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迷い込んだその先は  作者: KING E
6/6

冒険ごっこ


安全の確保といっても周囲の見回りくらいだ。


オレと大崎さん、葉月さんの3人は動きやすい格好に着替え、森の中に入っていった。


木々を確認してみるが葉っぱの形状が変わっていて、見たことがなかった。また膝元に咲いている赤や黄、青などのカラフルな花々も見たことがないものだった。


葉月さんが散歩がてら歩いたという辺りを散策する。


「ここはいったいどこなんでしょうかねぇ・・・」


一時間ほど歩いたが一向に森を抜ける気配がない。

大崎さんはそうつぶやくと腰あたりまである岩に腰掛ける。


「先ほどから小鳥やうさぎっぽい小動物は見れたが大きい動物はいないんじゃないか?そこまで危険があるようにも思えんが。まぁ用心するに越したことないがな。」

葉月さんも岩に腰掛けると持ってきたお茶を飲む。


手元の時計で現在15時を回ったところだ。特に問題が見つかることもなかったため、一旦アパートに戻ることにする。


小さいころ冒険ごっこと称して近所の雑木林などに入っていたが、時々廃墟になっている建物を見つけたり、落ちているエロい雑誌を読みふけったりした記憶が思い出された。特にこれと言って特別なことはなくなんだか拍子抜けだ。


そんな自ら危険を欲しがるようなバカな考えをしながら帰路につく。

特に道があるわけではないが、木々の生えている密度は小さく意外と遠くまで見渡せる。

アパートの方向に歩いて半分を過ぎたであろう位置で突如地面が大きく揺れた。


「う、うわっ!!」

「なんだ!?地震か!?」


断続的に揺れは続いている。いや、徐々に揺れも音も大きくなっている!


「これ、何か近づいてませんか・・・?」


オレたち3人の後方から木々がバキバキと折れる音がしている。明らかにどんどん近くなっている。


「急ごう!とにかくアパートに戻ろう!」

「なんだありゃあ!!」

葉月さんは後方を見て驚きの声を上げる。


「・・・亀ですねぇ。」

「・・・ははっ、あんなにデカい亀見たことある?」

「オレはないぞ!走れぇ!」


とにかくアパートへ戻ろうと必死になって森の中を駆け抜けた。

こんなに全速力で走ったのはいつぶりだろうか?あ、ヤバい横っ腹が痛くなってきたw

大崎さんは時々コケながらも必死に走っている。色白なところからもあまり運動が得意ではなさそう。

葉月さんは、なにあの人・・・めちゃくちゃ早いぞっ!あれだ、テレビで見たことがある街の中を駆け抜けるスポーツ、パルクールを連想させる走りを見せている。おっさん何気にすげぇな!



アパートが見えてきた!あともう少し!もう息も絶え絶えだ。



と、必死になっていたために気が付かなかった。









大崎さんがいないことにw



あっ・・・(察し)

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