仲間と共に
ごめんくっそ遅れた!リアルが結構忙しくて全然書く時間なかったからさ、この2日なんとか仕上げた。次回は頑張るから許して?
バ『さあ終われ!村上慎也!てめえの物語は"序章"で
終わるんだよ!!』
慎「があああああ!!」
夏『慎也君、頑張って』
慎(!)
それは突然だった。慎也の頭の中に走馬灯のように、慎也のいた世界での友達や家族が映像として流れる。
慎(夏菜・・!)
秀『そうだぜ慎也!まさかこんなところで諦めるとか
言わねえよな?』
慎(秀斗!)
父『お前は俺の息子だ!やる時はやる、俺はそう信じ
てるぞ!』
母『お父さんと一緒に待ってるわよ、慎也』
慎(父さん、母さん・・・・そうだ。俺がここにいる
のは仲間のためだけじゃねえ!夏菜や秀斗たちの
ためでもあるんだ!)
それを思い出した瞬間、先程まで『トルネードトラスト』を押していた『グランドブレイク』が止まり、それどころか徐々にだが『トルネードトラスト』が押していく。
バ『・・あ?なんでこっちが押されてんだよ・・!』
慎「お前のそれより俺の『トルネードトラスト』の方
が上だってことだよ!」
バ『んなわけねえだろ!3日前と状況はなんら変わら
ない!『ブーストアイ』ごときであの差は覆せな
いはずだ!』
慎「誰が『ブーストアイ』のおかげだっつったよ」
バ『あ?実際そうだろ!?てめえは『ブーストアイ』
がなけりゃなんも出来ねえ雑魚なんだよ!』
慎(たしかに俺はお前からしたら雑魚だな。『ブース
トアイ』を使ってない俺なんてお前からしたらそ
こら辺の虫と大差ない。だけどな・・)
慎「雑魚でも負けられねえ時があるんだよ!この世界
の仲間を守りたい!そして、俺の世界にいるあい
つらを守りたい!守りたいもんを守るために、俺
はお前に勝たなきゃなんねえんだ!!」
バ『っ!』
今の慎也にはイムとの絆の力がある。『ブーストアイ』という強力な力もある。しかしそれだけではない・・・
・・・40年前・・・
バ『なに?今の俺じゃ魔王に勝てないだと?』
ブ『ああ。たしかにお前は人間の中じゃ1番強いだろ
う。だがお前はまだ未熟だ』
バ『・・レベルは歴代最大の190。使える魔法も武
技も全て最高ランク。それにお前っていう最高の
スキル、『ブーストアイ』がある。そんな俺でも
未熟だって言うのか?』
ブ『ああ。なんせお前は、まだあの力を手に入れてい
ない』
バ『あの力?』
ブ『その力は・・』
バ(・・・『ブーストアイ』、お前が言っていたのを
今思い出したぜ。どんな膨大な力にも勝る力、"意
志の力"。そうか、これが俺の手に入れれなかった
力なのか)
慎「うおおああああ!!!」
慎也の気合いの声と共に『トルネードトラスト』が肥大化し、バルシムの『グランドブレイク』を貫いてそのままバルシムへと向かって行く。
バ『っ!?チッ!』
バルシムは大剣に魔力を込めて振りそれを力ずくで打ち消す。
バ(なんて火力だよ。だが・・)
バ『面白くなってきやがった!』
慎「うおおおおおお!!!」
バ『俺を楽しませてからあの世に逝けよ!!!』
互いが互いに斬りかかり、慎也の剣とバルシムの大剣がぶつかり合い、その後も両者は連続で攻撃し、その度に剣がぶつかり合い火花が散る。そしてぶつかったことによる衝撃で辺りには風が吹き荒れた。
慎(無理にでも捉えろ!こいつの動きを!)
バ(こいつ、俺の動きについてきてやがる!なら!)
バ『ギアを上げるぞ!』
慎「っ!?」
バルシムは大剣のスピードを速めて徐々に慎也を押していき、慎也の剣を弾いて慎也の胴体を斬りつけて体をぶっ飛ばす。
慎「いっつ!」
バ『まさかまだ終わりじゃねえよな!』
そう言いながらバルシムは慎也を追いかけて大剣を振ろうと魔力を込める。
バ『もらったぁ!!』
ミ「『ドラゴンフレイム』!」
バルシムが大剣を振ろうしたその瞬間、慎也の後ろから2体の炎の竜が飛んでき、バルシムに襲い掛かる。完全に死角からの攻撃だったため、バルシムは防御出来ずに攻撃を受け、その瞬間爆発してバルシムは後方へとふっ飛ばされる。
ミ「くぅぅ!」
慎「ミリユさん!」
後ろにいたミリユが一瞬倒れそうになるも、なんとか踏ん張り慎也を受け止めた。
ミ「慎也さんにだけ戦わせるなんてことは、仲間とし
て絶対にしませんよ!」
バ『チッ。ならてめえも村上慎也と一緒に逝かせてや
るよ!』
そう言ってバルシムは2人に勢いよく斬りかかる。
レ「横、失礼するよ!」
バ『っ!?』
するとその瞬間バルシムに横から赤髪の女剣士が斬りかかり、魔力の込もった剣を振る。咄嗟にガード出来たバルシムはその衝撃で横にぶっ飛ばされる。
レ「守りたいものを守るために戦う、か。いいね、私
もそれ乗っかろうかな」
慎「レイルさん!」
バ『てめえ!あれだけ斬られてまだ立つか!』
レ「バルシムよ!私はこの世界を守るために、仲間と
共に貴様を討つ!覚悟したまえ!」
バ『てめえこそ死ぬ覚悟はできてんだろう・・な
っ!』
そう言いながらバルシムはレイルに衝撃波を放つ。しかし突然レイルの前に男が現れ、その手に持つ槍で衝撃波を打ち消す。
レ「アイク君!」
ア「仲間が戦ってるのに・・はぁ・・倒れてることな
んて・・出来ないでしょ!」
バ(こいつら!村上慎也に鼓舞されやがったな!)
デ「後ろがガラ空きだぜ!」
バ『!』
後ろから斬りかかってきたディードの斧による攻撃をバルシムは大剣で安易と受け止める。
ハ「そのまま抑えておけよディード!『ホーミングア
ロー』!」
バ『チッ!ふん!』
デ「うお!?」
バルシムはディードの斧を押し返し、大剣を勢いよく振ってディードごと向かってきた矢たちを衝撃波でふっ飛ばす。
ハ「お前ちゃんと抑えとけよ」
デ「無茶言うな。どれだけ差が開いてると思ってんだ
よ」
慎(ハーツさん!ディードさん!)
バ『てめえら、よそ見とは随分と余裕じゃ・・あ?』
2人の方に向かおうとしたバルシムを謎の大きな影が包む。それに気付きバルシムは上を見ると、5つの氷塊が降ってきていた。
ハ『マジか。『スラッシュストーム』!』
バルシムの放った魔法が1つの氷塊に触れる。その瞬間斬撃が周囲に放たれ、氷塊を全て斬り裂いていく。
エ「やっぱり無理でしたか」
ハ「まああいつ相手なら仕方ねえだろ」
慎(エリシアさん!)
エ「ハーツさん、回復は?」
ハ「いらねえ。あいつと戦ってたらまたすぐに斬られ
るだろうしな」
エ「てことは・・」
ハ「ああ。エリシア、お前魔力を全部攻めに注ぎ込
め」
エ「!・・了解です」
バ(どいつもこいつも仲間仲間!何が絆だ!結局それ
は上っ面だけのもの!どうせ中心となる奴が死ん
だら全員本性を出す!それを見せてやるよ!)
バルシムは慎也に体を向けて足と大剣に魔力を込め始める。
慎(っ!来る!)
バ『死ね!村上慎也!』
ミ「させません!『ドラゴンフレイム』!」
ミリユが2体の炎の竜を放つと同時にバルシムは肉眼で捉えられないほどのスピードで慎也に斬りかかる。お互い直進だったため炎の竜がバルシムに命中して爆発するが、そのダメージを無視してバルシムは慎也に剣を振る。
バ『おらぁぁ!』
慎「っ!?ぐっ!」
ミ「きゃああ!」
咄嗟に慎也は剣でガードし、なんとかバルシムの攻撃を防ぎ、剣がぶつかり合った瞬間に起こった衝撃による風でミリユがふっ飛ばされる。
慎「く、くぅぅ!」
慎(力強すぎだろ!)
バ『このまま剣ごとぶった斬ってやるよ!』
ラ「させねえよバーカ!」
慎也が押しつぶされそうになっているところに何者かがバルシムに目一杯の力でタックルし、バルシムの体を宙に浮かす。その直後にどこからか放たれたオレンジ色の球がバルシムに命中し、バルシムはぶっ飛ばされる。
バ『っ!』
リ「大丈夫ですか慎也さん!?」
ラ「見たか俺の華麗なタックル!」
慎「ライル!リア!」
レ「これは全員集合と言ったところかな?」
そう言いながら3人のところに来るレイル。それと共に他の仲間も慎也の周りに集まる。
デ「おいおいお前らボッロボロだな!」
ハ「てめえも人のこと言えねえだろディード」
エ「リアさん傷の方は大丈夫ですか?」
リ「かなり痛いですが、ちゃんと戦えるので安心して
ください」
ア「やっぱり片手がないと戦いづらいね」
ミ「その分私たちがカバーしますよアイクさん」
レ「そうだライル君、これを」
ラ「え、これって」
レ「浮遊剣だ。見た感じ君は剣を無くしたと思って
ね」
ラ「ありがとうございます。これ普通に持てんだ」
慎(・・・ふ。敵が目の前にいるってのにみんな呑気
に話してるな。やっぱりみんな俺と同じこと思っ
てんのかな?"仲間がいればどんなに強大な敵をも
打ち倒せる"ってさ)
レ「さて!それじゃあみんな!そろそろ街の人たちも
何事かと来る頃だろうし、チャチャっと片付けよ
うか!」
そう言ってレイルは、慎也たちは目の前の敵に、バルシムに目線を向ける。それと同様に、バルシムの視線は慎也たちに向いている。
バ(・・・はぁ、もういい。村上慎也、てめえは今、
俺の手に入れられなかったものを全て持ってい
る。だがそれと同時に俺はてめえの持っていない
ものを全て持っている。仲間?そんなもん捨て
た!絆?そんなもの最初からなかった!今の俺に
は力があればいい!この世を破壊できる力が!そ
して、この世を破壊することを後押ししてくれる
この憎しみが!)
その瞬間、バルシムが纏う黒いオーラが膨張し、慎也たちごと辺りを包み込んだ。そして、バルシムと慎也たちの周りは灰色の世界へと変わる。
慎(これが、バルシムの憎しみ)
バ『村上慎也!!てめえが仲間と共に何度も立ち上が
り、俺に立ち向かうというなら!!証明してみせ
ろ!!』
慎「!」
バ『てめえの信じる仲間との絆を!!そしてその絆の
力を!!!俺を倒して、証明してみせろ!!!』
慎「・・ああ、わかった!終わらせよう。これが、お
前と俺たちの、最後の戦いだ!!」
仲間を信じ、絆を信じ、強大な悪に立ち向かう者たちと、仲間に裏切られ、希望を捨て、世界を憎しみ破壊しようする孤独な男の、最後の戦いが今幕を開ける。
次回とうとう決着です。絆と憎しみの戦い、その行く末をその目で見届けてください!次回はちょっとガチで力入れます!