってもらい、自分は急ぎ足で受付の中に入って自分の机へと向かった。


「あれ〜エテラじゃん!慎也君とのデートはどしたの〜?」


すると仕事をしていたエテラの同期がエテラに気づき、エテラに駆け寄って来る。


「デ、デートってわけじゃ・・」

「いやいや、男女が1対1で出かけたらそれはもうデートだよ」

「うぅ・・」

「まあそんなことは置いといて、どしたの?この時間ならまだデート中でしょ?」

「ちょっと忘れ物しちゃって取りに来たの」

「忘れ物?あーあれかな」


思い当たる物があったらしく、同期は一旦その場を離れると、水色のハンカチを持って帰って来た。


「あ、それそれ!」

「やっぱエテラのか。エテラの机に放置してあったからもしかしたらって思ったんだよ」

「ありがとう!無くしてたらどうしようかと思ってたよぉ」

「それで?彼とは良い感じなの?」

「・・自分でもよくわからない。慎也さんは私にそういう感情があるように思えないし・・」

「そっか・・・まあ攻め続ければいつか振り向いてくれるよ!だから頑張れエテラ!」

「そう・・だよね!」


一方その頃、慎也はというと・・


「あれ慎也君じゃん」

「あ、アイクさんこんちゃー」


入り口で鉢合わせたアイクに会釈していた。そしてアイクの後ろにはミリユとリアもおり、慎也とリアは目が合うと昨日のことを思い出してか分かりやすく目を逸らす。


(やっぱライルの言う通りリアもいたかー)

「あれ慎也さんって今エテラさんとデート中じゃありませんでしたっけ?」

「エテラさんと・・・デート・・」

(ちょっとミリユさん!今それ言わないでください!めちゃくちゃリア元気無くちゃってるじゃん!)

「それで慎也君はなんでここに?」

「あーはい、エテラさんが何か忘れ物をしてたらしく、ここで待ってるんです。そちらは?」

「アイクさんがハーツさんにお話があるみたいで」

「ハーツさんに?ハーツさんならさっきエリシアさんとかと祭りまわってましたよ」

「ほんとに?あの人のことだからサボって溜まった仕事を片付けてると思ったんでけどな」

(・・・普通にありそうだなそれ)

「それじゃ明日出直そうかな。ごめんね2人とも時間とっちゃって」

「いえいえ大丈夫ですよ。それじゃあ行きましょうか」

「・・・」

「・・リアさん?」

「え?あ、はい!」

「ハーツさんいないみたいですし、お祭りに戻りますよ」

「わ、わかりました!」


そう言ってアイクたち3人はギルドを出て行った。


(リアのやつ終始顔真っ赤だったな。昨日のあれそんな恥ずかしかったか。俺も真剣に向き合うか)

「すみません!お待たせしました!」

「全然待ってませんよー。そんじゃ行きましょうか」


そうして2人もギルドを出て行き祭りへと戻った。









それからも2人はいろいろな屋台をまわり、気づけば祭りが始まってから約3時間ほど経っていた。そして長いようで短かったお祭りも終わりを迎えようとしていた。


「・・そろそろ終わりますね」

(ところどころ屋台を片付け始めたな。なんかあっという間だったぜ)

「・・それでエテラさん」

「はい?」

「さっきから気になってたんですけど、周りの人ってどこに向かってるんですか?」

「え?」


祭りも終わりということで2人はそれぞれ帰路につこうとしていたが、周りの者は皆が皆、噴水へと急ぎ足で向かっていた。


「ああこれですか?これは皆さん祭りの締めを飾る花火を噴水で見ようと・・」

「へぇ〜花火ですか。俺も幼い頃は友達と一緒に・・」

「ああああああ!!!」

「え!?どうしたんですかエテラさん!?」

「そうです花火ですよ!慎也さんにサプライズで特等席で見せてあげようと思ってたのに!すっかり忘れてました!」

(それ俺に言っていいことなん?)

「どうしましょう。今更行っても噴水周りは埋まってるでしょうし・・」

「そうですね・・」

(噴水以外でなんかいいところ・・あ、あそこはどうだろ)


慎也の視界に入ったのは、この街の門とは真逆に位置する大きな時計塔、その時計の上にある鐘がある空間であった。


「すみませんエテラさん?花火ってどの方向に打ち上がるんですか?」

「え?たしか門の方向だったはずです」

「そんじゃもう1つ。あの時計塔って出入り自由ですか?」

「ええまあ一応自由ですよ。あそこに盗まれたり悪用されるような物はありませんから」

「ならちょうどいいですね」

「え、何がですか?」

「ちょっと失礼します!」


そう言うと慎也はエテラに足払いをし、後ろに倒させて肩と膝に手をまわし、エテラを抱き抱える。


「ええ!?し、慎也さん!?」

「それじゃあしっかりつかまってくださいね」


エテラにそう言って慎也は足に魔力を込めて飛び上がり、建物の屋根に飛び乗り、そのまま時計塔へと走って行く。


「ちょっと慎也さん!一体どこに向かって・・!?」

「そりゃあ時計塔ですよ。あそこなら花火がよく見えると思いますし」

(花火が上がる時間がわかんねえから間に合うかわかんねえしちょっと飛ばすか)

「ああ下の人たちに見られてますよ慎也さーん!」

「大丈夫ですよ。下からじゃ俺たちの顔はよく見えませんし、たとえ見えたとしても、知人じゃない限りはバレませんよ」


そう言った慎也だが、前しか見ていなかった慎也は下にいたその"知人"に気付かれてることも知らずに屋根の上を走って行った。




「あれって慎也さんじゃないですか?」

「え、マジじゃん!」


たまたま屋根の上の気配を感じ取ったエリシアが指差した先には屋根の上を走り去って行く慎也の姿があった。


「しかもあれエテラを持ってねえか?」

「なんだと!?まさかあいつエテラさんを連れ去ろうと!」

「いや慎也君に限ってそんなこと・・」

「待てごらぁぁぁぁ!!」


その怒声と共にディードは3人を置いて慎也たちを追いかけて行った。


「・・聞いてないね」

「はぁ、仕方ねえ。あいつがなんか問題起こす前に止めるか」

「その方が良さそうですね。それじゃあ走りますか」

「あれ、エリシア『テレポート』は使わないのかい?」

「あれは範囲と対象が選べないんですよ。ここで使うと周りの無関係な人も一緒に連れていってしまいますので」

「なるほど。そんじゃ走ろうか」

「なんで祭りの日なのに走らないといけないんだか」


愚痴を吐きつつもハーツを先頭に3人はディードを追いかけて行った。




「何か今聞こえませんでした?」

「きっと気のせいですよエテラさん」

(今すっげえディードさんの声聞こえたけど、気のせいってことにしとこ)


噴水へと通ずる道を屋根から屋根へと飛び越え、着実に時計塔に2人は近づいていた。


「そういや花火って何時に打ち上がるんですか?」

「たしか毎年9時半に打ち上がってますね」

「ちなみに今は何時で?」

「9時25分ですね」

(あと5分か。ちょっとスピード上げるか)


時計塔へ向かう足を早める慎也。それによって下にいた別の知人の存在に気付かずに通り過ぎてしまった。




「今の慎也か?なんで屋根なんかに・・」

「やあライル君、こんばんわ」

「アイクさんこんばんわー。アイクさんがいるってことは2人も?」

「いや2人はさっきの慎也君を追って行っちゃったよ」

「マジですか?まあ2人なら特に問題なさそうだからいいか」

「だね」


そんな話をしていると、今度は鬼の形相で慎也を追いかけるディードが2人の横を通り過ぎて行った。


「・・・あれはまずいね」

「2人はともかくディードさんはやばい気が・・」

「おーい!ディード待てー!」


それに続いてハーツたち3人はディードを呼びながら2人の横を通り過ぎて行く。


「俺たちも行きます?」

「そうだね。それにこのままだとみんな集合!ってときに僕たちだけハブになりそうだし」

「それはやですね」


そう言ってライルとアイクたちも6人に続いて慎也たちを追いかけ始めた。









「着きましたよエテラさん」

「・・やっぱり近くで見ると大きいですね」


目的である時計塔に着いた慎也たち。しかし時刻も9時27分と花火の時間まで残り3分しか残っていなかった。


(時計塔の中にたぶん階段とかあるんだろうけど、この高さだと登ってる時間無さそうだな。となると近道はこっから直であの鐘のある部屋に飛ぶしかねえな)

「それじゃあ慎也さんそろそろ下ろしてくだ・・」

「いやこのまま行きますよ」

「え!?まさかこの状態で階段を?」

「いや飛びます」

「飛ぶって・・まさかあの部屋に!?無理ですよ!あそこ30mはあるんですよ!」

「いけますいけます。俺の実力はエテラさんもよく知ってるでしょ?」

「たしかに慎也さんならいけそうですけど・・」

「それじゃあいきますよ!『ブーストアイ』!」

(悪いイム、ちょっと力貸してくれ!)


『ブーストアイ』と『青き絆』の重ね掛けで自身を限界まで強化し、足に魔力を込める。


「ちょっと待ってください!まだ心の準備が・・」

「そ〜れっ!」


エテラの制止を無視して慎也は勢いよく飛び上がる。その勢いは落ちることなく慎也は鐘のある空間へと飛び入ることに成功した。


「ほらエテラさん着きましたよ」

「・・・」

「エテラさん?」

「・・慎也さんってこんな人でしたっけ」

「まあいつもの俺ならこんなことやりませんけど、今日は最終日ですから。少しははしゃぎますよ」

「そうですか」

「今時間はどれくらいですか?」

「9時28分です」

「それじゃあ大人しく座って待ちましょうか」


そう言うと慎也はエテラを降ろし、自身は街の門の方を向いて床に座り込む。降ろされたエテラも慎也の横に座り込んだ。


「それにしても慎也さんって、ライルさんたちに聞いた話によるとめんどくさがり屋なんですよね?私にはそうはとても思えないんですが」

「そうですか?自分では面倒なことは極力避けてるつもりなんですが」

「でもよく他の冒険者の方々から慎也さんに助けてもらったって話よく聞きますよ?」

「あれですね。俺がレベル上げついでになんか助けちゃったんでしょうね」

(もしくは俺の中の別人格が正義感でやったとかな。知らんけど)

「・・まあ動機はともあれ、慎也さんを好きになってくれる人が増えるのは私も嬉しいです」

「まあ注目されるならいい意味の方がいいですからね」

「そうですか・・」

「そうですよ」

「「・・・」」


雑に会話を終わらしてしまったため2人の間にしばしの沈黙が流れる。


(うわ気まずー!どうしようなんか話題振った方がいいかな?いやでも夜景を見ながらこうやって静かに過ごすのもいいって聞いた覚えあるようなないような・・)


気まずさを感じていた慎也はあたふたと考えを巡らせる。するとその瞬間だった・・


ドーン!ドーン!









・・・エテラ視点・・・


前方から突然大きな音がし、2人は同時に同じ場所を見る。そこには桃色、紫色、緑色などさまざまな色の花火が打ち上がっていた。


「すげぇ・・」

「毎年綺麗ですね・・」

「最後の日にこんないいものが見れてよかったです。もしこの祭りが明日だったら俺神様にお願いして延長してるところでしたよ」

「あはは・・」

(・・そうだ。慎也さんとは今日でお別れだ。慎也さんはまた戻って来るって言ってたけど、それはおそらく神様たち次第なんですよね)

「エテラさん?どうかしましたか?」

「あ、いえ!ただ花火に見惚れてただけです!」

「そうですか・・まあ綺麗ですもんね。俺もこの目に焼き付けますよ」

(この想いを慎也さんに伝えるのも、最後になるかもしれないんですね・・)


その事実にエテラの"勇気"が増していく。自身でも自覚している慎也への想い。その想いを伝えれるのがこの瞬間で最後になるかもしれない事実がエテラを後押しする。


(勇気を出して私!今伝えないと後悔するかもしれない!だから・・!)

「慎也さん!」

「え、あ、はい!」


勇気を出して喉から搾り出した声でエテラは慎也の視線を自身に向けて慎也の手を両手で握る。


「え、あ、あのー・・」

「今だから伝えます!私、慎也さんのことが!」

(頑張って私!)

「私、慎也さんのことが!す・・」









「慎也ぁぁぁぁぁぁ!!!」

「「!?」」


エテラの勇気ある行動を遮るように放たれたクソゴミ野郎の大きな怒声に、2人は驚いて体をビクッと震わせる。そしてその怒声と共に下からものすごいスピードで何者かが駆け上がってくる。


「・・エテラさん、この声って」

(・・なんでこのタイミングで来るんですかあの人!!)


2人の予想通り、顔を真っ赤して怒ったディードがすごい汗をかいて2人の前に現れた。


「やっと・・追いついたぞ・・!」

「やっぱりディードさんでしたか」

「待っててくださいエテラさん!今俺が助け・・」

「おいディードー!」


ディードが2人に歩み寄ろうとした瞬間、今度はディードを呼ぶ声と共に複数の足音が向かって来る。そしてディードが来た階段から次々と慎也の仲間が出てきた。


「ギリギリセーフかこれ!?」

「セーフじゃないですか?お2人とも何もされてませんし」

「いやぁなんとか間に合ってよかったよ!」

(私的には全然間に合ってないんですけどね)

「はぁ・・はぁ・・やっぱり・・日頃から運動・・しとくべきでした・・!」

「リアさんよく頑張りましたねーよしよし」

「リアは魔力あっても体力はないからなぁ」

「というか結局全員集合みたいになっちゃったね」

(揃いも揃って何をしてるんでしょうか皆さんは)

「それにしても花火を見るのにここをチョイスするとは。なかなか良いセンスしてるね慎也君」

「ええまあ、ここぐらいしかちゃんと見れるところが見当たらなかったもんで」

「それで皆さんがどうしてここに?」

「ああそれはね・・」


慎也が皆から経緯を聞いていると、エリシアが小声でエテラに話しかけくる。


「エテラさん。もしかしなくとも私たち・・お邪魔でした?」

「ええ。せっかく私が勇気を出して気持ちを伝えようとしていたところに皆さんが来ましたから」

「それは悪いことをしましたね」

「はぁ・・こうなってしまった以上告白は出来ませんね」

(言葉で伝えようとすると絶対ディードさんが邪魔するでしょうし・・・ならもうどうにでもなれです!!)

「エテラさん?」


突然エテラはエリシアから離れ、慎也な方に詰め寄って行く。


「・・それでまあ私たちがここにいるわけだ」

「まあディードさんらしいっちゃらしいで・・」

「慎也さん!」

「あ、はい。てか近・・」

「失礼します!」


そう言ってエテラは・・









慎也の左頬にに無理やり口付けをした。


『・・・』


周りの者は驚きのあまり言葉を失ってその光景を呆然と見ており、慎也自身も何をされたか理解に時間がかかった。


「・・エ、エテラさん?今のって・・」

「みなさんのせいで伝えられなかったものを行動で伝えたまでです!」


そう言ってエテラは自身の赤面を隠すように顔を手で覆い、エリシアの後ろに隠れる。


「伝えられなかったもの・・あ」


エテラの意図を察した慎也。しかしそれと同時に後ろからものすごい殺気を感じて慎也は慌てて後ろに振り返る。


「し ん やぁぁぁぁぁぁ!!!」

「ちょ!ディードさん落ち着いてください!とりあえずその物騒な斧を降ろし・・」

「ああ降ろしてやるよ。お前に思いっきりな!!」


そう言ってディードは慎也に勢いよく斧を振り下ろす。咄嗟に取り出した剣で慎也はなんとか防御するが、耐えれず慎也はその部屋からぶっ飛ばされていった。









「・・はぁ。幸せ者だな、俺は」


そう呟きながら、ぶっ飛ばされると同時に打ち上がった"水色と赤色"の花火を背に慎也は落ちるのであった。


「・・・Mではないからな」


あれな意味ではなかったらしい。




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